2024/07/04
WANDSの一発撮りパフォーマンス映像『WANDS – 世界が終るまでは… / THE FIRST TAKE』が話題となっている。
1991年に結成されたロックバンド、WANDS。2000年に活動を終えると、2019年に上原大史(Vo.)を迎え、初期メンバーのギター・柴崎浩、キーボード・木村真也とともに第5期として始動した。
今回、初登場となった『THE FIRST TAKE』では、「世界が終るまでは…」(1994年)が披露された。TVアニメ『SLAM DUNK』(1993~1996年)のエンディング・テーマとして広く知られており、再生回数は312万回(7月4日現在)を突破している。
その人気は、Billboard JAPAN 総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”でも読み取ることができる。指標の一つであるカラオケでは、2019年10月23日公開チャートから2024年7月3日公開チャートまで100位圏内をキープ(新型コロナウイルス感染拡大のため、カラオケ指標が休止となった期間も含む)。また、『THE FIRST TAKE』が公開された5月31日あたりからじわじわと順位を上げており、7月3日公開チャートでは22位を記録した。
WANDS第5期は、この5年で2枚のアルバム『BURN THE SECRET』(2020年)と『Version 5.0』(2023年)をリリースしている。前者はWANDS第1~4期を継承しつつ、第5期のサウンドもうまくフュージョンさせている作品だ。対して後者はロックサウンドで攻めており、上原と柴崎の意識が前に向かったと感じさせてくれる。いわば第5期のアイデンティティを確立させた作品といっても過言ではない。また、「世界が終るまでは…」や「時の扉」「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」といった名曲たちは、[WANDS 第5期 ver.]としてもセルフカバーされている。第5期の色味を伝えるための試みだ。
2024年は、劇場版『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』のテーマソングとして書き下ろされた最新曲「大胆」がリリースされた。柴崎の描くドラマチックな展開の曲進行、上原の怪盗キッドの心情を憑依させたようなミステリアスな歌詞と歌唱力がマッチした楽曲だ。そしてシングル『大胆』のカップリングには、今までの楽曲とは系統が違う「honey」が収録されている。柴崎のリズミカルなギターと上原の多種多様な歌い方は、第5期に新風を吹き込んでいるようだ。『THE FIRST TAKE』をきっかけにWANDSを知った人、久しぶりに聴いた人など、様々な出会い方があったに違いない。だがそこで終わらず、WANDS 第5期の音楽に触れていただきたい。一気に魅力に引き込まれるだろう。
また、筆者は第5期の有観客ライブを追いかけているが(<ライブレポート>WANDSが新旧楽曲で観客を魅了、第5期として初となるツアーが終幕)、(<ライブレポート>WANDS、第5期の彩を確立したアルバム『Version 5.0』を引っ提げたツアー【~SHOUT OUT!~】開催)、やはり直で感じる上原と柴崎の迫力は凄まじい。上原は歴代のボーカリストの表現を踏襲しつつ、独自のアレンジをうまくミックスさせている。そして30年以上、ギタリストとしてのキャリアを持つ柴崎の演奏は重鎮的存在だ。
そんなWANDSは、6月25日よりツアー【WANDS Live Tour 2024 ~BOLD~】をスタートさせた。7月8日の東京・東京ガーデンシアター公演はチケット販売中となっている。ぜひWANDSの等身大な演奏を生で体感していただきたい。
Text by Tatsuya Tanami
◎公演情報
【WANDS Live Tour 2024 ~BOLD~】
2024年6月25日(火)愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
2024年7月2日(火)大阪・大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール
2024年7月8日(月)東京・東京ガーデンシアター
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