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2015/09/09

Album Review: 西海岸のブギー大使ことデイム・ファンクの技が光る、スヌープら超豪華ゲスト陣参加の『インヴァイト・ザ・ライト』

 スヌープやマスターP、アイス・キューブなど、ラップ界の重鎮との交流も深い、西海岸のファンク・レジェンド、デイム・ファンク。 本作『インヴァイト・ザ・ライト』は、リイシュー盤…?そう思うほど、まんまエイティーズのブギーファンク、80年代のディープなグルーヴが、根こそぎ散りばめられている。さすが、モダン・ファンク界を取り仕切るデイム・ファンクの業、と賞賛したい。

 “リメイク”という手法をなんて上手く活用したアルバムだろう。たとえば「HowUGonFu*kAroundAndChooseABusta?」なんかは、プリンス一派を思わせる、ミネアポリス流の重圧ファンクに仕上げていたり、レオン・シルバーズをゲストにむかえた「Glyde 2nyte」では、TABUレコードの代表格、S.O.Sバンドをプロデュースした頃の、ジャム&ルイスのサウンドが蘇る。

 そう、80年代の中でも、中期~後期にみられるエレクトリカルなファンク・チューンがデイム・ファンクの本領で、キーボーディストとしての実力を存分に発揮した作品に仕上がっている。Qティップをゲストにむかえた「I'm Just Tryna Survive」や、「Floating On Air」あたりがまさに、ソレ。また、ロジャーを彷彿させるような、“泣き”のトークボックスを「Missing U」で起用したり、ザップ流のおセンチ・メロウ「We Continue」など、ミッドチューンも本作の聴きどころ。アップとスロウの使い分けも見事で、センスの良さがうかがえる。

 ゲスト陣も超豪華。ラップ界からは上記のQティップや、スヌープ・ドッグが参加し、ブラック・コンテンポラリーの代表格ともいえる、レオン・シルバーズやシャラマーのジョディ・ワトリー、サイケデリック・シーンからはアリエル・ピンクも登場し、まさにファンキーなフロアが目に浮かぶような面々がそろっている。ブラコンマニアからヒップホップ世代、遡るは70年代のディスコティックシーンを彩った、アースやオハイオ・プレイヤーズど真ん中にも、ストライクするはず。

 大人の夜を演出する、エロティックでファンキーなデイム・ファンクのステージが、この秋、バンドセットを率いてビルボードライブに初登場する。11月17日にビルボードライブ東京、19日にはビルボードライブ大阪にて開催され、東京、大阪ともに1日限りのステージともなれば、見逃すわけにはいかない!デイムの超ホットなブギーサウンドをステージで堪能した後、ほろ酔い気分で夜風にあたる心地よいオータム・ナイト…。まずは、本作『インヴァイト・ザ・ライト』をマスターしてからだ。

Text: 本家 一成

◎公演情報
【デイム・ファンク
-Modern-Funk Live Band】
東京 2015年11月17日(火) ビルボードライブ東京
1stステージ 開場17:30 開演19:00
2ndステージ 開場20:45 開演21:30
大阪 2015年11月19日(木) ビルボードライブ大阪
1stステージ開場17:30 開演18:30
2ndステージ開場20:30 開演21:30
INFO: Billboard Live http://bit.ly/1hGjw1l

◎リリース情報
『インヴァイト・ザ・ライト』
デイム・ファンク
2015/09/05 RELEASE
2,400円(plus tax)

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