2015/09/07 18:42
9月9日に新シングル『Q & A』(映画『天空の蜂』主題歌)を発売するシンガーソングライター 秦 基博。青森県・三内丸山遺跡にて今年初のワンマンライブを開催した。
今年7月にレキシと共に“あおもり縄文大使”に任命された秦 基博だが、青森県・三内丸山遺跡など北海道/北東北の縄文遺跡の世界遺産登録を応援する一環で企画されたスペシャルライブ【世界遺産劇場 - 縄文あおもり 三内丸山遺跡 -】の初日を多彩な演奏スタイルで彩った。
<「青森の良さを知ってもらいたく、立候補しました。」>
夕暮れ時のステージに登場した秦は、「色彩」の弾き語りでライブをスタート。ステージ横に約4メートルの六本柱建物跡がそびえる縄文独特の雰囲気にふさわしい幕開けとなった。「あおもり縄文大使としてここにいます。青森の良さを知ってもらいたく、立候補しました。」と大使へ至った経緯について触れると、「恋はやさし野辺の花よ」へ。この曲は堀北真希出演のクラシエホームプロダクツ『いち髪』TVCMソングとして話題となっており、大正オペラが原曲の歴史ある曲なだけに、会場と抜群の相性をみせた。
代表曲「アイ」の後は、「ここでLIVEをやる事が決まって、一番最初に浮かんだイメージがストリングスでした。」と弦楽四重奏メンバーを迎えると、ニューシングル『Q & A』にカップリング収録されている「Dear Mr. Tomorrow(with String Quartet)」を演奏。幽玄な弦の響きと繊細な秦の声がすっかり暗くなった遺跡会場に響きわたり、この日最初のハイライトとなった。
続けて「季節が笑う」「青い蝶」と初期の曲を挟んだ後、ピアノの皆川真人が登場し、今年【カンヌ国際映画祭】へ正式出品された事で話題になった映画『あん』主題歌「水彩の月」へ。印象的なピアノの旋律がストリングスと溶け合い、慈愛に溢れるバラードをしっかりと歌いあげた。
<「今夜だけのアレンジで「Q & A」を聴いてください」>
その後20分間の休憩をはさみ、皆川(key)、鈴木正人(b)、あらきゆうこ(dr)という盤石なバンドメンバーと共に「ダイアローグ・モノローグ」で第二部がスタート。「Halation」「トレモロ降る夜」などのアッパーチューンを続けて演奏し、「会場にはねぶたも来ています!」とステージ両横に配置された地元青森県の高校生が作成したねぶたについても触れ、会場を盛り上げる。代表曲「鱗(うろこ)」「花咲きポプラ」「グッバイ・アイザック」の後にはいよいよ話題の新曲へ。
「9月9日にニューシングルをリリースします! 3作連続の映画主題歌で、今回は『天空の蜂』という映画の主題歌です。表裏一体の物事に対し、自分だったらどうするか? を問いかけた曲です。ストリングスを迎えての、今夜だけのアレンジで「Q & A」を聴いてください」と重厚感を増した特別バージョンで届けた。ギターの鋭い音が印象的で秦 基博のこれまでのイメージを覆すアッパーチューンだが、この日だけの贅沢なストリングスアレンジで、会場は最高潮の盛り上がりへ達する。
続けて2013年のUSEN J-POPチャートで年間1位に輝いた人気曲「Girl」を挟んだ後、再びMCへ。「2009年の弾き語りツアー以来の青森です。縄文という、遥か昔に人の営みがあったこの場所で、皆さんと共有できた現在を、この三内丸山遺跡に刻めた事が本当に嬉しいです。」と感慨深く喜びを語った後、「ひまわりの約束」を披露。映画『STAND BY ME ドラえもん』主題歌として昨年夏にリリースされ、9月1日付で100万ダウンロードを達成する等、今なお驚異的なロングヒットを記録している国民的バラードで本編は終了した。
<共にあおもり縄文大使に任命されているレキシと生共演>
会場のアンコールに応え再登場した秦は、「さぁ、あの方を……お呼びしましょう!」と、秦と共にあおもり縄文大使に任命されているレキシを呼び込む。ねぶたのお囃子に合わせ、客席からレキシが現れると、会場は歓喜の渦に包まれる。「皆で一緒に年貢を納めましょう!」と会場をあおると秦が“旗本ひろし”として参加しているレキシの人気曲「年貢 for you」を演奏し、会場は格別な多幸感に包まれた。
レキシとバンドメンバー、そして弦楽団を送り出し、「世界遺産劇場、ありがとうございます。この嬉しい気持ちを制作中のアルバムにぶつけます。今日は本当にありがとうございました!」と感謝を述べた後、デビュー翌年2007年にリリースした1stミニアルバムの表題曲「僕らをつなぐもの」を一人弾き語りで披露し、約4000人が聴き惚れた一夜限りのスペシャルライブは幕を閉じた。
秦はこの後続々と決定している地上波テレビ音楽番組でニューシングル『Q & A』を披露する予定なので、そちらも楽しみにしておいてほしい。
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