2016/06/28
実力でアイドル界No.1を目指している、avex発の10人組ガールズグループ GEM。6月25日 TOKYO DOME CITY HALLにて開催された【iDOL Street Carnival 2016 6th Anniversary ~RE:Я|LOAD~】で武田舞彩含む10人体制の活動を終え、同時に新メンバー発表~新体制での初パフォーマンスを繰り広げた。
<武田舞彩含む始まりの10人ラストライブ 最後は「Do You Believe?」>
同イベントは、SUPER☆GiRLS、Cheeky Parade、GEM、わーすた、ストリート生と、avex初のアイドル専用レーベル iDOL Street所属グループが集結。SUPER☆GiRLSの勝田梨乃&荒井玲良にとっては卒業公演、Cheeky Paradeの山本真凜&鈴木真梨耶、そしてGEMの武田舞彩にとってはLA留学前ラストライブとなっており、同時に各グループの新体制が発表される「RE:Я|LOAD~」というタイトル通り大変革を遂げるセレモニーとなった。
GEM武田舞彩の留学発表~今日までのストーリーは前回の記事(http://bit.ly/291QyIF)をご覧頂ければと思うが、結成以降最も強い結束力と輝きを誇るようになっていた10人のラストライブは、わーすた以外のグループ3組がこれまでの体制最後のアクトを繰り広げる場ということもあり、わずか4曲。各グループ自己紹介代わりに1曲ずつ畳み掛けていくオープニングに「Fine! ~fly for the future~」、そして「GEM10人のラストステージ、目に焼き付けてください!」という叫びと共にスタートしたGEM単独ブロックでの3曲(「We're GEM!」「FLY NOW!!」「Do You Believe?」)という、あまりに短すぎるステージではあったが、ゆえに10人とGEMILY(GEMファンの総称)はその瞬間を全身全霊で駆け抜けていく。
舞彩から先日の10人最後の単独イベントで「喧嘩もしたけど、一番愛を感じたまほち」と称されていた伊山摩穂は序盤から泣きじゃくっていたが、武田舞彩メンバーカラーの赤(スタールビー)のサイリウムが会場を照らす中で「10人ラストはこの曲です! 皆さん一緒に手を挙げて! クラップして! 盛り上がって下さい!」と観客を煽りまくれば、これまで幾度となく会場のテンションをブチ上げてきたキラーチューン、GEMが夢を叶えていくストーリーを何度も信じさせてきたラストソングが披露される。何度も何度も「Do You Believe?」と感情溢れるハイトーンで問いかけながら、10人で走り抜けた3年間と未来への想いを溢れさせるように腕をぶんぶん振り回しながら、メンバーもGEMILYも互いにすべてを叩き付けるように叫びながら、10人のGEM=宝石の輝きが本物であったことを証明。自らと我々の胸に刻み込んでみせた。
この先、GEMがどんな道を歩んでいくとしても、どんな形になっていくとしても、ここで共に歌って踊って愛の限りに叫んだ者たちは、まだまだ若く未熟ながらも爆発的な光とエモーションを放ってみせた10人に魅せられた者たちは、この瞬間のことも、GEMを大好きになった始まりの10人と過ごした日々も忘れないだろうし、また武田舞彩と共にステージに立つ瞬間を望み続けるだろう。そう信じずにはいられない15分間だった。「以上、We're! G、E、M! GEMでしたー! ありがとうございましたー!」
<「次、泣いちゃう時は、ハッピー涙を流したい……待ってて下さい」>
また、イベント後半、卒業&留学メンバーがステージに揃って登場すると、舞彩にはGEMの金澤有希が花束を渡し、寂しい気持ちを露わにしながら「舞彩が留学を決めてくれたから、GEMはほんの少しだけ強くなれる気がしています。舞彩が頑張るから、私たちも頑張ります。ずっと待ってます。でもやっぱり……寂しいから! いっぱい電話しようね! 行ってらっしゃい」とコメント。対して舞彩は「GEMにたくさんのものを持って帰ってこれたらいいなって思います。次は……一旦ラストって言われると、涙がちょちょ切れてしまうんですけど、次、泣いちゃう時は、ハッピー涙を流したいなと思っているので、このみんなが赤いペンライトを振って下さっているこの景色を絶対に忘れないので、この景色をまた見れるように頑張りたいなって思います! 待ってて下さい!」と語った。
<再ブレイク前夜のモーニング娘。にも似たムード“新たな戦いの狼煙”>
その直後、各グループの新体制パフォーマンスが次々と繰り広げられ、GEMはまず南口奈々、小栗かこ、村上来渚、伊山摩穂、平野沙羅と高いダンススキルを誇る5人が「one」を披露。まるでバレリーナのような純白の衣装で登場した5人は、広いステージの上を激しく軽やかに駆け回りながら、アイドルのイメージを完全に覆すレベルの美しいダンスパフォーマンスを展開していく。客席から「次元が違う」という声も聞こえたが、iDOL Streetの中ではもちろん、シーン全体で見ても、これほど凄まじい速度と繊細さを要するグループダンスに挑戦できるアイドルは滅多にいない。衝撃的に鮮やかだった。また、続いて披露された、森岡悠、伊山摩穂、村上来渚、西田ひらり(新メンバー)による「fRiEnDs」は、まるで留学する舞彩に捧げるようなバラードにも聴こえ、ひとつひとつのフレーズにどうしたって強く込められてしまう想いは、新メンバーながらいきなり美声を響かせた西田の参加もあいまって、涙を誘った。
そして更に新メンバー野口もなみも加わり、11人体制となった新生GEMは「Spotlight」を初披露したのだが、これもまた彼女たちの今後の大躍進を予感させる、なかなかにゾクゾクワクワクさせる内容となっていった。かのモーニング娘。が「One・Two・Three」という楽曲の初披露で明確な変化と何かが起こりそうな予感を提示、その後にオリコン5作連続1位やパフォーマンス集団としての地位の確立等、分かりやすい大躍進を遂げたが、あのムードにも似た“新たな戦いの狼煙”とも言える攻撃的な音楽とパフォーマンスをこの日のGEMも堪能させてくれた。ファン離れが起きたり、10人時代のほうがよかったと思われてしまいがちなセンター一時離脱という状況下で、圧倒的なアクトを見せられるかどうかは最重要課題と言ってもいいと思うが、それを想像以上の形で見せてくれた11人には期待しかない。なお、ここで披露された3曲は、すべて7月20日リリースのニューシングル『Spotlight』に収録される。
<2年後、それぞれの輝きを自慢気に語り合うその日まで>
GEMの11人……いや、武田舞彩含む12人には一切臆することなく前へ前へ突き進んでほしい。というか、突き進んでいける状況にまでGEMはこの日踏み出してみせた。2016年6月25日を終わりの日ではなくちゃんと始まりの日にしてみせた。舞彩が留学期間を終える予定の2年後、それぞれの輝きを自慢気に語り合うその日まで、このグループは進化の一途を辿り、その物語は世間を魅了し続けていく。そんなGEMの未来にぜひ期待してほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:杉岡祐樹
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