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2013/08/14

ミューズ、2500キャパでの貴重な公演を目撃

 先日【SUMMER SONIC 2013】に出演し、灼熱の音楽祭を彩ったミューズが8月13日、東京・ Zepp Divercityで【SUMMER SONIC EXTRA SPECIAL】としてプレミア・クラブ・ギグを開催した。

 世界中でスタジアムを満員にできるMuseをたった2500人そこそこの小さな会場で見れる貴重な機会。会場入りしてステージを見ると、2004年頃のツアーを思い出さずにはいられない。そのぐらい、今のMuseには考えられない場所でのライブ。ステージ下手、マシューの位置にはアンプとマイクスタンドぐらいしか見当たらず、ピアノはなし。ステージ後方にスクリーンもなければ、本当にシンプルなレイアウトでいつもとは違う選曲や演出への期待が高まる。

 開演予定時刻の7時を10分ほど過ぎた頃、最近のツアーではお馴染みのJustice「Planisphere」が終わると会場暗転。なんと1曲目はサマソニ大阪公演で披露した「Agitated」というマニアックな曲でスタート。公演後検索したら、2002年パリ公演を収録した「Hullabaloo」ぐらいにしか入っていないレア曲。それでいて、10年以上経った今聞いてもギターの切れ味抜群!ドラムとベースの気持ちいいスピード感、マシューのサビに向かっての高揚感あるヴォーカルは今と変わらず。2曲目「Dead Star」もライブでの演奏は珍しい選曲。続く「Micro Cuts」。これもやはりライブで演奏する機会は減っているだけに、久しぶりに聞けて単純に嬉しい。そして、日本盤アルバムのボーナストラックにしか入っていない「Futurism」と「Fury」。王道のセットリストでは物足りないコアなMuseファンにはこの5曲だけでも今日来た甲斐があったと思ったはずだ。そしてこれから続く演奏はどうなるんだとライブ中にさらに期待が膨らんでしまう。

 ほとんどの曲の演奏はサポートのキーボードを入れず3人だけでパフォーマンス。今の彼らにしては普段より近いお互いの距離で曲間に合図をしている様子はすごくリラックスしていて、変なプレッシャーを感じずに楽しんでいるように見えた。

 クリスがボーカルを取った「Liquid State」、2ndアルバムからの「Hyper Music」ではクリスのベースに踊り、ここでようやくMuseの代表曲と言える「New Born」で会場内に縦揺れの波が発生。次に「Yes Please」で一旦メンバーステージ脇へ捌ける。

 「Uprising」ではオーディエンスは手拍子と掛け声、「Time Is Running Out」と「Plug In Baby」では大合唱で会場はひとつに。再度メンバーがステージから捌け、何やら怪しげな物体がステージに登場。スピーカーから「What is he building there」という声が何度も繰りかえされる中、ステージ下手からオレンジ色の怪物がマイクスタンドやドラムセットにぶつかるんじゃないかと思わせる危なっかしい動きでステージを移動。上手についた途端ステージには人の気配が。しかも3人ではなくて、10人以上。なんと「Panic Station」のPVで着用した衣装を着たメンバーと宇宙人から奇妙な生物までステージ上にごった返しまさに“パニック”状態。この笑える演出は、最新鋭の技術や演出では出せないアナログ感がこの会場と雰囲気にばちっとはまっていた。ちょっと怪しい雰囲気のまま「Supermassive Black Hole」へ。続いて「Can’t Take My Eyes Off You」ではステージに数人のガールズを追加投入。ペアで踊ってみたり、飛び跳ねたり、煽ったり、マシューが軽く着ぐるみに蹴りを入れみたりと、ステージ上の誰もが思い思いに楽しむという状態でサビでは大合唱。そして「Starlight」の演奏が終わると着ぐるみがオーディエンスに向かってダイブ。最後はお祭りモードで会場は奇妙な幸福感に満ちていた。

 時間としては70分ぐらいの公演だったかもしれないが、セットリストの内容や会場のサイズを考えると本当に貴重な公演を目撃した。ちょっとギャグが過激すぎても、そのパフォーマンスは最高のエンタテイナーに間違いのないMuse。今回は自らも楽しんだ感じがして、【SUMMER SONIC EXTRA】というより実にアフターパーティーと呼ぶにふさわしい内容だった。次回作やツアーの中でさらに進化していくだろうMuse。この公演で見せた彼ららしい遊び心も忘れずにずっと楽しませてくれるエンタテイナーでいて欲しい。

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