2024/04/08 10:45
ビヨンセのニュー・アルバム『カウボーイ・カーター』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
2024年3月29日にリリースされた『カウボーイ・カーター』は、前作『ルネッサンス』(2022年7月29日発売)から約2年ぶり、通算8枚目のスタジオ・アルバムで、デビュー・アルバム『デンジャラスリィ・イン・ラヴ』から本作『カウボーイ・カーター』まで、8作で首位を獲得した。
1位『デンジャラスリィ・イン・ラヴ』(2003年)
1位『B'DAY』(2006年)
1位『アイ・アム…サーシャ・フィアース』(2008年)
1位『4』(2011年)
1位『ビヨンセ』(2013年)
1位『レモネード』(2016年)
1位『ルネッサンス』(2022年)
1位『カウボーイ・カーター』(2024年)
女性アーティストの首位獲得数では、7作で並んでいたジャネット・ジャクソンを上回り、テイラー・スウィフト(13作)、バーブラ・ストライサンド(11作)、マドンナ(9作)に続く4番目の記録に更新している。
『カウボーイ・カーター』は、初週(2024年3月29日~4月4日)ストリーミングが232,000、セールスが168,000、トラックによるユニットは7,000をそれぞれ記録して、累計407,000ユニットを獲得。アルバムの週間再生回数は3億41万回で、カントリー・アルバムの週間ストリーミング数としては4番目に、自身の作品としては最高値を更新した。
今週記録した407,000ユニットは、先週フューチャー&メトロ・ブーミンの『ウィー・ドント・トラスト・ユー』が記録した251,000ユニットを大きく上回る現時点での今年最大の週間ユニット数で、2023年11月11日付でテイラー・スウィフトの『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』が打ち出した1,653,000ユニット以来の最高値を更新。自身の作品としては、2016年5月14日付で『レモネード』が記録した653,000ユニットに次ぐ記録を達成した。
カントリー・アルバムにカテゴライズされた『カウボーイ・カーター』は、今週のカントリー・アルバム・チャート、アメリカーナ/フォーク・アルバム・チャートでも1位を獲得し、カントリー・アルバム・チャートでは、1964年1月に集計がはじまって以来ビヨンセが黒人女性として首位を獲得した史上初のアーティストとなった。なお、カントリー・アルバムとしては2023年7月22日付でテイラー・スウィフトの『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』が記録した716,000以来の週間ユニット数を更新している。
現地時間2024年2月11日に開催された【第58回 NFLスーパーボウル】の放送中にCMで発表された本作からのリード・シングル「テキサス・ホールデム」は、3月2日~9日付のソング・チャート“Hot 100”で2週間1位を獲得し、同日にリリースした「16キャリッジズ」は先週(4月6日付)の時点で最高38位を記録した。
今週168,000枚を売り上げてセールス・チャートでも1位を獲得した『カウボーイ・カーター』は、19曲を収録した4色の異なるアートワークによるアナログ盤が4種類、CDは「フラメンコ」を追加収録したアートワーク違いの2種類と、Tシャツを封入したデラックス・ボックス・セットが2種類などがあり、売り上げを強化した。
168,000枚のうち、アナログ盤のみの売上枚数は62,000枚(4種類の合計)で、LPの週間セールスとしては現時点での今年の最高売上枚数を更新。また、自身の記録としてもこれまでの週間最高売上枚数を達成している。
デジタル・ダウンロードとストリーミングは、「フラメンコ」、「スパゲッティ」、「 ヤー・ヤー」の3曲と2曲のインタールードを収録したクリーン・バージョンとエクスクルーシブ・バージョンがあり、公式サイト以外でも購入、再生可能だが、フィジカルは現時点で公式ウェブサイトでしか購入できない。
本作には、タナー・アデル、マイリー・サイラス、ウィリー・ジョーンズ、リンダ・マーテル、ウィリー・ネルソン、ドリー・パートン、ポスト・マローン、ラファエル・サーディク、ザ・ドリーム、ファレル・ウィリアムス、ブリトニー・スペンサーといった新旧の人気アーティスト、ミュージシャンの他、娘のルミも参加したことが話題となった。
先週1位に初登場したフューチャーとメトロ・ブーミンのジョイント・アルバム『ウィー・ドント・トラスト・ユー』は、初週から48%減少の131,000にユニット数を落として今週2位にダウン。モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(69,000ユニット / 2%増加)は先週の4位から3位に、アリアナ・グランデの『エターナル・サンシャイン』(58,000ユニット / 19%減少)は3位から4位に順位を入れ替えた。
続いて今週5位にはJ-HOPEの『HOPE ON THE STREET VOL.1』が初登場して、2023年9月2日付で6位にランクインした『Jack in the Box』に続く2作目のTOP10入りを果たし、自己最高位を更新した。
『HOPE ON THE STREET VOL.1』は、今週セールスが44,000、ストリーミングが4,000、トラックによるユニットは2,000をそれぞれ記録して、累計50,000ユニットを獲得。CDは、ターゲット、ウォルマート、Weverse Shop限定版を含む8種類がリリースされていて、売り上げを強化した。
先週デラックス・エディションのリリース効果により2位に再ランクインしたオリヴィア・ロドリゴの『ガッツ』(49,000ユニット / 32%減少)は、今週6位にダウン。ノア・カーンの『スティック・シーズン』(44,000ユニット / 2%減少)は5位から7位、テイラー・スウィフトの『ラヴァー』(40,000ユニット / 1%減少)は7位から8位位、シザの『SOS』(39,000ユニット / 3%減少)は6位から9位、ザック・ブライアンの『ザック・ブライアン』(39,000ユニット / 1%減少)も8位から10位にそれぞれ順位を下げた。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月12日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『カウボーイ・カーター』ビヨンセ
2位『ウィー・ドント・トラスト・ユー』フューチャー&メトロ・ブーミン
3位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
4位『エターナル・サンシャイン』アリアナ・グランデ
5位『HOPE ON THE STREET VOL.1』J-HOPE
6位『ガッツ』オリヴィア・ロドリゴ
7位『スティック・シーズン』ノア・カーン
8位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
9位『SOS』シザ
10位『ザック・ブライアン』ザック・ブライアン
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