2014/06/16
イタリアを中心に各地の歌劇場で活躍するバリトン歌手・堀内康雄が、7月15日に開催する西村悟とのジョイントコンサートを前に、コンサートへの思いを語った。
堀内康雄は、慶應義塾大学法学部を卒業し、味の素に入社後、バリトン歌手に転向という異色の経歴を持つ声楽家。堀内は「子供の頃から音楽家になりたいという漠然とした夢は持っていて、今から思うとサラリーマンは向いてなかったように思いますね。毎日22時くらいに帰宅して、そこから夜中の2時くらいまで音楽の勉強をして…。スケジュールはきつかったですが、むしろ歌への情熱の原動力になりました。」と、当時を振り返った。
その後、会社を辞めて本格的に音楽家を志すかどうか迷った時に背中を押してくれたのは、当時付き合っていた今の奥様。「1人だと決断できなかったかもしれない。イタリアに渡ってからも、オペラで大役をもらって受けるかどうか迷っていると、いつも彼女は「できないんだったら帰国して、別の仕事を探しなさい。」と強力な後押しをしてくれました。」と語った。
その後、ヴェルディ音楽院に在学中に、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場のオペラ『ラ・ボエーム』でヨーロッパデビューを果たし、各地の歌劇場へと活躍の場を広げた。「色んな幸運とご縁が重なって、今こうして活躍できています。歌の技術はどんどん向上していて、今の若い人達はとても優秀ですが、なかなか活躍の場がないのが、もったいない。音楽を志す人を増やすためにも、海外のオペラ歌手と日本の歌手が共演できるステージが増えればと思いますし、今回のコンサートをきっかけにオペラを身近に感じていただけると良いですね。」
今回、堀内と西村は初共演だが、出逢いは意外なところにあった。2011年に西村が優勝した日本音楽コンクールの審査員の1人が、堀内だったという。「彼はテノールとしてスケールが大きくて、歌声がとても美しくて伸びやか。まさか数年後に一緒にジョイントコンサートをすることになるなんて。コンクールで、良い点数を付けておいて良かったなあ(笑)。今から、とても楽しみです。」
プログラムはヴェルディのオペラ『椿姫』より「プロヴァンスの海と陸」や、プッチーニのオペラ『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」など、名曲揃い。「皆さん1度は聴いたことのある曲ばかりで、聴きごたえのあるコンサートになると思います。」さらに、アフタヌーン・コンサート・シリーズでは、当日ロビーで販売される出演者からのオススメお菓子も人気の1つ。「僕が紹介したのは生菓子ばかりだから選ばれるのかな(笑)。」当日は、どちらが選んだお菓子がロビーに並ぶのか、楽しみだ。
◎公演概要
アフタヌーン・コンサート・シリーズVol.03【西村悟&堀内康雄ジョイント・コンサート】
日時:2014年7月15日(火)13:30開場
会場:東京オペラシティ コンサートホール
出演:西村悟(テノール)、堀内康雄(バリトン)、河原忠之(ピアノ)、鮫島有美子(ナヴィゲーター)
More info:http://goo.gl/MrDw4R
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