2014/04/02
実在の人物と事件をもとに、貧困の中に生きる人々の悲劇を描いたクリーゲンブルク演出のオペラ『ヴォツェック』が、5年ぶりに新国立劇場オペラパレスにて上演される。
本作の主人公は、貧しい兵士ヴォツェック。家族を養うために医者の人体実験のアルバイトをしており、そのため日々不気味な幻覚に悩まされている。一方、妻のマリーは貧しい暮らしに疲れ、鼓手長と不倫関係に陥ってしまう。ある日、ヴォツェックは居酒屋で妻と鼓手長が嬉しそうに踊っている現場を目撃してしまうが、力では適わず逆に袋叩きにあってしまう。罪の意識に苛まれたマリーは、自分の罪を悔いて神に祈るが、錯乱状態のヴォツェックはマリーを刺し殺してしまい、家族そして、自分をも滅ぼしていく。
タイトルロールを務めるのは、ウィーン少年合唱団のソリスト出身で、現在はバリトン歌手として世界で活躍するゲオルク・ニグル。ヴォツェック役は2012年6月にバイエルン州立歌劇場でも演じており、当たり役だ。そしてマリー役は2003年に新国立歌劇場にデビューし、ズボン役からワーグナーまで幅広い作品で人気を博すエレナ・ツィトコーワ。指揮は、バーデン州立歌劇場、ブレーメン歌劇場などの音楽総監督を歴任したギュンター・ノイホルトが務める。
◎公演情報
アルバン・ベルク作曲 オペラ【ヴォツェック】
日程:4月5日(土)14:00、4月8日(火)19:00、4月11日(金)14:00、4月13日(日)14:00
会場:新国立劇場 オペラパレス
指揮:ギュンター・ノイホルト
演出:アンドレアス・クリーゲンブルク
出演:ヴォツェック/ゲオルク・ニグル
鼓手長/ローマン・サドニック
アンドレス/望月哲也
大尉/ヴォルフガング・シュミット
医者/妻屋秀和
第一の徒弟職人/大澤 建
第二の徒弟職人/萩原 潤
白痴/青地英幸
マリー/エレナ・ツィトコーワ
マルグレート/山下牧子
合 唱/新国立劇場合唱団
管弦楽/東京フィルハーモニー交響楽団
共同制作:バイエルン州立歌劇場
写真:2009年公演より (C)三枝近志
more info:http://p.tl/ni-S
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