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2024/07/15

<ライブレポート>LE SSERAFIM 日本初ファンミでFEARNOTと幸せを共有「この瞬間を写真のように永遠に覚えておいて」

 LE SSERAFIMの日本初ファンミーティング【LE SSERAFIM FAN MEETING 'FEARNADA' 2024 S/S - JAPAN】の横浜公演が7月13日~15日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催された。

 6月29日、30日の兵庫・神戸ワールド記念ホールを皮切りにスタートしたこのファンミーティングは、愛知・ポートメッセなごや 第1展示館、ぴあアリーナMMを経て、7月30日と31日のマリンメッセ福岡A館公演でフィニッシュを迎える。単独公演としてLE SSERAFIMが横浜を訪れるのは今回が初めて。その初日公演には公式Tシャツやメンバーの顔が載ったうちわ、ペンライトなどを身につけて気合い十分のFEARNOT(ファンの愛称)でいっぱいに。スタートナンバーは夏らしさ満載の「Smart」。5人が並んで登場すると会場から屋根を突き破るほどの大歓声が起こり、歌唱コールもバッチリだった。

 ツアータイトルのFEARNADAは韓国語で“咲く”を意味するのだが、FEAR+NADA(スペイン語で“ない”)と読むこともでき、FEARLESS(恐れ知らず)を体現する彼女たちらしさもありながら、スーパーヒーローとなってメンバーそれぞれが特殊能力を屈指しながらFEARNOTの悩みを解決していくというコンセプトのもと、ゲームやトークなどを通してFEARNOTとただただ幸せな時間を共有する場でもあった。

 早速、FEARNOTから届いたお悩み解決へ。飼い犬の名前が決められないという依頼者には、HUH YUNJINは「クロ」(KIM CHAEWONの愛犬の名前がシロのため)、KAZUHAとKIM CHAEWONは「みなとみらい」「ハマちゃん」とご当地ネームを提案し、HONG EUNCHAEは「ココやネネ、デンデンなど単語が繰り返す名前が可愛いと思う」、SAKURAは「いつでもそばにいるという意味で、サクラで!」と、それぞれネームセンスが表れる提案で早くも事件解決。別の依頼者から時間を上手に使う方法を求められると、時間を操れるHUH YUNJINから「近寄って目を見つめれば時間が止まるのでは」というアイデアが出て即実践。5人がFEARNOTに大接近して、心のシャッターが切られまくる。

 初対面の人とうまくコミュニケーションを取るための方法を求められた5人は、相手との共通点を探すことがカギだと提言しつつ、解決方法はたくさんあるとし、日本オリジナル曲「Choices」へ。続く「No Celestial」はHONG EUNCHAEの「FEARNOT、声出せー!」の呼びかけで始まり、〈Down to Earth!〉と各自がシャウトするロックモードで会場を沸かせた。

 VCRでは各メンバーの秘密が明かされていく(実はKAZUHAは数センチ飛ぶことができ、SAKURAは猫に変身できるという)。怪しい扉を見つけた5人のストーリーはこの後も続いていく。KAZUHAのスーパーパワーのひとつであるバレエで始まった「Swan Song」は、心地よいメロディー、チュチュやリボンなどキュートでエレガントなコスチューム、どこか秘境に足を踏み入れたかのような映像の組み合わせが美しかった。

 ここからは古家正亨をMCに迎えて個々のパワーを発揮・開拓していく時間に。FEARNOTの心を読む力(二択クイズに挑戦)は5人とも持っているようだが、透視能力(箱の中に手を入れて何が入っているか当てる)に関しては、残念ながらKAZUHAは皆無の様子。FEARNOTの視線を独占するパワーを持っているかどうかでは、KIM CHAEWONが宇多田ヒカルの名曲「First Love」をカバー、SAKURAが過去に発表したソロ曲「夢でKiss me!」をKAZUHAとHONG EUNCHAEと一緒にダンス、HUH YUNJINは日本滞在時に書いたという自作ソロ曲 「love you twice」を歌唱して、見事全員ともFEARNOTの心をがっちりと掴んだ。

 街灯柱と大きな傘の下、ファンソング「FEARNOT (Between you, me and the lamppost)」でFEARNOTへの気持ちを表明したあとは、5人のストーリーの続きが。ヒーローでも怖いものは怖いし、一人じゃ解決できないこともあるが、5人一緒なら乗り越えられ、自分でも気づかぬうちに成長している、と言っているようだった。

 「LE SSERAFIM WILL RETURN」というヒーロー映画お決まりのフレーズが映し出され、5人がステージに登場。今年の【コーチェラ】で初披露された未発表曲「1-800-hot-n-fun」でインディペンデント精神を見せつけ、「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers) -Japanese ver.-」では燃え盛る廃墟をバックに強さと自信に満ち溢れた5人が並んで踊る姿は実にパワフルだった。

 終盤も近づき、この日一番印象的だった瞬間をひとりずつ発表。HUH YUNJINはKAZUHAが「夢でKiss me!」で披露した〈だ~めっ!〉のパート、KIM CHAEWONは会場の熱気、KAZUHAはKIM CHAEWONが箱の中に入っていたウェットティッシュで箱を拭きだした場面を選んだ。SAKURAは開演直前に流れた「Smart」に合わせてFEARNOTが歓声をあげているのを聞いて「今日は楽しくなりそうだな」と実感したといい、HONG EUNCHAEもスタート時に会場にいる多くのFEARNOTを見て感激したと話した。

 ダンサブルなサウンドに乗せて彼女たちのアーティストとして真意が込もった「EASY」は繰り出させる高度なダンスにFEARNOTのコールが合わさってこの日一番の盛り上がりを見せた。5人の名前を呼ぶ歓声のなか、颯爽とステージを後にする姿が目に焼き付いている。

 アンコールでは、メンバーがうさぎやカエル、しろくまなど、動物のジャンプスーツに身を包んで登場し、ここでも視線を独占。スクリーンに映し出されたメンバー手書きの「ジュエリー (Prod. imase)」の歌詞が可愛らしかった(FEARNOT全員、歌唱も完璧だ)。どの瞬間もキラキラの笑顔でいっぱいの同曲を日本のコンサートで初披露したあとは、メンバーそれぞれがFEARNOTに対する思いを口にしていく。

HUH YUNJIN「横浜でFEARNOTに会うのが初めてだったのでドキドキしていました。今回のファンミーティングではFEARNOTを慰めようと準備したのですが、この2週間、私のほうがFEARNOTからすごく力をもらいました。これから先、FEARNOTからの愛にどう恩返しできるか考えています。皆さん、今日私たちの愛を感じてくれましたか? FEARNOTにとってもっと誇らしいLE SSERAFIMになるように頑張るので、これからも期待してください。また会うときは、もっと笑顔にします。」

KIM CHAEWON「ファンミーティングは毎回楽しく、いい思い出をくれてありがとうございます。人生はいい思い出だけじゃないけど、FEARNOTの皆さんが素敵な思い出を作ってくれます。考えてみれば、私のいい記憶の中にはいつもFEARNOTがいます。私もFEARNOTにとってそういう存在になりたいです。今日も本当にありがとうございました。お気をつけてお帰りください。」

KAZUHA「私たちを応援してくださる方々がこんなにもたくさんいることをあらためて感じることができました。だからこそ、世界中のFEARNOTに会いに行きたいと思うようになりました。私たちを迎えてくれる歓声と、皆さんでいっぱいの光景を見ると、夢を見ているような不思議な気持ちになるんです。こうしてステージに立てていることは決して当たり前なことではないと思うからこそ、こんなにも幸せで美しい瞬間を作ってくれるFEARNOTに心から感謝の気持ちを伝えたいですし、FEARNOTの愛に見合う人間になるように努力していきます。」

SAKURA「FEARNOTにとって忘れられない一日になりましたか? 気づけばLE SSERAFIMとして過ごす3回目の夏が来たのですが、時の流れの早さに寂しさを感じつつも、早いからこそ見られる瞬間もあると思います。また会えることは本当に奇跡のようなもので、『またね』と言えなくなる日を想像するだけで胸がぎゅっとなります。永遠はないからこそ、今という時間に価値が生まれて、より大切に思えると思っています。永遠にはステージに立ち続けられないかもしれないけど、一回一回を大切にしたいですし、FEARNOTも後悔のないように、いっぱい会いに来てください。必ずまた会いましょう!」

HONG EUNCHAE「今日も無事に楽しく終えることができて嬉しいです。忙しい時間の中でも私が楽しく生きているのはFEARNOTのおかげです。自分が好きなことをしていることもありますが、FEARNOTがそばにいるからもっと幸せでいられます。こうやってたくさんのFEARNOTの前でパフォーマンスするたびに、夢のように思いますし、この瞬間を写真のように永遠に覚えておいてほしいです。もっと大きな会場でたくさんFEARNOTと過ごせるように努力します。今日は時間を作ってくださって本当にありがとうございます。」

 最後は大合唱が起こった「Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife」。シグネチャーダンスの連続とそれに負けないパワーボーカルを見せつけ、圧倒的なクライマックスでファンミーティングは終了した。会場の隅々にまで笑顔とエアハグ、投げキッスを届けた5人は、歌やダンス、その存在だけで確実に人々を幸せにするというスーパーパワーを持っていることを証明した。


Text by Mariko Ikitake
(P)&(C) SOURCE MUSIC

◎イベント情報
【LE SSERAFIM FAN MEETING 'FEARNADA' 2024 S/S - JAPAN】
2024年6月29日(土)兵庫・ 神戸ワールド記念ホール
2024年6月30日(日)兵庫・ 神戸ワールド記念ホール
2024年7月6日(土)愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
2024年7月7日(日)愛知・ポートメッセなごや 第1展示館
2024年7月13日(土)神奈川・ぴあアリーナMM
2024年7月14日(日)神奈川・ぴあアリーナMM
2024年7月15日(月・祝)神奈川・ぴあアリーナMM
2024年7月30日(火)福岡・マリンメッセ福岡A館
2024年7月31日(水)福岡・マリンメッセ福岡A館

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