2013/06/13
交響曲第1番《HIROSHIMA》が社会現象とも言えるほど大ヒットしている作曲家・佐村河内守による新作「ピアノ・ソナタ第2番」完成披露発表会が、銀座ヤマハホールにて行われた。
新作の演奏を担うのは、佐村河内守自身が白羽の矢を立てた新進気鋭のピアニスト ソン・ヨルム。完成したばかりの作品の一部を抜粋し、応募者1500名の中から選ばれた約200名の観客の前で熱演した。作曲したきっかけについて、佐村河内守は「3月11日の震災の後、皆さん芸術や特技で被災地を励まそうと動かれましたが、私は勇気がなくて動けませんでした。その後、自分の作った交響曲が、被災地で“奇跡のシンフォニー”と呼ばれているという話を聞き、さらにこの曲が東京よりも、広島よりも、仙台で一番売り上げていることを聞いて涙が出ました。そこから背中を押してもらい、石巻で出会った少女のために作ったレクイエムを昇華させ、ピアノ・ソナタを作ろうと思いました。」と語った。
さらに、「少しでも死者の方の痛みが分かるかなと思い、寒さの厳しい時期に女川で6時間、野営をしてみました。明け方近くに、大きな鉄の扉が開いたような感じがして、「震災から2年もたって僕みたいな人間が曲を作って良いものだろうか」と悩んでいた迷いが、死者の方に赦された気がしました。この曲は聖者が死んだ人に書いたレクイエムではなく、聖者に死んだ人達の苦しみを分かってほしい、分かってもらえれば救われるのではないか、という思いを込めて作曲しました。」と語った。
演奏者であるソン・ヨルムに対しては、「この曲は人間の感情が全て詰まっています。超絶技巧を備えているだけではなく、人格的にも素晴らしい彼女だからこそ演奏できるし、彼女が演奏してくれることによって、曲の真価が発揮できると思っています。」と述べ、新作「ピアノ・ソナタ第2番」が、佐村河内守からソン・ヨルムへ、演奏の感謝の意味も込めて献呈された。
撮影:大杉隼平
◎公演情報
【佐村河内守作曲ピアノ・ソナタ第1番&第2番 世界初演全国ツアー】
2013年9月16日(月・祝)横浜みなとみらいホール 大ホール
2013年10月13日(日)東京オペラシティ コンサートホール
2013年10月26日(土)愛知県芸術劇場 コンサートホール
2014年4月13日(日)いずみホール
その他、札幌、青森、盛岡、山形、仙台、浜松、長野、金沢、福井、京都、神戸、高松、広島、福岡公演あり
曲目:佐村河内 守作曲 ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第2番 他
More Info:http://www.samonpromotion.com/samuragochi/son/関連記事
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