2023/01/27
マーティン・マクドナー監督と作曲家カーター・バーウェルが4度目となるタッグを組んだ最新作『イニシェリン島の精霊』が、【第95回アカデミー賞】で8部門9ノミネートされ、オリジナル・スコアも<作曲賞>の候補に挙がっている。
作曲家バーウェルは、『ヒットマンズ・レクイエム』を皮切りに、『セブン・サイコパス』、『スリー・ビルボード』と、これまでに3作品のマクドナー監督作品の音楽を担当してきた。
バーウェルは、今回の【アカデミー賞】ノミネートについて、「“イニシェリン島の精霊”で、他の素晴らしい作曲家の方々と共に<作曲賞>にノミネートされたことを光栄に思っています。映画音楽にとって良い年でした。そして、本キャスト全員がノミネートされたこと、また、私の音楽のペースを作ってくれた編集のミッケル(ニールセン)のノミネートも、とても嬉しく思います。そして何より、マーティン・マクドナーが、観客を喜ばせるのとは正反対な作品な、それにもかかわらず観客を喜ばせる、この奇妙な映画を作ったことに感謝しています」とコメントしている。
また、バーウェルはマクドナー監督について、「私たちは似たような感性を持っています。マクドナー監督の作品は非常に特殊で、暗い世界観と実に悪意のあるユーモア・センス、そして多くの人間性が込められています。その組み合わせは、私たちに共通するものです」と語っている。
当初、マクドナー監督は映画のある部分で、バリ島のガムラン・アンサンブル(主に金属製の楽器)を演奏するシーンをすでに思い描いていたようで、「私は偶然にもガムラン音楽の大ファンなんです。イニシェリンを舞台にした映画としては、ちょっと奇妙な感じもしますね。でも、その奇妙さが好きで、実験的にガムランの楽器をスコアに織り込んでみました」とバーウェルは説明した。
また、本作には、ガムランの他に、チェレスタ(鐘の音を奏でる鍵盤楽器)、ハープ、フルートという3つの楽器が主に使用されている。「おとぎ話に出てくるような、とてもかわいらしい楽器です。少し子供っぽいパードリックにぴったりでした。そして、物語が進むにつれて、音楽はより皮肉なものになっていきます。これらはすべて非常に軽い音であったにもかかわらず、曲調はそうではありません」とバーウェルは語っている。
スコアは、英ロンドンのアビー・ロードで、小規模ながらも強力なオーケストラと協力して制作された。
映画『イニシェリン島の精霊』は、2023年1月27日より日本公開される。
◎リリース情報
アルバム『イニシェリン島の精霊 オリジナル・スコア』
配信中
https://searchlightstudios.lnk.to/BansheesOfInisherin
◎公開情報
映画『イニシェリン島の精霊』
2023年1月27日(金)劇場公開
https://www.searchlightpictures.jp/movies/bansheesofinisherin
©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
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