2023/06/25 12:00
6月17日の日比谷野外音楽堂。梅雨の真っ只中とは思えないほど突き抜けた青空のもと、BUDDiiSのワンマンライブ【BUDDiiS vol.05-MAGiiCAL-】が開催された。
「Under The Sea」の爽快で心地のいいイントロがスタートすると、青と白を基調とした衣装に爽やかに身を包んだ9人が登場。FUMINORIが「今日は1日楽しんでいきましょう!」と声をかけるとバディ(ファンネーム)は大きな歓声で答え、すでに夏のような日差しを浴び、暑い野音の温度がさらに上がっていく。この日はKEVINが体調不良でお休みすることが告知されていたが、メンバーは彼のスペースを空け、歌声も響き渡らせているからこそ、まるでそこには10人が立っているように感じたバディも多いはずだ。そのまま青空が似合う「To The Top」ではステージの端から端まで移動しより多くのバディの近くに行こうという気持ちが伝わってくる。早くも特効で銀テープが飛ぶと勢いはさらに加速。「Dream Love」ではFUMIYAのハードなラップが高い空に吸い込まれるように心地よく響き、野外ライブの気持ちよさを感じさせた。
それぞれの個性的な自己紹介では、MORRIEが大真面目な顔で、てるてる坊主のことを「つるつる坊主を作って晴れた」と発言し、早くも天然が炸裂。YUMAは怒涛だった3曲を振り返り「開始3曲で結構ヘトヘトというか……」と暴露し総ツッコミを受けながらも「最後まで全力で頑張ります!」と意気揚々に宣言。声出しOKのライブだからこそ、それぞれの紹介に大きな歓声が飛び、誰もがこの空間を楽しんでくることが伝わってくる。
SHOOTのウィンクで爆発音に似た歓声があがったハッピーな「ENCHANT」に続いて、「Beautiful」では、クラップが重なりまさにタイトル通り美しく歌声が広まっていく。両サイドに分けてクラップ対決が開催されメンバーもバディもとっても楽しそうな笑顔であふれ、タオルを振り回しジャンプし、キュートなダンスが印象的な「JEALOUS」では一体感が生まれ、しっかりとBUDDiiSとバディの気持ちがつながっていく。
FUMINORIは「KEVINは出られないけれど、気持ちは10人のステージを持ってきたので、最高のステージを見せたいと思います!」と高らかに叫ぶと大きな拍手が起き、FUMIYAが「みなさんがどれだけ声がでるか知りたいです!」と提案し、「一度やってみたかった」というコール&レスポンスで盛り上がろうとすると、FUMIYAが大事なところで噛むシーンも(笑)。クールに決めつつ、たまに外すところもまた、彼ららしい。
みんなで大合唱が巻き起こった「YO HO」、「RISE IN LOVE」ではHARUKIの生き生きとしたダンスと、YUMAの憂いがありつつも滑らかなダンス、さらにSHOWのダイナミックで力強いダンス、さらにSEIYAのパワフルでありながら余裕を感じるダンスとタイプの異なるパフォーマンスで楽しませ、一転、「BEAST2」では彼らの作りこむ妖艶な世界観におぼれていく感覚を覚えさせ彼らの引き出しの多さを体感。そのまま「Mr.FREAK OUT」では圧倒的なダンスパートでそれぞれの個性をさく裂させ、爽やかさ、力強さ、妖艶さ、そしてしなやかなパフォーマンスで圧倒させていく。さらにFUMIYA、SHOW、SEIYA、FUMINORIによる高速ラップのマイクリレーで、ガラリと空気を変えていた。
メンバーが2つに分かれMCをする中、もう片方のチームは衣装チェンジをする時間では、なかなかFUMIYAが出てこずFUMINORIから「見たらわかると思いますが、FUMIYAがてこずっています」と報告され、しばしMCタイムが長引くも最後に慌てて出てきてFUMIYAが「会場、ここであってます?」とひとボケ(笑)。それをみんなで爆笑で包み、温かい空気感のまま、ドラマティックなバラード「her+art」を披露。美しくて、儚さが残る歌声に合わせ、エモーショナルなパフォーマンスが重なり合い、涙を誘った。
後半では、清涼感漂う「HOT CHEESE」、一気にテンションをあげた「ALRIGHT」ではバディが大きくジャンプし、すべての人たちが嬉しそうに、楽しそうに飛び跳ねていく姿がたまらない。SEIYAが「まだまだ行くぞ! MAGiiCAL!」と叫ぶと、みんながペンライトを揺らし、TAKUYAとYUMAが肩を組みながらバディを煽り、みんなの歓声が大きく重なっていく。
そのまま未リリース曲であるクールな「P.A.R.T.Y』、続いてFUMINORIが「みなさんが僕たちの光です!」と話し始まった「SUNSHINE」では、みんなの声で繋いでいく、それぞれの想いが詰まったエモーショナルな歌を歌いあげた。
みんなのクラップから始まった「SM:)LE」では、MORRIEとSHOOTがじゃれ合うシーンも。しっかりとポジティブでまっすぐにメッセージが伝わってくるステージは観ていてとても気持ちがいい。本当に楽しそうで笑顔が絶えないバディに対して、「もっとみんなで夢を見よう」というBUDDiiSからのメッセージが伝わってくる。そして、クラブライクな「Magic」を本編最後の曲として締めると、会場からはアンコールの声が。
全員がSEIYAがデザインしたグッズのTシャツを着用し、再登場。FUMINORIの「最後の最後まで幸せ持って帰ってください!」の声から始まった「The One」では、MORRIEが差しだした片割れハートにFUMINORIがハートを合わせ完成させ、キュートに吹っ切れたステージを見せた。盛り上がる最中、曲中の電話パートが。いつもはFUMINORIの胸キュンセリフが聴けるのだが、今回はなんとKEVINが「出たかった~!」とサプライズ! 「一番いいところを取っちゃうからね! 本当に好き!」と発言すると、会場中のバディから大きな歓声が。曲が終わると、FUMINORIが「声聞けてよかった!」とみんなの気持ちを代弁。
ラストのMCでは、MORRIEが「(いつも)KEVINが一緒にいるから。お互い補い合ってるのよ! いないときついっす!」とKEVINへの想いを彼らしく話し、SEIYAは「いつもみんなの応援で活動できています。ありがとうございます!」とお辞儀をし、HARUKIは「半年ぶりのワンマンライブで、みんなの想いを溜めて、溜めて、熱い思いをバーンと出せたと思います」、TAKUYAは「次こそはみんなの声を聞きながら、10人でライブが出来たらと思っています!」と話し、SHOWはKEVINとのパートをアレンジしようとしたら声がひっくり返ってしまったことを明かし、「KEVINさん偉大!」と心から発言。FUMIYAはもっとBUDDiiSは高みに行きたいしいろんな景色を見たいのでこれからもよろしくお願いします!」、YUMAは野外だったからこそ、みんなの顔が見えたことから、「あなたも、あなたも、あなたも、あなたも!」と指を差しメンバーに止められるシーンも(笑)。SHOOTは「これで終わりじゃないし、観ないといけない景色が待っているので、僕たちを見てくれていたら連れていくのを約束するのでもっと応援してくれたら」と笑顔で話し、FUMINORIは「本当に伝えたいことはいつも一緒! ありがとうございます!」「甘えた言葉になってしまいますが、みなさんがいないと強くなれないので、これからもついてきてほしいと思います!」と声高に宣言した。
さらにこのタイミングで10月14日、15日に幕張メッセで2days3公演を発表するとFUMINORIが「ついに来たな!」と嬉しそうに話し、みんなで喜び、徐々にグループが大きくなっていくことを実感。そしてラストはKEVINが作詞作曲をした、BUDDiiSのバディへの想いと、メンバーの名前がたくみにちりばめられている「OZ」で、この大きなステージの幕を下ろした。
少し日が暮れてきた夕焼けの中、力強いメッセージとともに全部でアンコールを含め19曲を歌い上げた彼らは、さらに大きく成長していくことを確信させた。そして次は、KEVINを含む10人で、大きな幕張というステージに立ち、さらに夢をかなえていく。そんな貴重でドラマティックな姿を、じっくりと見届けていきたい。
Text:吉田可奈
Photo:笹森健一、小坂茂雄
◎公演情報
【BUDDiiS vol.05 – MAGiiCAL –】
2023年6月17日(土)
東京・日比谷野外音楽堂
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