2016/09/25
米イリノイ州出身、今年の5月で21歳の誕生日を迎えたばかりの女性シンガーソングライター、キアーラ。2015年10月にリリースした「ゴールド」が、1年かけて徐々に人気を広げ、最新の米ビルボード・ソング・チャートでは、遂に自己最高位である20位まで到達、初のTOP20入りを果たした。
冒頭から不思議な世界に誘われる「ゴールド」。和音は用いず、独特のリズムにリリックをただ絡ませていく、キアーラの巧みな歌術が素晴らしいトラップ・ソングだ。始めて聞いた時には、あまり面白みを感じられないかもしれないが、2回、3回聞く度に、頭の中でループし続ける、かなり中毒性の高いナンバーである。
とても21歳とは思えない貫禄と、彼女の個性的なファッションが光るミュージックビデオは、この曲のミステリアスな雰囲気を見事に描いた世界観が表現されている。全身をゴールド・ペイントで塗りたくった男性や、真っ黒の化粧をした女性、顔にまで入れ墨が入った若者たち…と、出演者もかなり個性的なメンバーが揃っている。
楽曲は、キアーラと、2012年の大ヒット曲、ロビン・シックの「ブラード・ラインズ」を手掛けたザ・キャタラクスの共作。プロデューサーには、ヒップホップ・シーンで注目を集めるフェリックス・スノウが担当している。こうして最新のトラップ・ポップが完成したのも、3者の才能が相性良く組み合わさったからだろう。
キアーラは、この「ゴールド」も収録されたEP盤『ロウ・キー・サベージ』を2016年3月にリリースしていて、アルバムに収録されている「セイ・エニモア」や「テネシー」など、「ゴールド」以上に個性的なナンバーが他5曲、収録されている。この曲のヒットを期に、今年から来年にかけて、一気に飛躍するかもしれない。それだけ、魅力に溢れたシンガーだ。
Text:本家一成
◎リリース情報
「ゴールド」
キアーラ
2015/10/26 RELEASE
デジタル配信
https://goo.gl/kVF6qg
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