2014/11/14 17:08
カントリー・スターのジェイソン・アルディーンが、今年最もホットなカントリー・アルバムのひとつである自身の最新作『Old Boots, New Dirt』を、音楽ストリーミング・サービスSpotifyから取り下げた。彼自身、その理由をソングライターや発売元、プロデューサー、エンジニアに正当な報酬を得てもらいたいからだと話している。
ユーザーにアルバムの無料ストリーミングを許可している同サービスからは、テイラー・スウィフトなどのアーティストが自身の音楽を取り下げており、アルディーンもこれに続いた形だ。同アルバムは10月7日のリリース以降、46万7,000枚以上のセールスを記録。米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”でもNo.1となったヒット作だ。『Old Boots, New Dirt』はさらに、Spotifyにおいてはカントリー・アルバムで最も初週アクセスが集まった作品であり、実に300万回以上もストリーミング再生されていた。
11月10日にSpotifyから同アルバムを取り下げた後、アルディーンがAP通信に向けた最初の声明には、「ストリーミングについての音楽業界での議論は非常に複雑化している。私は確実にビジネス面へ注意を払っている一方で、真っ先にくるのは私はアーティストだということ。ナッシュビルのミュージック・ロウにいるソングライターや発売元、プロデューサー、エンジニアによってキャリアが築かれるアーティストなのです。彼らの行なうことには価値があり、私は自分の音楽制作に関わった人全員が公平な支払いを受けて欲しいと思っています。私に素晴らしい人生を与えてくれた人々にとって正しいことをしようとしているのです」と綴られている。
アルディーンはそのキャリアにおいて、デジタル・セールスやストリーミング・サービスからの恩恵にあずかっているのは確実だ。ダウンロード数やオンデマンド・ストリーミング数などの合計は2150万回を超え、アメリカレコード協会によって史上最大のデジタル・セールスを記録する男性カントリー・アーティストに認定されたからだ。ちなみに、アルディーンは完全にSpotifyから撤退したわけではなく、過去の5枚のアルバムはまだ同サービスで聴くことができる。
アルディーンは、「私のレコード・レーベルがストリーミング・パートナーたちと将来的にどうするのか、先の事は分からない。でも現時点では、我々はお互い同意のもと、アルバムを引き下げることにした」と話している。
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