2024/12/02 13:30
ケンドリック・ラマーの新作 『GNX』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
『GNX』は、2022年5月28日付で1位に初登場した前作『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』から約2年半ぶり、通算6枚目のスタジオ・アルバムで、コンピレーション・アルバムとしてリリースした『アンタイトルド・アンマスタード』(2016年)を含む5作目の首位を獲得した。
1位『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』(2015年)
1位『アンタイトルド・アンマスタード』(2016年)
1位『ダム.』(2017年)
1位『ミスター・モラル&ザ・ビッグ・ステッパーズ』(2022年)
1位『GNX』(2024年)
『GNX』は、11月22日に何の前触れもなくリリースされたにもかかわらず、初週(2024年11月22日~11月28日)319,000ユニットという今年6番目に高い記録を打ち出してNo.1デビューした。
319,000ユニットの内訳は、ストリーミングが285,000、セールスが32,000、トラックによるユニットは2,000で、週間ストリーミングは今年3番目に高い3億7,972万回(全12曲)を記録して、ストリーミング・チャートでも1位に初登場。クリーン・バージョンとエクスプリシット・バージョンのデジタル・ダウンロードのみの売上で、セールス・チャートでは2位にデビューした。
なお、今年の週間ストリーミングが最も高かったのは、5月4日付でテイラー・スウィフトの『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』が記録した8億9,137万回で、2番目も本作が2週目(5月11日付)で記録した4億2,854万回だった。よって、R&B/ヒップホップ・アルバムとしては今週『GNX』が記録した3億7,972万回が最も高い週間再生回数となる。
今年は、フューチャー&メトロ・ブーミンとジョイントした「ライク・ザット」(4月6日~4月20日付)と、自身のソロ曲「ノット・ライク・アス」(5月18日付、7月20日付)の2曲がソング・チャート“Hot 100”で首位を獲得したが、両曲はいずれも『GNX』には収録されていない。
ケンドリック・ラマーは、2025年2月9日に米ルイジアナ州ニューオーリンズで開催される【第59回 NFLスーパーボウル】のハーフタイム・ショーのヘッドライナーを務めることが予定されていて、2022年にドクター・ドレー、メアリー・J.ブライジ、スヌープ・ドッグ等と共演したのに続く、今回で2回目のパフォーマンスとなる。
ケンドリック・ラマーに続き、今週2位には映画『ウィキッド ふたりの魔女』のサウンドトラックが初登場。本作は、2003年以降、米ニューヨークのブロードウェイで上演されている同名のミュージカルを映画化した作品で、ミュージカルの映画化作品としては初登場の過去最高位を更新した。それ以前には、『シカゴ』のサウンドトラックが2003年1月25日付で4位に初登場した後、翌2月1日付で2位に上昇している。
なお、ミュージカル映画のサウンドトラックがTOP2にランクインしたのは、2013年の『レ・ミゼラブル』以来で、本作は2012年12月29日付で33位に初登場した後、1月5日と1月12日付で2位にランクインして、翌1月19日付で1位に到達した。
2024年のチャートでサウンドトラックがTOP10にランクインしたのは、8月3日付で7位にデビューした映画『ツイスターズ』のサウンドトラック以来2作目で、現時点での最高位となる。
『ウィキッド ふたりの魔女』のサウンドトラックは、初週セールスが85,000、ストリーミングは52,000、トラックによるユニットは2,000をそれぞれ記録して、累計139,000ユニットを獲得。フルレングス映画のサウンドトラックとしては、レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパーの『アリー/スター誕生』が2週目(2018年10日27日付)で記録した143,000ユニット以来の高記録で、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年12月以降では、ミュージカルの映画化作品として初週での週間最高ユニットを記録した。
本作は、6種類のアナログ盤(主演の2人によるサイン付き含む)、4種類のCD(両サイン付き含む)、デジタル・ダウンロードとしてリリースされ、セールス・チャートでは1位を獲得。映画サントラの週間セールスとしては、前述の『アリー/スター誕生』が2週目で記録した86,000枚以来の売上枚数を更新した。ミュージカルの映画化作品としては初週の最高売上枚数で、初週ではなく週間セールスとしては、『レ・ミゼラブル』が3週目(2013年1月19日付)で記録した93,000枚以来の売上枚数を更新している。
週間再生回数は、2024年にリリースされたサウンドトラックの最高値となる6,766万回を記録して、ストリーミング・チャートでは4位にデビュー。ミュージカルの映画化作品としては、史上最高の週間再生回数を打ち出している。
先週5位にランクダウンしたサブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』 (69,000ユニット / 4%減少)は、今週再び3位に上昇。初登場から3週連続で1位を獲得したタイラー・ザ・クリエイターの『クロマコピア』(61,000ユニット / 24%減少)は3位から4位に順位を下げて、ビリー・アイリッシュの『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』(50,000ユニット / 2%増加)は9位から5位にランクアップした。
先週8位にランクインしていたグレイシー・エイブラムスの『ザ・シークレット・オブ・アス』 (48,000ユニット / 5%減少)は6位に浮上して、先週6位に初登場したラウ・アレハンドロの『Cosa Nuestra』 (44,000ユニット / 35%減少)は7位にダウン。テイラー・スウィフトの『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』 (43,000ユニット / 1%増加)は先週の11位から8位、モーガン・ウォレン『ワン・シング・アット・ア・タイム』(42,000ユニット / 2%増加)も12位から9位にそれぞれTOP10復帰して、10位はチャペル・ローンの『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』(42,000ユニット / 2%減少)が同位をキープした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月6日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『GNX』ケンドリック・ラマー
2位『ウィキッド ふたりの魔女』サウンドトラック
3位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
4位『クロマコピア』タイラー・ザ・クリエイター
5位『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』ビリー・アイリッシュ
6位『ザ・シークレット・オブ・アス』グレイシー・エイブラムス
7位『Cosa Nuestra』ラウ・アレハンドロ
8位『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』テイラー・スウィフト
9位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
10位『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』チャペル・ローン
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