2025/12/02 11:00
今週(2025年12月6日付)の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”は、テイラー・スウィフトの「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」が、自己最長記録となる8週目の首位を獲得。TOP10には、例年通りマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」(5位)、ワム!の「ラスト・クリスマス」(6位)、ブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(7位)、ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」(8位)のホリデー・ソングを代表する4曲がチャートインした。
8週目の首位を獲得したテイラー・スウィフトの「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」は、今週の集計期間(2025年11月21日~11月27日)に公式ストリーミング再生数が2,160万回(前週比8%減少)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が6,210万回(前週比1%減少)、セールスは25,000(前週比30%増加)を記録した。
ストリーミング・ソング・チャートでは7週目の首位を獲得して、エアプレイ・チャートでは前週の3位から今週2位に最高位を更新した。今週セールスが上昇したのは、集計期間中の11月25日にザ・チェインスモーカーズとのリミックス(デジタルのみ)がリリースされたからで、デジタル・ソング・セールス・チャートでは返り咲き、6週目の首位を獲得している。
テイラー・スウィフトは「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」で首位獲得曲数を通算13曲目に更新し、チャート史上4位タイの記録に到達。首位を獲得した13曲のうち、8週間以上首位を獲得したのは2022年に同8週を記録した「アンチ・ヒーロー」と「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」の2曲で、現時点での自己最長記録となる。
()は首位到達日付/首位獲得週
・「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(2025年10月18日/8週間)
・「アンチ・ヒーロー」(2022年11月5日/8週間)
・「ブランク・スペース」(2014年11月29日/7週間)
・「クルーエル・サマー」(2023年10月28日/4週間)
・「シェイク・イット・オフ」(2014年9月6日/4週間)
・「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」(2017年9月16日/3週間)
・「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」(2012年9月1日/3週間)
・「フォートナイト feat. ポスト・マローン」(2024年5月4日/2週間)
・「イズ・イット・オーヴァー・ナウ?(テイラーズ・ヴァージョン)」(2023年11月11日/1週間)
・「オール・トゥー・ウェル(テイラーズ・ヴァージョン)」(2021年11月27日/1週間)
・「ウィロー」(2020年12月26日/1週間)
・「カーディガン」(2020年8月8日/1週間)
・「バッド・ブラッド feat.ケンドリック・ラマー」(2015年6月6日/1週間)
上記のうち、2020年代に限定した首位獲得週は通算26週間で、この記録は2020年代に首位を獲得した全アーティストの最多記録となる。
1位に初登場した曲が8週間首位を獲得したのは、2021年1月23日~3月13日付で同8週間を記録したオリヴィア・ロドリゴの「ドライバーズ・ライセンス」以来で、それ以前にはドレイクの「ゴッズ・プラン」が2018年2月3日~4月14日付まで、11週間という記録を達成している。
ソング・チャート“Hot 100”史上、1位に初登場した曲は86曲あり、そのうち8週連続で首位を獲得したタイトルは「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」を含めて以下の8曲しかない。
・16週間:マライア・キャリー&ボーイズIIメン「ワン・スウィート・デイ」(1995~1996年)
・14週間:エルトン・ジョン「キャンドル・イン・ザ・ウインド」(1997~1998年)
・11週間:ドレイク「ゴッズ・プラン」(2018年)
・11週間:パフ・ダディ&フェイス・エヴァンス「アイル・ビー・ミッシング・ユー feat. 112」(1997年)
・10週間:アデル「ハロー」(2015~2016年)
・8週間:マライア・キャリー「ファンタジー」(1995年)
・8週間:オリヴィア・ロドリゴ「ドライバーズ・ライセンス」(2021年)
・8週間:テイラー・スウィフト「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」(2025年)
上記の記録に2曲のタイトルをもつマライア・キャリーは、先週のチャートで「恋人たちのクリスマス」が8位に、シーズン最速のTOP10復帰を果たした。今週はさらに順位を上げて5位に上昇。ストリーミング再生数は2,220万回(前週比41%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,640万回(前週比68%増加)、セールスは2,000(前週比28%増加)に、それぞれ数字を伸ばしている。
「恋人たちのクリスマス」がリリースされたのは1994年の10月だが、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年以降年々最高位を更新して、2017年の12月に初めてTOP10入りした。2019年12月21日付チャートでは、発売25年目で通算19曲目の首位に輝き、ザ・ビートルズがもつ20曲に次ぐ歴代2番目の記録に浮上。これまでには以下の週で通算18週間首位を獲得している。
・2019年12月21日付(1週目)
・2019年12月28日付(2週目)
・2020年1月4日付(3週目)
・2020年12月19日付(4週目)
・2021年1月2日付(5週目)
・2021年12月25日付(6週目)
・2022年1月1日付(7週目)
・2022年1月8日付(8週目)
・2022年12月17日付(9週目)
・2022年12月24日付(10週目)
・2022年12月31日付(11週目)
・2023年1月7日付(12週目)
・2023年12月23日付(13週目)
・2023年12月30日付(14週目)
・2024年12月14日付(15週目)
・2024年12月21日付(16週目)
・2024年12月28日付(17週目)
・2025年1月4日付(18週目)
シーズンの到来で再開されたホリデー・ソング・チャート“Holiday 100”では、集計が始まった2011年以降75週間中67週目の首位を獲得している。
「恋人たちのクリスマス」に続き、今週はTOP10に3曲のホリデー・ソングがカムバックした。先週11位にランクインしていたワム!の「ラスト・クリスマス」(1984年リリース)は、今週ストリーミング再生数が2,050万回(前週比41%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,590万回(前週比65%増加)、セールスは1,000(前週比30%増加)を記録して、6位に上昇した。同曲は、昨年のホリデー・シーズンに最高位を3位まで更新している。
リリースから65年後の2023年12月9日付のチャートで1位(通算3週)に到達したブレンダ・リーの「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」(1958年リリース)は、今週ストリーミング再生数が1,930万回(前週比41%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,540万回(前週比78%増加)を記録して、先週の13位から7位にTOP10復帰を果たした。
先週の14位から今週8位にTOP10入りしたボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」(1957年リリース)は、今週ストリーミング再生数が1,780万回(前週比35%増加)、ラジオのオーディエンス・インプレッション数が1,590万回(前週比88%増加)に上昇。同曲は、過去5回(5年)のホリデー・シーズンで最高位の3位に到達している。
ホリデー・ソングの上昇により、前週6位に最高位を更新したレオン・トーマスの「マット」は今週9位に順位を下げたが、6,440万回のラジオ・インプレッション数を記録して、エアプレイ・チャートでは1位に到達。また、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートで14週目、R&Bソング・チャートでは31週目の首位を獲得している。
「マット」がエアプレイ・チャートで首位に到達するまでの期間は35週間で、男性ソロ・アーティストの曲としては過去最長記録を更新している。それよりも長い期間を経て1位に到達したのは、2021年に37週間をかけて首位に立ったデュア・リパ「レヴィテイティング」で、「マット」と同率の35週間を経て1位を獲得した曲は、2位タイ記録で並んだギャビー・バレットの「アイ・ホープ feat. チャーリー・プース」がある。
レオン・トーマスは、米ニューヨーク出身のシンガーソングライター・音楽プロデューサーで、レコーディング・アーティスト名義の曲としては「マット」が初めてエアプレイ・チャートで首位を獲得した曲になるが、ソングライター兼プロデューサーとしての曲を含めると、2023年に3週間1位を記録したシザの「スヌーズ」に続く2曲目のタイトルとなる。
Netflixのアニメーション映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』のサウンドトラックから大ヒットを記録しているHUNTR/X(ハントリックス)の「Golden」は、先週に続き2位にランクイン。同曲は、8月から8週間(非連続)にわたり首位を獲得した。
6月から8月まで非連続で10週間首位を獲得したアレックス・ウォーレンの「オーディナリー」も3位、オリヴィア・ディーンの「マン・アイ・ニード」も現時点で最高位の4位をそれぞれキープして、先週5位にランクインしていたテイラー・スウィフトの「オパライト」(最高位2位)は今週10位にランクダウンした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月4日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「ザ・フェイト・オブ・オフィーリア」テイラー・スウィフト
2位「Golden」HUNTR/X
3位「オーディナリー」アレックス・ウォーレン
4位「マン・アイ・ニード」オリヴィア・ディーン
5位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
6位「ラスト・クリスマス」ワム!
7位「ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー」ブレンダ・リー
8位「ジングル・ベル・ロック」ボビー・ヘルムズ
9位「マット」レオン・トーマス
10位「オパライト」テイラー・スウィフト
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