2023/01/30
シザの『SOS』が7週連続で首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
2022年12月24日付で1位に初登場した『SOS』は、今週の集計期間中(2023年1月20日~2023年1月26日) 111,000ユニットを獲得して7週目の首位をキープした。前週から7%減少したが、初登場から7週連続で10万ユニットを突破している。
2022年12月24日 318,000ユニット
2022年12月31日 180,000ユニット
2023年1月7日 128,000ユニット
2023年1月14日 125,000ユニット
2023年1月21日 125,000ユニット
2023年1月28日 119,000ユニット
2023年2月4日 111,000ユニット
111,000ユニットの内訳、アルバム・ストリーミングが109,500(7%減少)、アルバム・セールスが1,000(37%増加)、トラックによるユニットは500(8%減少)で、全体のほとんどをストリーミングが占めた。週間再生数も1億4,887万回と高記録を維持している。
Billboard 200で首位獲得週が7週を上回ったのは、昨年の5月から10月まで非連続で13週を記録したバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』(今週7位)以来で、過去1年間に首位を獲得したアルバムとしては、同年1月から3月まで非連続で9週を記録した『ミラベルと魔法だらけの家』のサウンドトラックに続く3作目となる。なお7週連続で首位を獲得したのは、同年1月29日~3月19日付まで8週を記録したその『ミラベルと魔法だらけの家』以来の快挙。本作はその他2022年1月15日付でも1位を獲得し、通算9週をマークした。
女性アーティストのアルバムが7週以上首位を獲得したのは、2020年8月から10月まで非連続で8週を記録したテイラー・スウィフトの『フォークロア』以来約2年半ぶりで、7週連続で首位を獲得したのは、2015年12月12日~2016年1月23日付まで同7週を記録したアデル『25』以来、約7年ぶりの記録となる。なお『フォークロア』は初登場から6週連続で首位を獲得し、『25』は非連続で通算10週をマークした。
R&B/ヒップホップ・アルバムにカテゴライズされる作品が初登場から7週連続で首位を獲得したのは、2016年に同7週を記録したドレイクの『ヴューズ』以来で、初登場からの連続記録を除いても7週を上回ったのは『ヴューズ』以来の快挙となる。なお『ヴューズ』は同年5月から10月まで非連続で13週をマークした。
過去20年間で7週以上首位を獲得した女性アーティストは、アデル、テイラー・スウィフト、そしてシザの3組のみで、それ以前には1995年~1996年に非連続で12週をマークしたアラニス・モリセットの『ジャグド・リトル・ピル』が達成している。『ジャグド・リトル・ピル』以降7週を上回った女性アーティストのアルバムは以下の通り。
11週 テイラー・スウィフト『フィアレス』 (2008~09年)
24週 アデル『21』(2011~12年)
7週 テイラー・スウィフト『レッド』 (2012~13年)
11週 テイラー・スウィフト『1989』 (2014~15年)
10週 アデル『25』(2015~16年)
8週 テイラー・スウィフト『フォークロア』 (2020年)
7週 シザ『SOS』(2022~23年)
R&B/ヒップホップ・アルバム、R&Bアルバムにカテゴライズされる女性アーティストの作品が初登場から7週連続で首位を獲得したのは、1987年6月27日~9月5日付まで11週を記録したホイットニー・ヒューストンの『ホイットニーII』以来、約36年ぶりの快挙。なお『ホイットニーII』は、R&B/ヒップホップ、R&Bアルバムにカテゴライズされる女性アーティストの作品で初めて初登場1位を獲得したアルバムだった。
初登場からの連続記録ではなく、7週以上首位を獲得したR&B/ヒップホップ・アルバム、R&Bアルバムにカテゴライズされる女性アーティストの作品では、1993~94年に通算8週を記録したマライア・キャリーの『ミュージック・ボックス』以来約29年ぶりの記録で、男性アーティストを含むR&Bアルバムとしては、2004年にアッシャーの『コンフェッションズ』が9週を記録して以来の快挙となる(ジャンルの定義はR&B/ヒップホップ・アルバム・チャート、R&Bアルバム・チャートにランクインした作品とする)。
2位は、引き続きテイラー・スウィフト『ミッドナイツ』(67,000ユニット / 8%減少)が同位をキープし、1位に初登場した2022年11月5日付から14週連続でTOP2にランクインした。初登場から14週以上TOP2をキープした女性アーティストのアルバムは、2014年11月15日~2015年2月21日付まで15週をマークした、自身の『1989』以来約8年ぶりの記録となる。
続いて3位にはトリッピー・レッドの新作『Mansion Musik』が初登場。初動ユニットは56,000で、その内訳50,000がアルバム・ストリーミング、5,000がアルバム・セールス、1,000がトラックによるユニットだった。週間ストリーミングは全25曲で6,810万回を記録している。
本作『Mansion Musik』は、2021年9月4日付チャートで2位に初登場した『Trip At Knight』以来約1年半ぶり、通算5枚目のスタジオ・アルバムで、2作のミックステープを含む7作目のTOP10入りを果たした。
4位『Life's a Trip』(2018年)
3位『A Love Letter to You 3』(2018年)
3位『!』(2019年)
1位『A Love Letter to You 4』(2019年)
2位『Pegasus』(2020年)
2位『Trip At Knight』(2021年)
3位『Mansion Musik』(2023年)
4位に初登場したのは、米ミシシッピ州フィラデルフィア出身のロック/カントリー・シンガー=ハーディの『The Mockingbird & the Crow』。本作は、2021年12月にリリースした前作『Hixtape, Vol. 2』以来約1年ぶり、4枚目のアルバムで、Billboard 200でのTOP10入りは自身初の快挙となる。初動ユニットは55,000で、その内訳34,000がアルバム・ストリーミング(全17曲 / 4,468万回)、19,500がアルバム・セールス、1,500がトラックによるユニットだった。
ロック・アルバムにカテゴライズされる作品の初登場記録としては、2022年10月29日付で3位にデビューしたレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』以来の最高位で、カントリー・アルバムにカテゴライズされる作品としては、2022年7月9日付で2位にデビューしたルーク・コムズの『グロウイン・アップ』以来の記録を更新している。
以下、メトロ・ブーミンの『Heroes & Villains』(53,000ユニット / 4%減少)が先週の3位から5位、ドレイク&21サヴェージの『ハー・ロス』(46,000ユニット / 4%減少)が4位から6位、バッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』(41,000ユニット / 4%減少)が6位から7位、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(41,000ユニット / 2%減少)が7位から8位、ザック・ブライアンの『アメリカン・ハートブレイク』(32,000ユニット / 2%増加)が8位から9位、リル・ベイビーの『イッツ・オンリー・ミー』 (28,000ユニット / 5%減少)も9位から10位にそれぞれダウンした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは2月3日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『SOS』シザ
2位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
3位『Mansion Musik』トリッピー・レッド
4位『The Mockingbird & the Crow』ハーディ
5位『Heroes & Villains』メトロ・ブーミン
6位『ハー・ロス』ドレイク&21サヴェージ
7位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
8位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
9位『アメリカン・ハートブレイク』ザック・ブライアン
10位『イッツ・オンリー・ミー』リル・ベイビー
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