2013/06/06 18:35
ウィーン少年合唱団によるジャパンツアーが終盤を迎え、6月5日に本ツアー二度目となるサントリーホール公演を行った。
ウィーン少年合唱団は今から500年以上も前、1498年に変声期前の少年6人による聖歌隊として誕生した。その後も、シューベルトやハイドンも参加するなどヨーロッパの音楽の歴史とともに成長し、今や約100名の少年が所属する世界で最も有名な少年合唱団の一つとなった。シューベルト組、ブルックナー組など作曲家の名前で4つのグループに分けられ、2013年のジャパンツアーではモーツァルト組が来日した。
客席の照明が落ち、可愛い制服に身を包んだ合唱団が両サイドから登場すると、指揮とピアノを務めるボミ・キムを挟むようにしてスタンバイ。前半はパーセル「来たれ、汝ら芸術の子よ」等の宗教曲で、女声の美しさとは異なる澄み切った歌声を響かせた。一部のソロ曲は、アンドリュー・ロイド=ウェバー「ピエ・イエズ」。2名のソリストの透明な歌声が、真っ直ぐと客席に届いてくる。その後はアフリカやインドの民謡で、元気いっぱいの掛け声やパーカッションとともに少年らしさを見せつつ、第一部は終了した。
第二部は、早口言葉のような歌詞とメロディが楽しいモーツァルト「パッター・ペーター・ポン」や、本拠地オーストリアの民謡を挟み、日本ツアーで恒例の“日本の歌”コーナーで、日本の歌が3曲歌われた。菅野よう子「花は咲く」ではCDのジャケットと同じように、一人ずつピンクのガーベラを手にして全員が一列に。国籍も年齢も違う彼らが、音楽を愛し心を一つにして作り上げたハーモニーは、まさに天使の歌声そのものだった。最後は、今年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートでも多く取り上げられて話題となったヨーゼフ・シュトラウスの作品の中から「ポルカ・シュネル」や、ワルツの人気曲J.シュトラウス二世「皇帝円舞曲」などで華やかに締めくくった。アンコールは、お馴染みのJ.シュトラウス二世「美しき青きドナウ」を伸びやかに歌い、二曲目には「となりのトトロ」。美しいアカペラでスタートしたトトロを元気よく歌い上げ、客席が笑顔でいっぱいになり幕を閉じた。
◎公演情報
【Canon Presents ウィーン少年合唱団 東京公演】
6月5日(水)14:00 サントリーホール
6月14日(金)13:30 東京オペラシティ コンサートホール
6月15日(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
6月16日(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
その他、京都、茨城、長野 など
more info : http://japanarts.co.jp/wsk2013/
問合せ・購入:ジャパン・アーツぴあコールセンター 03-5774-3040
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