2024/08/01 18:00
新体制となり、新たな一歩を踏み出した7ORDERがリリースした「But(裏)」「But(表)」。この2曲のリリースツアー【7ORDER NEW SINGLE TOUR 2024】が開催された。ここでは7月4日に立川ステージガーデンにて開催された19時からの公演をレポートする。
雨と雷の音から始まり、一気に独特な世界観へと引き込んで始まったのは「But(裏)」。ステージ上に5人が集まり、深い海の底から訴えかけるようなコンテンポラリーテイストのパフォーマンスで神秘的な空気で包み込み、幕を開ける。安井謙太郎の力強いラップからスタートした「Power」では、これまでのガラリと空気を変え、一気に会場の温度を上げていく。それぞれが個性的かつ、テクニカルなダンスをしっかりと見せられるのは、これまでの長い経験値と、絆があるからこそ。
安井が「会いたかったぜ!」と叫ぶと歓声が上がり、長妻怜央と諸星翔希が軽くハグをすると、さらに大きな歓声に包まれて行く。それぞれの自己紹介が終わり、安井が「こっからバンドコーナーに行くけど一緒にライブを作ってくれるかい!?」と煽り、真田佑馬が作詞作曲を手掛けた「BOW」がスタート。諸星のサックスが力強く響いていくなか、会場はクラップで包まれ、一体感に。自然と腕があがり、それぞれの美しい光を放つペンライトが大きく揺れていく。メンバーはもちろん、ファンの人たちもすべてが笑顔で、まさにピースフルな空間が広がっていく。ステージの上手と下手を嬉しそうに往復してより多くの人達に届けようとする安井と諸星の熱量を支えるように、萩谷慧悟の熱いドラムと、長妻の繊細で力強いピアノが重なっていく。決して誰も置いていかない、誰もが楽しいと思える空間が、7ORDERのライブなのだ。さらにこの曲ではサビの「WOW WOW」のコール&レスポンスでさらに1つに。安井の「今日しかない曲を一緒に作ってくれるかい!?」という声かけに会場中が大きな声をあげていく。その姿を見て、真田が嬉しそうに遠くの方の座席を見つめている姿が印象的だった。
会場中が揺れた「SUMMER様様」では長妻の手振りに合わせてペンライトが揺れ、ここにいる人たち全員がこの曲を愛していることが伝わってくる。圧倒的でパワフルな諸星のサックスが会場中に響くと、安井は「元気だね! みんなが元気だと嬉しいよ!」と笑顔で叫び、応えるように歓声が上がっていた。
さらに、彼らが会社を新しく設立したことを話し、安井が「社長!」とはやし立てられると、「会社を発表したけど、みんなに関係しないことだけになっちゃいけないから」と、社歌となる新曲「Love u Lucky me」を披露。“Loveと運”という会社の由来通り、この日集まった人たち、そして7ORDERに関わる全ての人たちが愛に包まれるような、みんなで一つになれる曲で盛り上がり、ちょっぴりコミカルな要素も入れた、彼ららしい曲に多くの人たちが今後の会社の明るい未来を感じさせるパフォーマンスとなっていた。
さらにこの日は、チャットモンチーのカバー「シャングリラ」も披露。リリースライブだからこそのスペシャルな計らいで、バンドの実力を発揮させる楽曲でいつもとはまた違う姿を見せた。
MCでは長妻の地元である茨城県の【Lucky Fes 2024】に出演することを報告すると、メンバーそれぞれの地元自慢がスタート。真田は「金八先生のモデルとなっていて…僕出ていました!」「ヤンキーがいるイメージでしたが、その世代がジジイになったの平和です!」とストレートに話し会場は大爆笑! 所沢市出身の萩谷は「PARCOがありました!」と過去形でアピール。メンバーから総ツッコミを受け、川崎市出身の諸星は「僕が育った川崎市北部は、一番近い木にカブトムシがたまります!」と話すと、安井が以前遊びに行ったことを話し、「最寄りから長い間バスに乗って、「ここら辺」と言われたときに大きな泉が見えて!」とかなり奥深い場所にあることを暴露。「怖い街と言われていますが、優しい街です!」とアピール。すると安井が「俺は横浜だぜ?」とマウントを取るも、「月曜から夜更かし」でそういう人たちがマツコ・デラックス氏に嫌がられていることを話し、最近は「神奈川県出身」と言っていることを話し、笑いを誘っていた。そして茨城出身の長妻は、隣の家が1km先にあることを話し、「隣の土地が200万でうっているのにだれも買わない!」とかなり田舎であることを報告。さらに「コンビニにコンビニより広い駐車場があります!」と話し、「おじさんが拾ったカメをくれます」となかなかないアピールをして会場を沸かせていた。
後半戦は、ダンスパフォーマンスが印象的な「F」からスタート。ダンスブレイクではしなやかでセクシーなダンスを魅せ、途中でアイコンタクトをしながら楽しそうに踊る姿が印象的だ。なかでも萩谷の願うような歌声がのびやかに響き、会場の雰囲気を作り上げていった。
地方ごとにメンバーを変える曲では、萩谷と、真田、そしてサポートの憲人で「タイムトラベラー」を披露。実はこの3人は同じ大学で学び、萩谷はオープンキャンパスで真田に案内してもらったエピソードも教えてくれた。いろんな人生の岐路でともにしたメンバーが同じステージにたち、音楽を鳴らす喜びを伝えてくれた、素敵な瞬間だった。
さらに長妻と諸星がダンスで魅せた「Monster」では激しくパワフルなパフォーマンスで魅了し、「Love Shower」では全員が客降りし、アリーナ、2階席だけでなく、3階席まで行き近くでファンの人たちと笑顔を交わし合っていた。どんなに近くても決してファンの方からは触れず、歩きやすくするファンの人たちとの信頼関係も見て取れた微笑ましい瞬間だった。ドラマティックに歌声が重なっていく「What you got」、想いをしっかりと届けようとする、まぶしくて、やさしくて、温かい「27」を歌い上げると、会場中がやわらかく、でも強くひとつになり、光が重なっていくような感覚を覚えた。
最後には、それぞれが感謝の気持ちを述べ、最後の曲「But(表)」では大きなコール&レスポンスで包まれ、大団円となった。
新しい形へと進化し、成長をとめることのない7ORDER。力強い想いと願い、そして愛と運を味方に、確実に新たな一歩を力強く踏み出したことが確認できる、素敵なライブだった。
なお、7月31日にCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールで千穐楽公演を行い、グループとして初となったリリースツアーを完走した7ORDER。夜公演・アンコールの際のMCでは、リーダーの安井謙太郎が「僕らからお知らせがあります。7ORDERのファンクラブ「Lucky’s club」、初のファンミーティングを行います!」と、10月11日に新体制となって初めてのファンミーティング【Lucky's club party】を渋谷・duo MUSIC EXCHANGEで開催することが発表された。8月3日からチケットの先行発売がスタートする予定だ。 そして、2025年1月からの全国ツアーの開催もフライング予告され、会場に大きな歓声が上がった。こちらの詳細は後日発表されるとのこと。
Text by 吉田可奈
Photo by REALY (RAW Climb)
◎公演情報
【7ORDER NEW SINGLE TOUR 2024】
2024年7月4日(木)
東京・立川ステージガーデン
【Lucky's club party】
2024年10月11日(金)
東京・duo MUSIC EXCHANGE(渋谷)
1公演目 OPEN 12:15 / START 13:00
2公演目 OPEN 15:45 / START 16:30
3公演目 OPEN 19:15 / START 20:00
チケット:
1階 スタンディング 7,000円(税込)
2階 着席指定席 7,500円(税込)
※入場時に別途ドリンク代(税込600円)
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