2016/09/17 16:00
90年代から現在に至るまで、R&Bシーンのトップを走り続けるアッシャー。“ポスト・マイケル・ジャクソン”と評価されるほど、彼のダンスと歌唱力はすばらしく、技術のみならず、セールス面でも偉業を成し遂げてきた。
ブレイク作となった、1997年の『マイ・ウェイ』は全米だけで600万枚を売り上げ、タイトル曲や「ナイス&スロウ」といった3曲のTOP3ヒットを放つ。3rdアルバム『8701』(2001年)からは、2曲のNo.1ヒットが生まれ、4th『コンフェッションズ』(2004年)では、年間首位をマークした「Yeah!」をはじめ、4曲が全米首位に輝くというモンスターヒットを記録した。
その後も、「ラヴ・イン・ディス・クラブ」(2008年)や、「OMG」(2010年)といったNo.1ソングを輩出し、2015年は、人気ラッパー、ジューシー・Jと組んだ「アイ・ドント・マインド」がスマッシュヒットを記録している。デビューから20年を迎えても、守りに入らず、新しいことに挑戦し続けるアーティストとしての姿勢もすばらしい。
責め続けるアッシャーの新作『ハード・トゥ・ラヴ』は、ヤング・サグやフューチャーといった、大活躍中のラッパーから、インドの人気女優、プリヤンカー・チョープラー、ベテラン・サルサ歌手のルーベン・ブラデスなど、バラエティに富んだゲストが参加していて、楽曲も、ダンストラックやR&Bに特化せず、様々なジャンルを取り入れたナンバーが収録されている。
既に4曲のシングルがリリースされていて、“老い”を全く感じさせない見事なダンスに酔いしれる「ノー・リミット」や、お得意の激甘ミッドチューン「クラッシュ」、最新のトラップ・ソング「ライバルス」などがヒットしている。シングルとして正式に発売していないが、ロバート・デ・ニーロが出演するボクシング映画『ハンズ・オブ・ストーン』に提供した楽曲、「チャンピオンズ」は、映画のシーンを絡めたビデオが素晴らしく、ラテン風味のポップソングも映画のイメージにピッタリだ。この映画には、アッシャー自身も“シュガー・レイ・レナード”役で出演している。
プロデュースには、クリス・ブラウンやトレイ・ソングス等の楽曲を担当したB.A.M.や、「ロックト・アウェイ」のヒットでブレイクしたばかりのヒップホップ・デュオ、ロック・シティ、トリッキー・スチュワートやザ・ドリームなど、ベテランプロデューサー等も参加している。最新ヒットを追いかける若層も、往年のファンも、納得の出来栄えといっていいだろう。
Text:本家一成
◎リリース情報
『ハード・トゥ・ラヴ』
アッシャー
2016/10/5 RELEASE
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