2011/11/22 00:00
ビートルズの『ラヴ』や『ヴィヴァ・エルヴィス』のように、シルク・ド・ソレイユのサウンドトラックはクラシックの素材をファンにとってまったく新しい視聴体験に変えているが、マイケル・ジャクソンのアルバム『イモータル』(シルクの作品である『ジ・イモータル・ワールド・ツアー』のためのサウンドトラック)は同じ目的を持っている。ジャクソンのヒット曲があれば十分なので、変えられている部分はむしろ少なめだ。
ビートルズのグラミーを受賞した『ラヴ』ではマッシュアップや大胆な変更がより自由に加えられていたが、『イモータル』はジャクソンのオリジナルのビジョンをずっと忠実に守っている。場合によって、たとえば「プラネット・アース/アース・ソング」のように、『イモータル』はジャクソンの語りによる詩歌を組み込んでいて、亡くなった伝説的人物の真の(そして、しばしば話題にされていた)キャラクターの真髄に斬り込もうとしているかのようだ。
「私はファンや彼の家族や彼のそばにいたすべての人たちが、これはマイケル・ジャクソンのレコードそのものだと確実に思ってもらえるようにしたいんだ」とプロデューサーのケヴィン・アンチューンズは先月『イモータル』についてビルボードに語った。アンチューンズはリミックスやマッシュアップを手がけ、2,3の例外的な場合だけ、未発表のわずかな音源だけを使ってジャクソン5や彼のヒット曲をまったく生まれ変わらせている。
このコンピレーションは、さんざん聞いてきた、場合によっては神聖化されてきたマテリアルに接する新たな方法を提案するというユニークな発想で大ファンたちを興奮させること間違いナシだ。しかし、わずかになされた変更では、ジャクソンの膨大なカタログにそもそもさほど詳しくない人たちにとってはあまり意味がないかもしれない。
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