2016/09/10 15:00
最新米ビルボード・アルバム・チャート(9月17日付)で自身11作目のNo.1を獲得した、バーブラ・ストライサンドの最新アルバム『アンコール』。本作があまりにも素晴らしいと、全米のみならず、全世界のリスナーが絶賛している。
女優・歌手としてトップに君臨するバーブラのキャリアを振り返ると、1963年のデビュー作『ザ・バーブラ・ストライサンド』で最高位8位をマークし、【グラミー賞】を受賞。翌年に発売されたアルバム『ピープル』では、初の全米No.1を獲得した。そして同1964年には、ブロードウェイ・ミュージカルのシンガーとして『ファニー・ガール』に出演し、その名を世に知らしめたのである。
自身の原点ともいえるミュージカルの名曲を、様々なハリウッド・スターとデュエットしたのが、本作『アンコール』。パートナーのネームバリューだけでなく、楽曲の完成度もすばらしいのだ。
『コーラスライン』(1975年)からは「アット・ザ・バレエ」を、アン・ハサウェイとデイジー・リドリーといった人気女優たちが担当し、キュートに歌う姿が目に浮かぶようなミュージカルらしい仕上がりになっている。
3曲目の「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ」では、故・アンソニー・ニューリーの録音された音源に、バーブラが重ねてデュエットするという感動的なシーンをみせる。
5曲目の「エニー・モーメント・ナウ」では、『レ・ミゼラブル』(2012年)で見事な歌声を披露した、ヒュー・ジャックマンとデュエット。むしろ、本作よりもこのデュエットの方が秀逸?というほど、彼の歌唱力が活かされた仕上がりになっている。
日本では10月21日に公開予定の映画『スター・トレック BEYOND』で主演を務めるクリス・パインも参加していて、『ライト・ディス・ウェイ』(1938年)~『マイ・フェア・レディ』(1964年)のメドレーを、バーブラの美しいボーカルに絡ませ、色気たっぷりに歌っている。
自身もシンガーとしてヒット曲をもつ、名俳優ジェイミー・フォックスは、ラストを飾る『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)の「すべての山に登れ」でパートナーを務め、まるでミュージカルのクライマックスを演出するような、ダイナミックなデュエットで幕を閉じる。
その他にも、メリッサ・マッカーシーやセス・マクファーレンといった人気俳優も参加している本作、『アンコール』。国や年代、性別を超えて、多くのリスナーが絶賛するのも納得の完成度だ。御年74歳のバーブラ・ストライサンド。デビューから、常にトップを走り続けている彼女のキャリアは、誰も超えられない。
Text:本家一成
◎リリース情報
『アンコール』
バーブラ・ストライサンド
2016/08/31 RELEASE
2,808円(tax incl.)
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