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2023/10/05

SuG再集結を実現した意義とは? 解散後も続いていた“無理やり前向き=Heavy Positive Rock”の物語「SuGを愛し続けてくれてありがとう」

 2023年“無理やり前向き=Heavy Positive Rock”の伝道師である異端児ロックバンド・SuGが期間限定の復活を果たした。2017年9月2日に日本武道館で活動休止ワンマンライブを開催し、そののちに解散を発表してから6年もの時を経てそれを実現した意義は何だったのか。

<“V系シーンの異端児バンド”その内側にあった信念>

 私はかつてSuGのことを“V系シーンの異端児バンド”とあらゆる記事で称してきた。フォーマット化されたもので良しとするV系シーンに対しての苛立ちを隠さず、楽曲もMVもファッションも小説も何もかも同期させてすべてで勝負していく革命の意思を掲げ、当時リアルロックと称されていた骨太なライブバンドシーンやブーム化していたアイドルシーンの猛者たちとも積極的に対バンを繰り広げ、プログレッシヴなコンセプチュアルアルバムをまんま再現するツアーにも挑戦。その果てには「次は根こそぎヴィジュアル系バンドという概念から外れたことをやる。今までで最大の賭けをやろうとしています」と言い出し、その発言通りV系の大手プロダクションから離れ、活動休止に入って「復活できたら復活します」という前代未聞の大博打までやってのけ、実際にV系じゃないバンドとして1年後にシーンに戻ってくる。そんなアクロバティック過ぎるバンドを他に知らなかったからだ。

 が、そのすべては「誰も展開したことのないようなクリエイティブや音楽で驚かせたい」「ファンに今まで見たことのない景色を見せてあげたい」といったピュアな想いゆえのアクション。それを貫き通す為にSuGはあらゆる面でジャンルや概念をぶち壊していく必要があった。だから彼らはいつの時も「こうすれば売れるのに」という世間の声に興味を持たず、自らが求める作品や光景や世界へのアプローチにだけ全身全霊を注いできた。ゆえにいつも綱渡りで茨の道。たくさん誤解され、受け入れてもらうことも困難だった。でも、SuGは戦い続けてきた。SuGは諦めないバンドだった。どんなに不恰好でもボロボロでも中指を立て続けるアティチュードこそがSuGだったとも言える。以上が10周年タイミングで武道館にてラストライブを完遂するまでのSuGの印象だった。まさしく“無理やり前向き=Heavy Positive Rock”。

<解散後も続いた“Heavy Positive Rock”を体現する人生>

 さて、ここからが本題。この“Heavy Positive Rock”というフレーズ自体は、SuGの解散と共に発信されることはなくなっていたわけだが、私は6年前のラストライブのレポートでこんなことを書いていた。「SuGが気付かせてくれた「ときどきすてきなこのせかい」での人生はまだまだ続いていくわけで、そこで何があっても“無理やり前向き”に生きていくこと。それこそがSuGの物語を無理やり継続させていく唯一の方法だと思う。この異端児の10年間を敗者でなく勝者の歴史にする戦いは、ここからが本番。Heavy Positive Rockはまだまだ鳴り止まない。」──これはどちらかと言うとファンに向けて記した文章だったのだが、2023年の期間限定復活とそこに至るまでのストーリーを体験した今、SuGのメンバーたちは武道館のあとも“SuGを敗者でなく勝者の歴史にする戦い”を制するべく“Heavy Positive Rock”を結果的に体現し続けていたことに気付かされる。

 2023年3月9日(SuGの日)に東京・EX THEATER ROPPONGIにて開催された【SuG LIVE 2023 THE GAMBLER】。約5年半ぶりに武瑠(vo)、masato(g)、yuji(g)、Chiyu(b)、shinpei(dr)とメンバー全員揃い踏みでステージに立ったこのワンマンライブは、今まで語られてこなかった活動休止~解散時からのメンバー間のすれ違い。そこにあった各々の複雑な想いを赤裸々に告げていくショッキングな内容であった。しかし、これはSuGの物語を共に彩ってくれたファンたちにすべてを隠さず知ってもらった上で、メンバー5人はもちろん、SuGを愛してくれた者たち全員でネガティヴな要素を浄化し、ポジティヴな未来へ進む為に必要不可欠な通過儀礼であった。誰もが一切の迷いや淀みなくSuGについて笑顔で語れる、そんな日々をこれから過ごしていく為の“Heavy Positive Rock”。事実、この公演があったからこそ今からレポートする“39日間限定復活”全国ツアー【SuG“39 DAYS LIMITED TOUR”】は一切淀みのないホープフルなお祭りとして完遂することができたと言えよう。

<再集結したSuGとそのファンの無敵感~絆のストーリー>

 そのツアーファイナルとして超満員のLINE CUBE SHIBUYAで開催された【SuG 39 DAYS LIMITED TOUR FINAL“VersuS”】は、9月1日に2007-2012年の楽曲メインでライブするSuG、2日に2013-2017年の楽曲メインでライブするSuGがそれぞれ登場し、観客の声援dBポイント数で勝敗を決するスペシャルイベント(勝者は写真集の表紙と巻頭ページを飾れる)。お祭りのフィナーレを飾るに相応しい公演となった。

 初日の1曲目は「「自分らしく」自分裏切れ 想像超えてくストーリー」を解散後も描き続けてきた彼らに相応しいオーダーメイドの「gr8 story」。その後も今の5人が表現するからこそ当時より深く刺さる、或いは面白く響く楽曲たちが畳み掛けられていくのだが(※セットリストは文末にて)、その歌声と演奏にはメンバーそれぞれ自分の道で積み上げてきた人生が反映されており、例えば『ワンピース』の麦わらの一味が離れ離れになってから再集結したときのカタルシス、もっと言えば無敵感が半端なく。その写し鏡となる客席の光景も尋常じゃない盛り上がりようだった。首がもげるんじゃないかと心配になるほど激しく揺れる、無数の頭たち。狂乱した叫び声。ファンの破壊力も6年前より明らかにレベルアップしている。

 また、武瑠が「無条件幸福論」を歌う際に「もう13年も前に書いた曲なんですが、みんなが聴き続けてくれていることによってどんどん大切な曲になっていきました」と語っていたのだが、これはきっと他の楽曲たちに対しても言えることで、バンドが解散してもSuGの音楽を現在進行形で愛し続けてくれたファンがいたから(それはすべての楽曲に対して全身全霊で呼応するオーディエンスの姿を見ていても明らかだった)彼らは再びこうして5人揃って胸いっぱいの愛を込めてSuGの楽曲たちを奏でる今に至ったわけで、その絆のストーリーも込みでこの2daysライブは感無量になる瞬間だらけだった。MCで武瑠とmasatoが「(今回の2daysは)チケットが売れないんじゃないかとビビってました!」「“VersuS”やんないとどうにもなんねぇと思ったんだよ! 2日間こんなに来てくれると思ってなかったんだよ!」「まさかの即日ソールドアウト!」と話していたが、着想はなんであれ(笑)こうしてSuGの歴史を丸ごとお届けする公演を用意してくれたことには感謝しかない。

 特に本編ラストブロックの畳み掛け「☆ギミギミ☆」「Crazy Bunny Coaster」「小悪魔Sparkling」「heavy+electro+dance+punk」「不完全Beautyfool Days」「39GalaxyZ」といったキラーチューンたちは、あのSuGが今ここでライブしているという実感をさらに強めると共に「前期(2007-2012)のSuG、どれだけ煌めいてんだよ!」とツッコまずにいられなかったし、この1曲1曲に前向きなエネルギーをどれだけもらってきたか思い返したら、泣きながらはしゃぎまくっている自分がいた(というファンがたくさんいたんじゃなかろうか)。SuGの5人にとっても、例えば「不完全Beautyfool Days」のフレーズひとつひとつが不完全でも傷だらけでも進んできた自分たちの人生に重なっただろうし、眼前に広がる歓喜乱舞の光景はご褒美のように感じられただろう。また、最後の「39GalaxyZ」における「ひとりひとりいびつなこころで ささえあう此の場所が 失くせない失くしたくはない たったひとつの居場所なんだ」という、かつて幾度となくメンバーとファンの心をひとつにしてきたフレーズをもう一度シンガロングできた喜びも尋常じゃなかったはずだ(今思い出しても泣けてしまう)。

 なんて有意義な復活ライブであろう。

<SuGの戦いは完結=全面クリアーの喜びを分かち合う宴>

 ゆえに2日目のライブがどうなるのか。ここまで見事な大団円を迎えてしまったら超えるのは難儀だろう……と一瞬よぎったが、後期(2013-2017)のSuGが歩んだ死に物狂いのストーリーとソレが反映された楽曲群の凄みを思い出せば、むしろ期待しかなかった。

 その1曲目は、夢に向かって駆け抜けた彼らが武道館で披露した際も劇的に響いた「teenAge dream」。不可能に思えた再集結を実現してみせたうえで「叶わなくても 叶えてやるのさ 掴めなくても 掴んでやるのさ ハロー この声が聴こえますか? こっちの景色は最高だぜ」と今一度歌う有意義さ。事実、そこに広がる景色は武道館に勝るとも劣らない美しさだったし、その後の「DEAD or DEAD」「SCREAM IT LOUDER」「CRY OUT」といったヘヴィなナンバーを畳み掛けていく流れの暴れっぷりもまた、あの日を凌駕する熱量を誇っていた。では、何ゆえに彼らは当時以上の景色や熱量を創造するに至ったのだろうか。

 メンバーの成長。5人の再集結に至るまでのストーリー。SuGのライブがまた観れている喜び。この辺りがすぐ思い付く要因として挙げられるが、絶望の果てにボロボロになりながらも足掻く意思を歌ったラストシングル曲「AGAKU」ですらも開放的に響いたのは、メンバーもファンもSuGという存在をようやく純粋無垢に抱きしめてあげることが出来たからだろう。夢の為に多くを犠牲にしながら、次々襲い掛かる難題に苦悩しながら、時には仲間同士で傷つけ合いながら、SuGの為に必死に生きてきた者たちの日々があったからこそ、SuGは武道館で伝説的なライブを実現するに至ったし、SuGを誰もが淀みなく愛せるよう再集結するに至った。が、この再集結を成せた時点でSuGの戦いは完結したのである。ゲームで例えるなら、裏面含めて全面クリアー。その喜びをみんなで分かち合うのがこの日のライブに至るまでの“39日間限定復活”全国ツアーだったのだろう。

 そんな一切の遠慮なくSuGとその音楽を抱き締めていくライブは、武瑠が「何かを手に入れて、何かを失って、そして出発点のゼロに戻ったとしても、手に入れたものの愛しさや大切さは変わらない」と語って歌い始めた「0 song」や「桜雨」「神様の悪戯」といった切ないバラードも、本編最後のブロックで畳み掛けられた「MISSING」「HELLYEAH」「SICK'S」などの爆発的なキラーチューンも、SuGに対する愛情をとめどなく溢れさせる音楽として響き渡る。武瑠のボーカルも、masatoとyujiのギターも、Chiyuのベースも、shinpeiのドラムも、オーディエンスのはしゃぎようもエモーショナル過ぎて比喩でなく会場が激しく揺れ続けていた。

<SuGを愛し続けてくれてありがとうございました!>

 「“無理やり前向き=Heavy Positive Rock”というコンセプトの通り、すべて負の感情から、ネガティブな感情から作品を創ってきました。それは自分が幼い頃からどんな幸せなときも「幸せ」って思えない性格だったからだと思うんだけど、そんな自分がイヤで音楽を始めてたくさん曲も書いてソレを昇華して、そのうえで、17歳のときに「このまま死にたくない。死ぬんだったら音楽をやってみよう」と思ったときに描いた夢が有難いことにすべて叶いました。なので、その先は「みんなを喜ばせたい」とかそういうポジティブな感情を使ってモノづくりをしたくて、でもこんな風に生きてきた自分にそれが出来るのかすごく不安になって。初めてこの2年間、曲を書くことが出来なくなりました。でも、そこまでやり切れたからこそ「SuGをもう一度振り返りたい」と。このまま死ぬとしたら何がいちばん後悔するかと思ったら「ぐちゃぐちゃになったままのSuGを放っておくのがいちばん後悔だな」って。そこにみんなの勇気が重なって、こうして奇跡の復活ステージを与えてもらいました。

 そして、今回のツアー各地でみんなの笑顔を見ながら「これはただのポジティブな笑顔じゃなくて、普段の大変なことだったり、ムカつくことだったり、やるせないことだったり、許せないことだったり、そういうことを乗り越えての笑顔なんだな」と思ったりしました。昔はそういう表情も見る余裕がなかったけど、今回のツアーでもっとメンバーのことも知りたいなと思って、ひとつひとつの音だったり、やさしい言葉だったり、不安定なものを支えてくれる言葉だったり、昔は気付けなかったことをたくさん感じることができました。…………(声を震わせながら)17歳のときに描いた将来の中に……ここ(SuG)から先の人生はありませんでした。もうどうでもいいと思っていたし、何かをモノづくりできたらそれでいい。それだけで走ってきました。そうじゃないと出来なかった曲がいっぱいあったから過去は絶対に否定したくない。そのうえでやっとみんなのことを、メンバーのことを昔より好きになれました。本当に……そんな機会をありがとうございます!

 今までしてこなかった……ポジティブな気持ちから何かを創るという、すごく怖かったことに踏む出す勇気をみんなから、メンバーから、SuGから、SuGに紐づくすべてからもらいました。本当に感謝しています。39日間限定復活ツアー、本当にありがとうございました。ただ、負の感情から書いた曲でも、これからの未来、これからの演奏、これからの哲学、これからの信念できっとポジティブにできるということを教わりました。ネガティブな気持ちから書いたこの曲もみんなの声が重なって、自分にとってすごくハッピーなものになりました。ラスト、一緒に歌いましょう!」

 そう武瑠が語ってから披露された「Smells Like Virgin Spirit」では、SuG史上最も熱量高いシンガロングが響き渡り、声援dBポイントはこの2日間で最大の数値を叩き出す(これによって前期と後期のSuGによる“VersuS”の軍配は、後期SuGに上がった)。ここに集いし誰もが、SuGを全力で抱きしめながら過去を乗り越えていった象徴的な瞬間──「本当にたくさんの勇気をありがとう! SuGを愛し続けてくれてありがとうございました!」

<SuGメンバー5人それぞれからのメッセージ>

 なお、同公演はアンコールに期間外の楽曲が披露された(1日目の前期SuGライブであれば後期の曲を、2日目の後期SuGライブであれば前期の曲を)。ゆえに本編は“VersuS”だが、ライブ全体を通して見ればオールスター戦的なライブが両日ともに実施されたのである。というわけで、MCのBooいわくウィニングラン。最後の最後に今一度披露された「Vi-Vi-Vi」「☆ギミギミ☆」「不完全Beautyfool Days」「gr8 story」などの名曲たちに泣きながら笑いながら大暴れするメンバーとファンたち。おそらくずっと忘れられないであろう光景。そんなお祭り騒ぎに大満足の様子の5人から届けられたMCをここに記したい。

 shinpei「SuGが解散してからちょうど……本当に6年前の今日(9月2日)だよね。武道館で解散してからこうやってまた、こんなに素敵な空間をみんなと創ることができて本当に嬉しいです。ありがとうございます! この6年間、個人で活動していて、なんとなくメンバーと会ったりとか、Chiyuくんとはなかなか会えなかったですけど(笑)、本当にこうやって(5人で)ステージに立てることがめちゃくちゃ嬉しくて。この39日間、自分にとって本当にご褒美だと思ってやっていました。ステージから見えるみんなの背中。(6年前まで)活動しているときはあたりまえだったけど、あたりまえじゃないんだなと思いながらずっとやってきて、それも今日で終わってしまいますけど、改めて「SuGって無敵だな」と思って。特に今日は気合い入れて後ろからドラムでバチバチ支えている中で「このメンバーって無敵だな」と思いながら演奏していました。だからこそ、こうやってたくさんの人に応援してもらって、限定ツアーという形ですが、全箇所ソールドアウトしてめちゃくちゃ嬉しいし……まぁ今日で終わりって言っておきながら分かんないけどね! 一度こういう場をつくれたので、約束はできませんが、またいつか未来でこうやって会えたらいいなと思いながら、これから個人の活動に戻って過ごしていきたいと思います。本当に素敵な景色をありがとうございました!」

 Chiyu「このツアーに皆さん来てくれて、本当にありがとうございます。最初、俺はツアーを「別にやらなくていいんじゃないか」派だったんですけどね。でも、やっぱりツアーをまわって皆さんの顔を見て、一緒にこの空気感をつくっていって。で、しっかりちゃんと固まったところでファイナルがやれるっていう、この流れが出来て本当によかったと改めて思いますし、来て頂いた皆さんには本当に感謝しています。ありがとうございます。今「この場にいる人全員、明日また来てください」と言っても絶対に誰かは欠けるじゃないですか。だから、今、ここにいる人たちがこうして本当にいてくれることが奇跡だなと思いますし、この5人が揃って音を出して、皆さんが聴いてくれるこの環境は本当にあたりまえじゃないなと思います。今回のこのツアーは「全力で楽しもう」というテーマのもとみんなもまわっていたと思うし、それが実際にちゃんと出来たんじゃないのかなと。体感してくれた人はみんな分かると思うんですけど、ちゃんと「ザ・楽しい」ができたツアーになりましたよね?(客席から拍手)……どこかのカリスマボーカルの言葉を借りるなら、生きていればまたどこかで会えますって。今日は最後まで悔いを残さず、全力を出し切って楽しんで頂ければと思います。本当にありがとうございました!」

 yuji「別に、マジで、マジでもう言うことないんスよ(笑)。本当になくて……楽しかった。楽しかったッス! ツアーも今日も楽しかったッス。本当にありがとうございました。それだけです。以上!」

 masato「3月9日もそうだし、このツアーもそうですけど……「本当にできるのかな?」みたいなところが最初はすごくあったし(笑)。でも、本当にやってみて今日まで感じたことっていうのは、まずね、来てくれているみんなにとってSuGがどれだけ大きなモノで大切にしてくれているか。というのはたくさん伝わりましたし、その中でこういう環境でライブをさせてもらっているとすごく幸せで、ただただ楽しくやらせてもらったなって。で、さっき、武瑠も言っていたんだけど、改めてメンバーの良いところや素敵なところを見つけられたり、より好きになれたところもすごくあるし、それを楽しんでくれているみんなもまたより好きになれたと思うし。そして、支えてくれるスタッフのみんながいてくれて、ちゃんとこの場がつくれて。そして、自分たちがやってきた曲がまた時間が経ってさらに素晴らしい曲に育ったということが、自分にとってもとても嬉しくて幸せな時間になりました。SuGというものがつくってくれたすべての曲もそう、メンバーもそう、みんなもそう、スタッフもそう。それによって出来たこの人生最高の場にたくさん感謝したいです。すごく嬉しくて幸せです! SuGを愛し続けてくれてありがとうございます!」

 武瑠「自分の話をあんまりしたくないなと思ったけど、さっきいっぱい話しちゃって。でも、人生のすべてを出し尽くしていたものがSuGだったんで、どうしても切り離せなくて。「当時はみんなのことを知りたくないなと思っていたな」って急に思い出して。(なんで知りたくなかったかと言うと)それぞれの立場になって考えれば考えるほど何か創れなくなったり、どの方向に進んでいいか分からなくなって迷ったりしちゃったから。もっともっと前のSuGの自分は「迷わずにただただ良いモノを創ればいいや」と思っていて、上を目指す為に自分もみんなも苦しくさせるようなやり方しか出来なくて。でも、だからこそ生まれた曲しかなくて。そういう意味で、過去のネガティブな考えから創ったモノを全肯定したいし、そういうSuGに紐づくものすべてがこの先の自分に……まだどうなるか分からないけど、SuGに紐づくものってみんなとメンバーだけじゃなくて、SuGを一緒に創っていたスタッフとか、SuGを伝ってできた友達とか。SuGをやっていないあいだもいろんな出逢いがあったし、みんなから届く言葉でも「SuGを好きな友達ができて、SuGが活動していなくでもみんなで遊んでる」とか「今回のツアーで再会する」とか、そういうもう音楽性を超えたところまで紐づいているんじゃないかなと思っていて。それは過去のSuGで本当に本当に偽りなく真剣にすべて出来るモノを出し尽くしたから。その先に今回のボーナスステージがあったり、そういうみんなの繋がりが出来たんじゃないかと思います。だから、あんまり謙遜しないで言うなら、過去の自分たちに「ありがとう」と思うし、過去の自分たちに紐づいた全員に「ありがとう」って思うし、そして、こうして変わった今も変わらずついてきてくれる、同じ思い出を連れたみんなに本当に感謝しています。ありがとう。

 苦しい活動をやりきったからこそ、超大切に額縁に入れているSuGをこうやってたまに取り出してもいいのかもなって自然に思いました。これが本心です。結局言いたいことは、そういう勇気を持てたのは、ひとりニートいたんだけど(笑)それぞれが独立して、自分の足で立って、自分が格好好いと思うことをやっていて、それについてきたファンがいて、5人を支えてくれたからこうしてまたSuGが出来たと思っています。だから、またいつか額縁から取り出すときにそれぞれが納得できる自分であれたら、自然にそういうときが来ると思うので。それぞれに自信のある人生を送れていたら、きっとまたこの奇跡が起きると信じているので、これからの5人をよろしくお願いします!」

<「生きてやってもいいぜ」っていう気持ちになりました!>

 そんな5人からの“Heavy Positive Rock”なメッセージを受け、ダブルアンコールで披露された「LOVE SCREAM PARTY」に至るまで完全燃焼のその先で臨界突破したファンのもとへ、最後の最後に「見るだけで死にたくなるようなニュースがいっぱいあるけど、その度にこの曲のこの言葉を思い出すんだよ」とあの曲が届けられる。

 ときどきすてきなこのせかいで 僕ら詩を唄うんだ
 君に会えなくなっちゃうのなら ぶっちゃけ 死ぬ甲斐がねーだろ
 Whatever happens to us, I'm just just LOVE'IN YOU!!
 「命の限りに 幸せにするぜ。」

 2017年9月2日に日本武道館でラストライブを観たときは、また「ときどきすてきなこのせかい」を会場中が一体となって歌い叫ぶ瞬間に立ち会えるとは思いもしなかったけれど、武瑠が言っていたようにこの曲と言葉に今までどれだけ鼓舞させられてきたか分からない。それを今この瞬間に共に歌える喜び。こんなにも多くの者たちが“Heavy Positive Rock”を胸にあれから6年生きてきていたんだな。そして、これから先も「ときどきすてきなこのせかい」で“無理やり前向き”に生きていくのだろう。SuGの残した概念が永遠になった瞬間。こんなにも有意義な再集結を私は知らない。

 「「生きてやってもいいぜ」っていう気持ちになりました!【SuG 39 DAYS LIMITED TOUR FINAL“VersuS”】39日間、そして、16年間という数字では括り切れない歴史をつくってくれたみんな……SuGでした! ありがとう! バイバイ!」

取材&テキスト:平賀哲雄

◎ライブ【SuG 39 DAYS LIMITED TOUR FINAL“VersuS”】
・2007-2012
09月01日(金)渋谷 LINE CUBE SHIBUYA セットリスト:
SE.million $ orchestra
01.gr8 story
02.Block Party MonstAr
03.mad$hip
04.輪廻せんちめんたるギャング
MC&集音
05.sweeToxic
06.武士道-bushido-FREAKY
07.無条件幸福論
08.「口約束」
09.契約彼女、生贄彼氏
MC&集音
10.☆ギミギミ☆
11.Crazy Bunny Coaster
12.小悪魔Sparkling
13.heavy+electro+dance+punk
14.不完全Beautyfool Days
15.39GalaxyZ
集音
En1.AGAKU
En2.無限Styles
En3.CRY OUT
En4.HELLYEAH
En5.SICK'S

・2013-2017
09月02日(土)渋谷 LINE CUBE SHIBUYA セットリスト:
SE.mark(VJ)
01.teenAge dream
02.DEAD or DEAD
03.SCREAM IT LOUDER
04.CRY OUT
MC&集音
05.AGAKU
06.FRIDAY!!
07.0 song
08.桜雨
09.神様の悪戯
MC&集音
10.MISSING
11.HELLYEAH
12.無限Styles
13.B.A.B.Y.
14.SICK'S
S.MC
15.Smells Like Virgin Spirit
集音
16.Vi-Vi-Vi
17.☆ギミギミ☆
MC
18.不完全Beautyfool Days
19.heavy+electro+dance+punk
20.gr8 story
En1.LOVE SCREAM PARTY
En2.ときどきすてきなこのせかい

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