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2023/08/16

<わたしたちと音楽 Vol.23>ハラミちゃんが語る、「慎重派であることは悪いことばかりではない」理由

 【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』のVol.23にピアニストのハラミちゃんが登場した。

 現在YouTubeのチャンネル登録者数は217万人以上、動画総再生数6億回を超える彼女だが、高校時代に音大受験のために先生を変えた際に、「あなたはピアニストにはなれません」と言われたそうだ。この時のことを「小学1年生のときからそれがアイデンティティで、積み上げてきた積み木を一気に崩された思いでした。ショックだったけれど、自分でも気がついていたんでしょうね」と振り返ると、「同時に、“何か別の武器も見つけなくちゃ”と思うようになりました」と続けた。

 その後、東京都庁のピアノを弾く映像で大きな反響を得たものの、「予想外に多くの人に観てもらえて、初めは嬉しさよりも恐怖が勝りました。それに、そのときの演奏は私からすればボロボロだったので、たまたまバズった1本にかけようとは思えなかったんです」と明かした。だが動画を観てくれた人々からのコメントが後押しし、ハラミちゃんとしてのスタートを切ることになったそうだ。

 現在は「ピアノを身近なものに」という目標を掲げて邁進しており、2022年には女性ピアニストとして15年ぶりに日本武道館公演を行う快挙を成し遂げた。そんな彼女がキャリア1年目の自分に送るアドバイスは、「慎重派であることは悪いことばかりではない」というものだ。「“ネガティブな人は、ネガティブな想像をしても耐えられるから、心配性であることは強さでもある”と言ってもらったこともあります。思考の表と裏を回転させる柔軟さを持っていると、心もポキっと折れづらい。そう気がついてからは、何事も表と裏を考える練習をしています」と述べた。

 インタビュー全文は特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることができる。

 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2023年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。

Photo: Miu Kurashima

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