2015/07/29
1年前の今、全米をはじめ、世界の主要各国のアルバムチャートで首位に輝いたのは、5SOSのデビュー・アルバム『ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー』だった。
“若さハジける”とは、まさにこのこと!アルバムの冒頭「シー・ルックス・ソー・パーフェクト」からエンディングまで、ライブで跳ねまくるファンの光景が浮かびあがるような、煌びやかなポップ・チューンが並ぶ、デビュー作にしてポップシーンの名盤が誕生した。
ワン・ダイレクションのマネージャー、リチャード・グリフィスがマネージメントを務めているだけはあり、彼らの後継を担うことを意識した、王道のアメリカン・ポップが基盤にありつつも、ワンダイとの違いを明確に位置づけているのは、5SOSのロック・バンドとしての色彩強化、それが最大のキメ手だ。
4人のロック魂を充分に引き出し、2015年初のシングルとしてリリースされたのが「シーズ・カインダ・ホット」。グッド・シャーロットのベンジー&ジョエル・マッデン兄弟と共作したナンバーで、グッシャー・マナーに則った5SOS流パンクポップが楽しめる、これまでのイメージを覆すロック・サウンドに仕上がっている。
「シーズ・カインダ・ホット」は、タイトルが示す“イケてる彼女”のストーリーではなく、“理解されない誰かへのメッセージ”が詰められている応援歌。「学校を辞めても彼には可能性がある」、「周りに叩かれようが気にせず突き進め」と主張し、思春期特有の悩みを等身大である彼らが発信することで、道に迷った誰かの糧になる。
ここ最近は、メーガン・トレイナーの「オール・アバウト・ザット・ベース」や、レイチェル・プラッテンの「ファイト・ソング」など、歌い手が自身の体験談を交えたチアソングが大ブーム、「シーズ・カインダ・ホット」の次期ブレイクも期待できそうな予兆をみせている。
7月中旬からエアプレイが解禁されると、アメリカのラジオ各局でへヴィプレイされまくっている「シーズ・カインダ・ホット」。さらに、17日に配信がスタートすると、世界38か国のiTunesシングル・チャートで首位をマークし、8月8日付HOT100チャートでは、22位に初登場する好発進となった。5SOS初のTOP10入り、No.1獲得も…!?
ワールドツアーで前座を務めたワン・ダイレクションの解散説が囁かれるなど、彼らにとってもやや…気掛かりな状況である最中、その逆風を追い風に、先立って「シーズ・カインダ・ホット」の大爆発とニュー・アルバムの大躍進を起爆剤に、1Dの新作に繋げられたら何より!この夏、「シーズ・カインダ・ホット」が全世界を熱気に包む。
Text: 本家 一成
◎「She's Kinda Hot」 (Lyric Video)
https://youtu.be/NTxtioXVZQE
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