2023/07/18 12:00
モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」が通算14週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
先週、オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」が1位に初登場したため2位にダウンしたが、各ポイントを維持して再び返り咲き、首位獲得週を14週目に更新した「ラスト・ナイト」。首位獲得14週はHot 100史上5番目に長い記録で、以下の7曲と並んだ。
()内は初めて首位を獲得した週
19週 リル・ナズ・X「オールド・タウン・ロード feat. ビリー・レイ・サイラス」(2019年4月13日)
16週 マライア・キャリー&ボーイズIIメン「ワン・スウィート・デイ」(1995年12月2日)
16週 ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー「デスパシート feat. ジャスティン・ビーバー」(2017年5月27日)
15週 ハリー・スタイルズ「アズ・イット・ワズ」(2022年4月16日)
14週 モーガン・ウォレン「ラスト・ナイト」 (2023年3月18日)
14週 ホイットニー・ヒューストン「オールウェイズ・ラヴ・ユー」(1992年11月28日)
14週 ボーイズIIメン「メイク・ラヴ・トゥ・ユー」(1994年8月27日)
14週 ロス・デル・リオ「マカレナ」(1996年8月3日)
14週 エルトン・ジョン「キャンドル・イン・ザ・ウインド」(1997年10月11日)
14週 マライア・キャリー「ウィ・ビロング・トゥゲザー」(2005年6月4日)
14週 ブラック・アイド・ピーズ「アイ・ガッタ・フィーリング」(2009年7月11日)
14週 マーク・ロンソン&ブルーノ・マーズ「アップタウン・ファンク」(2015年1月17日)
「ラスト・ナイト」は、今週の集計期間(2023年7月7日~7月13日)にエアプレイが7,540万回(1%増加)、ストリーミングが2,860万回(4%減少)、セールスは7,000(8%減少)をそれぞれ記録して、エアプレイ・チャートで3位をキープ。ストリーミング・ソング・チャートでは16週目の1位を獲得して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは5位から2位に再浮上した。
カントリー・ソング・チャートでは今週23週目の首位を獲得して、同チャート史上6番目に長い首位獲得週を更新。また、今年のソング・オブ・ザ・サマー・チャートでは今週7週目の首位を獲得して、現時点では2023年度のトップを独占している。
その他、カントリー・エアプレイ・チャートでは8週目の首位を獲得して、ポップ・エアプレイ・チャートとアダルト・ポップ・エアプレイ・チャートではそれぞれ5位にランクインした。3つのチャートで同時にTOP5入りしたのは、キッド・ロックの「オール・サマー・ロング」が達成した2008年以来、約15年ぶりのタイトルとなる。
ルーク・コムズの「ファスト・カー」も先週の3位から2位に浮上して、再び最高位に到達。週間セールスは前週から7%増加の11,000に上昇して、今週最も伸びた曲に贈られるSales Gainerを獲得した。
一方、オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」は先週の1位から3位にダウン。ストリーミングは初週から32%減少の2,430万回、セールスも81%減少の5,000に急落したが、エアプレイは6%増加の2,790万回に上昇した。各チャートも、ストリーミング・ソング・チャートで1位から3位、デジタル・ソング・セールス・チャートでも2位から6位に順位を下げたが、エアプレイ・チャートでは22位から21位にワンランクアップしている。
レマ&セレーナ・ゴメスの「カーム・ダウン」は、先週に続き4位をキープ。エアプレイ・チャートでは9,220万回を記録して4週目の首位を獲得し、アフロビーツ・ソング・チャートでは今週首位獲得週を史上最長の46週目に更新した。
続いて今週5位には、テイラー・スウィフトの新曲「アイ・キャン・シー・ユー(フロム・ザ・ヴォルト)」がデビューして、通算42曲目のTOP10入りを果たしている。42曲はドレイクの68曲に次ぐ史上2番目に多い記録で、女性アーティストとしては最多記録を塗り替えた。
68曲 ドレイク
42曲 テイラー・スウィフト
38曲 マドンナ
34曲 ザ・ビートルズ
32曲 リアーナ
30曲 マイケル・ジャクソン
29曲 エルトン・ジョン
28曲 マライア・キャリー
28曲 スティーヴィー・ワンダー
27曲 ジャネット・ジャクソン
26曲 ジャスティン・ビーバー
25曲 リル・ウェイン
25曲 エルヴィス・プレスリー(1958年以前の記録は含まれない)
TOP5にランクインした曲としては、「アイ・キャン・シー・ユー(フロム・ザ・ヴォルト)」が通算26曲目のタイトルで、テイラーはドレイク(35曲)、ザ・ビートルズ(29曲)、マドンナ(28曲)、マライア・キャリー(27曲)に続く5番目に記録を更新した。
テイラーは、今週9位に「クルーエル・サマー」、10位に「カルマ feat. アイス・スパイス」をランクインさせていて、TOP10に3曲を送り込んだ。なお、「クルーエル・サマー」は『ラヴァー』(2019年)、「カルマ」は『ミッドナイツ』(2022年)、「アイ・キャン・シー・ユー」は『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』(2023年)の収録曲で、異なる3枚のアルバムから3曲を同時(同週)にTOP10入りさせている。
3枚の異なるアルバムから3曲を同時にTOP10入りさせたのは、1964年2月29日付でザ・ビートルズがランクインさせて以来約59年ぶりで、女性アーティストではテイラーが史上初の快挙を達成した。
1964年2月29日付
1位「抱きしめたい」『ミート・ザ・ビートルズ』(1964年)
2位「シー・ラヴズ・ユー」『ザ・ビートルズ・セカンド・アルバム』(1964年)
6位「プリーズ・プリーズ・ミー」『イントロデューシング・ザ・ビートルズ』(1963年)
テイラーズ・ヴァージョンとしてリリースした曲としては、2021年11月27日付で1位を記録した「オール・トゥー・ウェル(フロム・ザ・ヴォルト)」に続く2曲目のTOP10入りとなる。
「アイ・キャン・シー・ユー(フロム・ザ・ヴォルト)」は、初週ストリーミングが2,470万回、エアプレイが361,000、セールスは4,000をそれぞれ記録。9位にランクインしている「クルーエル・サマー」は、エアプレイが前週から27%増加の3,830万回に上昇して、今週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得した。
「アイ・キャン・シー・ユー(フロム・ザ・ヴォルト)」が収録された再録版『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』は、現時点での今年最大の週間ユニット716,000を記録して、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場した。
先週の5位にランクインしていたマイリー・サイラスの「フラワーズ」は今週6位にダウンして、先週8位に初登場したガンナの「FukUMean」は今週7位に最高位を更新。ストリーミングは17%増加の2,370万回に上昇して、今週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainerを獲得した。ジャンル別では、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでそれぞれ首位に到達している。
TOP10は、その他リル・ダークの「オール・マイ・ライフ feat. J.コール」が6位から8位に順位を下げた。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月21日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
2位「ファスト・カー」ルーク・コムズ
3位「ヴァンパイア」オリヴィア・ロドリゴ
4位「カーム・ダウン」レマ&セレーナ・ゴメス
5位「アイ・キャン・シー・ユー(テイラーズ・ヴァージョン)(フロム・ザ・ヴォルト)」テイラー・スウィフト
6位「フラワーズ」マイリー・サイラス
7位「FukUMean」ガンナ
8位「オール・マイ・ライフ」リル・ダーク feat. J.コール
9位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
10位「カルマ feat.アイス・スパイス」テイラー・スウィフト
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