2016/06/28 18:12
歴代シングル作品全28曲をボーカルとギターのみで再レコーディングし、2枚のアルバム『2 of Us [RED] -14 Re:SINGLES-』『2 of Us [BLUE] -14 Re:SINGLES-』をリリースしたDo As Infinity。今作を携えたツアー最終公演を6月19日、昭和女子大学 人見記念講堂にて開催した。
<16周年イヤーに新たな挑戦! 全シングルの新バージョン発表完遂>
Do As Infinityは、16周年を迎えた2015年9月29日に“私たち2人で”の意が込められた[2 of Us]プロジェクトを始動。歴代シングルナンバーを伴 都美子のボーカルと大渡 亮のアコースティックギターのみで生まれ変わらせ、16週連続で間髪入れず配信リリースしていくことになった。16年間の歳月の中で成長した今の2人による[2 of Us]バージョンは、改めて各楽曲の素晴らしさを再認識させると共に、誰もが想像しなかったDoAsサウンドの新境地も切り拓いていく。その後、16週連続配信にないシングル12曲を追加し、各14曲を前述のRED盤とBLUE盤に分けてリリースと、結果として、16年もの歴史を持つユニットが全シングルの新バージョンを約半年で発表しきってしまうという、他に類を見ないチャレンジを見事完遂してみせた。
そして、伴 都美子が第2子の出産から現場復帰したタイミングで、これら[2 of Us]作品を携える形で【Do As Infinity Acoustic Tour 2016 -2 of Us-】を開催。伴 都美子のボーカルと大渡 亮のアコースティックギターにパーカッション、キーボード、ベースを加えた編成で更に進化した歴代シングル曲、アコースティックでは表現が難しいと思われたプログレッシブな楽曲もセットリストにラインナップし、各所で新鮮な衝撃と感動を届けてきた。そのツアーファイナルとなった東京公演に足を運び、改めて感じたDo As Infinityの絶対的な必要性について綴りたい。
<そんなに目立たなくても、しぶとく続いてる。それがベストだよ>
「お久しぶりです。【Do As Infinity Acoustic Tour 2016 -2 of Us-】へようこそお越し下さいました。どうか今日は最後まで楽しんで帰ってください」Do As Infinityのボーカリストとして東京のステージに立つのは、昨年10月に日比谷野外大音楽堂にて開催された16周年記念公演(http://bit.ly/28RsmdA)以来約8か月ぶりとなる伴 都美子が嬉しそうに微笑む。いつもなら冒頭から子供のように大はしゃぎで叫びまくる彼女だが、この日はホールで行われているアコースティックライブということで、大人らしく。しかしひとたび歌うモードになれば、静寂の中に深く息を吸い込む音から一気にエモーションを高め、熱を帯びた声が聴き手のど真ん中へと次々飛び込んでくる。わずか8か月、されど8か月。音源で彼女の歌声は絶え間なく流れていたとは言え、こうして再び彼女の歌を生で聴いてしまうと甘えずにいれれなくなるというか、いつでもそこから凛とした声で我々の背中を押したり、さすったりしてほしいと思ってしまう。そしてやっぱりギターを掻き鳴らす大渡 亮の隣には、伴 都美子がいてほしいと、いつでもこの2人が肩を並べて音楽を奏でていてほしいと思う。
「BE FREE」だったり「Week!」だったり「魔法の言葉 ~Would you marry me?~」のような明るくポップなナンバーが、アコースティック仕様でより太陽の木漏れ日みたいにキラキラしているもんだから、その不意打ちのような多幸感に「このあたりまえのようであたりまえでない現実が愛おしい」と感じていたのは自分だけじゃないだろう。
<「まだやってんの? あの人たち」っていうのが良いんだよ!>
そんなDo As Infinityの必要性を改めて感じさせる時間が続いていく中で、7月7日にリリースされるニューシングルの中から新曲「ハレルヤ」が披露された。今作は[2 of Us]プロジェクト完結盤とも言える作品で、伴 都美子と大渡 亮の2人だけで創り上げた特別な新曲となっており、制作過程で伴の作詞に大渡が厳しくダメ出しすることもあったそうだが、彼女はそんな相方に「あんまり(そうやって)言ってくれる人がいないから、ありがとうございます」と感謝の言葉を告げ、不意打ちを喰らった大渡は驚きながらも明らかに喜んでいた。そんな強力な信頼感のもと生み出された同曲は、「お互いに重ねた年月 聞いてほしいことが沢山あるよ」「今日は今日の風に乗って 心ゆくまで歌おうよ」とまさに2人の、ザッツ・Do As Infinityなポップチューンとなっており、会場の空気を隅々まで晴れやかにしていく。
「よく亮くんが「「まだやってんの? あの人たち」っていうのが良いんだよ!」って言う(笑)」「そんなに目立たなくても、しぶとく続いてる。それがベストだよ、伴ちゃん。っていうのをよく話してる」なんていうMCも繰り広げられたが、そこには16年~17年もの時間、解散しても再結成し、2人揃っての活動が出来ない日々の後には必ずまた2人でステージに立つ、そんな経験を繰り返してきたDo As Infinityの強さと粋(いき)があり、流行も音楽の聴かれ方さえもめまぐるしく変化していく時代の中で、そんなものに翻弄されることなくただただみんなが喜んだり、驚いたり、元気になったり、考えたりする音楽を届けてきた2人の真髄も感じられた。
<信じるものが ただひとつある 今の時代に 充分さ>
ライブ後半には、「陽のあたる坂道」や「Yesterday & Today」など[2 of Us]仕様もよく似合う代表曲はもちろん、RED盤とBLUE盤のトークイベント(http://bit.ly/296QCHo)で「やるんだったらアルバム曲で人気の高い曲をね、意外性を含んでやるっていうのが面白いと思う。「空想旅団」をアコギでやるとかね」と語っていた通り、アコースティックでの世界観構築は難儀なはずのプログレッシブナンバー「空想旅団」まで披露。まさに可能性は∞=インフィニティ。不可能と思われたものも意欲的に可能にしようとする、実際に可能にしてしまうところも今のDo As Infinityの魅力だ。「信じるものが ただひとつある 今の時代に 充分さ」このフレーズも今日の2人に歌われると、あの頃より強く胸に刺さる。
そしてアコースティック仕様でも迫力も疾走感も弱まることを知らない「君がいない未来」「アリアドネの糸」「One or Eight」といったキラーチューンで我々をどこまでも扇情していくと、本編最後は「やっぱり最後はこの曲いきますかね! みんなも歌ってね!」とお約束の「本日ハ晴天ナリ」! 8か月ぶりに「貴方の代わりなんていないんだ」と共に歌い合い、満面の笑みを浮かべる。何度味わっても、涙が出るほど格別なコミュニケーションの時間である。
<伴 都美子の心情吐露「でも、やってよかったです」>
序盤にも書いたが、そこに広がる光景はあたりまえでなく奇跡みたいな想いの連鎖によって、これまでも、そしてこの日も生み出されていることを2人も我々も知っている。「久々にステージに立つことを……最初、年明けかな? マネージャーと話していて、うーん……すごく考えました。正直。でも、やってよかったです。ありがとうございました」でも、どんなに悩んでも伴 都美子と大渡 亮は肩を並べて戻ってきた。これまでも、そしてこの日も。それを痛いほどに感じた我々は大きな声で歌い叫ぶ。「何処まででも 誰だって 苦悩して 歩いてく」「そう叫んで 傷ついても just day by day 明日を 見つける」と、2人の声と音に気持ちを重ねてまたひとつDo As Infinityが好きになる。
Welcome to my RandR BAND!!
また会いましょー!!!
終わる事なきRandR BANDと空想旅団のストーリー、しぶとく注目してもらいたい。
取材&テキスト:平賀哲雄
Photo by 田中聖太郎
◎ライブ【Do As Infinity Acoustic Tour 2016 -2 of Us-】
06月19日(日)昭和女子大学 人見記念講堂 セットリスト:
01.We are.
02.冒険者たち
03.BE FREE
04.rumble fish
05.Week!
06.魔法の言葉 ~Would you marry me?~
07.Mysterious Magic
08.under the sun
09.アザヤカナハナ
10.ハレルヤ
11.陽のあたる坂道
12.翼の計画
13.深い森
14.Yesterday & Today
15.空想旅団
16.君がいない未来
17.アリアドネの糸
18.One or Eight
19.本日ハ晴天ナリ
20.エレジー
21.遠くまで
22.Welcome!
◎シングル『ハレルヤ / エレジー』
2016/07/07 RELEASE
Dive At It/mu-moショップ/ライブ会場限定盤SINGLE
AVC1-83603 1,600円(tax out)
収録曲:
01.ハレルヤ
02.エレジー
03.One or Eight [2 of Us]
04.翼の計画 [2 of Us]
05.ハレルヤ(Instrumental)
06.エレジー(Instrumental)
07.One or Eight [2 of Us] (Instrumental)
08.翼の計画 [2 of Us] (Instrumental)
◎ファンクラブ限定アニバーサリー記念ライブ【Do As Infinity 17th Anniversary ~Dive At It limited Live 2016~(仮)】
09月22日(木・祝)渋谷TSUTAYA O-EAST
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像