2016/05/07 12:00
音楽シーンのここ数年の傾向として、アイドルとアニメ関連曲は非常に強い。ご覧のとおりビルボードのHot100でも、上位の大半を占めている。これは時代の流れなので否定するつもりはないが、偏らずバラエティに富んだランキングになれば、チャート自体も面白くなるはず。そういった意味では、今週ベスト10に入ったスピッツと宇多田ヒカルは貴重な存在だ。
スピッツの新曲「みなと」は、およそ3年ぶりのシングル・ナンバーということもあり、6位に急上昇(【表1】)。シンプルなバンド・サウンドを基調にしたスピッツらしい楽曲で、NTT東日本のCMソングとして耳にした方も多いだろう。今週は、ラジオのオンエア回数では首位を獲得(緑のグラフ)。それ以外にも、ダウンロード数を含む売上やPCでのCD読み取り数、ツイッターのつぶやき数なども上位をキープ。動画再生数(赤のグラフ)が一気に36位まで上がってきているのもチャートアップの理由だ。彼らのようなバンドは、チャートの構成要素のバランスがいいのが特徴。ある意味理想的な存在である。
一方、宇多田ヒカルの「花束を君に」は、5年ぶりに復活した最初のシングルで、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌(【表2】)。発売週の先々週が3位、先週が2位、そして今週が7位と少しダウンしたが、それでもアイドルの新曲ラッシュに揉まれながら健闘中だ。彼女の場合は話題性が先行したように思われがちだが、実際はフィジカルやダウンロードの売上が安定しているのが特徴。ツイッターの指数(水色のグラフ)や動画再生数(赤のグラフ)が少し落ちても、売上自体をキープしているということは、話題性だけでなくしっかりと楽曲が評価されている証拠である。なお、13位にも「真夏の通り雨」がランクインしており、「花束を君に」同様に売上ベースなのが頼もしい。text by 栗本斉
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
1
【先ヨミ】なにわ男子『Doki it』29万枚でシングル1位走行中 =LOVE『とくべチュ、して/恋人以上、好き未満』が追う<2/27訂正>
2
高橋海人(King & Prince)×ダンサー・KAITA、幼馴染の2人がダンスセッション
3
【ビルボード】サカナクション「怪獣」、Mrs. GREEN APPLE「ライラック」からアニメ首位奪取
4
<インタビュー>Creepy Nutsが、初の東京ドームも「通常回」と言い切れる理由 ニューアルバム『LEGION』でよりディープに向き合った“感情”
5
<ライブレポート>Creepy Nuts 1MC1DJ+5万人の客演、スペシャルな“通常回”を重ねた初の東京ドーム公演
インタビュー・タイムマシン
注目の画像
6