2023/12/08
2023年の年間Billboard JAPAN“TikTok Songs Chart”で、HoneyWorks「可愛くてごめん (feat. かぴ)」が1位に輝いた。
本楽曲は、サビ頭の<Chu!>という歌詞に合わせて投げキッスをするダンス動画から人気に火が付き、2022年10月12日公開の“TikTok Weekly Top 20”で8位に初登場。K-POPアーティスト達もダンス動画を投稿し、世界的に楽曲が認知されていくきっかけとなった。
また、TVアニメ『ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~』に登場する、中村千鶴のキャラクター・ソングとして、声優の早見沙織が歌う「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(早見沙織)」も、同時にバイラルヒット。その後も、メイク動画や推し活を紹介する動画など、楽曲に合わせた様々な使用方法で拡散していき、12月7日時点では6週連続首位を記録した。2023年に入ってからは、写真画像をイラストにしてくれるAIエフェクト「マンガエフェクト」のBGMとしてもミーム化。2023年11月2日公開のチャートまでで通算58回のチャートインを果たし、堂々の1位獲得となった。
2023年の総合ソングスチャート“JAPAN Hot 100”を賑わせたYOASOBI「アイドル」は2位、Ado「唱」は8位という結果に。「アイドル」はインフルエンサーによる振り付けが拡散、「唱」はユニバーサル・スタジオ・ジャパンとのコラボ企画【ゾンビ・デ・ダンス】のイベント開催期間を中心にダンスが拡散したが、どちらも楽曲人気がTikTok上でも広がったといえる。「アイドル」は、実際にアイドルとして活動するアーティストや、K-POPアーティスト達のダンスカバーにより視聴回数が増加。7月19日公開チャートでは12週連続で首位を獲得した。このカバー動画に対し、YOASOBIのオフィシャルからリアクションがあったことも話題となり、バズの要因のひとつになったと考えられる。
Shinonome「Athletic Meet "Heaven and Hell"」(5位)や、しゃろう「3:03 PM」(20位)などTikTokの定番曲が今年も並ぶ中、3位には2023年の“定番”として多く使用された、メイ・スティーブンス「イフ・ウィー・エヴァー・ブローク・アップ」が登場した。<ブローク・アップ>の歌詞に合わせ両手で作ったハートをパカッと開いたり、泣いてる顔文字のように指をTにして悲しさを表現するダンスが国内外で人気に。チャートイン回数は通算22回にのぼった。
ダンス動画から楽曲人気に火が付くことが一般的なTikTokだが、新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」(19位)のように、その人気を持続させTikTokやSNSという枠を超えていくには、TikTokで聴いた楽曲が気になったユーザーを、各ストリーミングサービスへ送り込むことが重要だ。
この成功例として、4位のConton Candy「ファジーネーブル」を挙げたい。6月7日公開のチャートで3位に彗星のごとく登場した「ファジーネーブル」は、画面を横向きにして撮影するダンス動画をきっかけに拡散し、Conton Candyのオフィシャルアカウントの映像も、多いもので500万回以上再生されているものもある。ここから、ストリーミングや動画での再生数が伸びたことで、6月21日公開の“Heatseekers Songs”では初めて首位を獲得。7月5日発表の“JAPAN Hot 100”では自身最高位となる17位を記録、11月には『ミュージックステーション』など、地上波への出演も果たした。
また、TikTokでは様々な音楽ジャンル、世代の楽曲がバズの可能性を秘めている部分もおもしろいところ。指で<1・0・0・1>を表現したダンス動画火付けとなった、オランダのポップ・ミュージック・グループChipz「1001 Arabian Nights」(7位)は、2005年にリリースされた楽曲ながら、TikTokでリバイバルヒットした。
サウンドクラウド・シーンからは、nyamura「you are my curse」が9位に。集計期間中には通算22回チャートインし、8月9日発表のチャートから4週連続で首位を獲得した。自撮りを中心に、動画加工アプリ「CapCut」のテンプレートを用いた写真のスライドショーに多く使用された。
TikTokでのバズをきっかけとして、今後も様々なアーティスト達に出会えることに期待したい。
◎HoneyWorksコメント
HoneyWorksのプロジェクト「告白実行委員会~恋愛シリーズ~」のキャラクターソングなのですが、このキャラクターの考えが今の時代を生きる人達に共感してもらえたのかなと思いました。
TikTokを通してたくさんの方に聞いてもらえたこととても嬉しかったです。ありがとうございました!
◎【Billboard JAPAN TikTok Songs of the Year 2023】トップ20
1位「可愛くてごめん (feat. かぴ)」HoneyWorks
2位「アイドル」YOASOBI
3位「イフ・ウィー・エヴァー・ブローク・アップ」メイ・スティーブンス
4位「ファジーネーブル」Conton Candy
5位「Athletic Meet "Heaven and Hell"」Shinonome
6位「Baby you」有華
7位「1001 Arabian Nights」Chipz
8位「唱」Ado
9位「you are my curse」nyamura
10位「ガチやべぇじゃん feat.ななもり。」P丸様。
11位「グリーン・グリーン・グラス」ジョージ・エズラ
12位「酔いどれ知らず」Kanaria
13位「セブンティーン」YOASOBI
14位「ちゅ、多様性。」ano
15位「Love Lee」AKMU
16位「TURN IT UP (feat. Candee & ZOT on the WAVE) 」LANA
17位「ラヴ・ユー・ソー」キング・カーン & BBQ ショー
18位「たぶん」YOASOBI
19位「オトナブルー」新しい学校のリーダーズ
20位「3:03 PM」しゃろう
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