2025/03/26 09:30
昨年末、ブライアン・イーノは、Apple Musicからの依頼を受け、新たに立ち上がったラジオ・ステーション「Apple Music Chill」上で10エピソードのシリーズを放送した。
アンビエントのパイオニアであるイーノは、2024年末に初放送された同番組のホストとして理想的な存在だ。「私はよりゆったりとして、穏やかで、神秘的な音楽の領域に魅力を感じていました」とイーノはシリーズについて語っている。
彼はこのシリーズを「Amber」と名付け、エピソード毎に新しい発見や長年愛聴してきた音楽を入念にキュレーションし、自身の未発表アンビエント楽曲も紹介した。イギリスのFaber社から出版され、今週アメリカでも発売されたイーノとBette・Aの新著『What Art Does』の中でイーノは「どんな世界に住んでいたいか、そしてどんな世界は避けていきたいか、私たちがアートで行っていることは、この感覚を磨いていくことなのです」と述べている。
「Amber」は即座にApple Musicのリスナーの心をとらえ、その反響の大きさをイーノは大いに喜んだ。多くのリスナーは、慌ただしいオンライン上の錯乱から逃れ、彼の音の世界に入り込むことに満足したようだ。イーノがエピソード毎に発表した未発表曲を、1つのまとまった作品として捉えるようになったのは、プロジェクトが完了してからだった。この新しいアルバム『Aurum』はその成果である。
本作のリリースに合わせ、Apple Music Radioのゼイン・ロウは最近、イーノのスタジオに招かれ、前述の新著の触れながら、創作プロセスや「遊び」の重要性などについて話を聞いている。またイーノのビジュアル・アーティストとしての代表作『Light Boxes』を二人が鑑賞する様子も捉えられている。
『Aurum』は、サウンドスケープの没入感を際立たせるスペーシャル・オーディオで全曲聴くことができる。ゼイン・ロウとイーノのインタビューは、Apple Musicで日本語字幕付きで配信中だ。
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