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仏バンドのゴジラ、【パリ五輪】開会式で“メタル・コミュニティー全体”を代表する重圧を感じたと語る

 炎、ダブル・キック・ドラムが叩き出すビート、首を切られたマリー・アントワネットたち、巨大なボートに乗ったオペラ歌手。現地時間2024年7月26日に開催された【パリ・オリンピック2024】の華やかな開会式でのフランスのヘビー・メタル・バンド、ゴジラのセットには、史上初めて開会式のステージに立ったハード・ロック・バンドから予想できたようなものは何もなかった。

 つまりこのバンドには、国のため、そしてジャンルのために成果を出すという大きなプレッシャーがかかっていたのだ。だからこそ、金曜の夜の熱狂的なパフォーマンスに先駆け、シンガーでギタリストのジョー・デュプランティエ(47歳)は、フランス革命時に流行した曲「Ah! Ça Ira」の激しいパフォーマンスはそれをもたらさなければならないと米紙ニューヨーク・タイムズに語っていた。

 デュプランティエは、ヘビー・メタル・バンドに革命賛歌の演奏を依頼するのは“賢い”アイデアだと思ったことについて、「フランス史において非常に血なまぐさい時代だったので、非常にメタル的だった」と語った。しかし、それ以上に重要なのは、自身とバンドのメンバーたちが“世界の舞台でメタル・コミュニティー全体を代表する”という決意を固めていたということだと彼は言う。そして1996年にデュプランティエと弟のマリオによって結成されたバンドの特徴である唸るような激しいサウンドを踏まえ、オリンピックのためにアンプの音を小さくすることはあり得ないと語った。

 『レ・ミゼラブル』の「Do You Hear the People Sing?」がシャトレ座で短く上演された直後に展開された、かつての牢獄だったコンシェルジュリーでの火柱が立ち上るスペクタクルの前に、デュプランティエは、「この楽曲は大胆不敵になるだろう」と約束していた。そしてその言葉どおり、大量の火薬を使った特殊効果に何十人ものマリー・アントワネットたちが切り落とされた首を持って歌うという異様な光景の前に、ボートに乗ったオペラ歌手のマリーナ・ヴィオッティが美声を響かせるというインパクト大な演出で観客に衝撃を与えた。

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