2011/06/13 00:00
2010年秋、インターナショナル・ダンス・ミュージックの世界では、毎年3月にマイアミで開催されているイベントを巡って苦い権利争いが勃発してしまった。
ことの始まりは昨年の11/16、ダンス・ミュージック界のイベントWINTER MUSIC CONFERENCE(WMC)が、これまで10年以上に渡って同じ週に共同でイベントを開催してきたULTRA MUSIC FESTIVAL(UMF)から袂を分かち独立したイベントにすることをアナウンスしたことだった。このUMFは、DJたちに加えTHE CUREやDURAN DURANといったビッグ・ネームをヘッドライナーに迎えた幅広い年代層をターゲットにした3日間のコンサートで、2つのイベントが同じ週に開催されることで多くの関係者やファンが訪れ、短期間ながらもマイアミがダンス・ミュージックの中心地となれる大きな効果があった。しかしWMCがUMFから2週間もズレて開催することを宣言したことで、大きな亀裂が発生してしまったというわけだ。
そしてWMCの爆弾発言から1ヶ月も経たないうちに、今度はSTEVE ANGELLO、SEBASTIAN INGROSO、AXWELLの3人から成るDJ/プロデューサーのスーパー・グループSWEDISH HOUSE MAFIA(SHM)が独自のイベントを組織し、プレス・リリースとソーシャル・メディアへの投稿を通じて10時間に渡るパーティー・イベント“THE ONE NIGHT STAND”をUMFの開催期間中にMASQUERADE MOTELで行うことを発表した。
SHM にとってUMF、WMCの両方と同時期に開催するというだけでも非常に大胆な試みであったが、それ以上にチャレンジだったのは会場もラインナップも固まっていない中での発表だった。しかし彼らは壮大な照明とビデオを駆使したショーになることを約束し、従来どおりのセクシーなステージになると断言。「イベントには、仮面をかぶってきてほしい」とコメントした。
またファンに行きたいと思わせるように、戦略的に報道を小出しにすることも彼らの作戦だったそうで、その甲斐あって昨年12月に50ドルで売り出された当初2,500枚のチケットはわずか22分で完売。販売を行っていたウェブサイトは、クラッシュするほどの人気ぶりだったという。
そして今年2月末にようやくラインナップが発表され、CALVIN HARRIS、ARMAND VAN HELDEN、PETE TONGらの出演が公になり、その2週間後にはマイアミのファッション・ウィーク・イベントで使用される11.500フィート四方のテントが会場となることがわかった。さらに3/8には最後のチケット12,500枚が75ドルで売り出され、11分で完売したそうだ。
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