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2023/01/12

<わたしたちと音楽 Vol.8>佐々木舞(YouTubeアーティストリレーションズ)が語る、国内の才能を世界に伝えていくこと

 【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』のVol.8にYouTubeアーティストリレーションズの佐々木舞が登場した。

 国内のレコード会社での勤務を経て、米サンフランシスコの音楽のデジタル配信のディストリビューションを行うスタートアップ企業に就職したという佐々木は、現在YouTubeにて、アーティストにプラットフォームを活用してもらうために、様々な提案を行い、運営をサポートしている。

 グローバル企業であるGoogleでは、「リモート勤務も、コロナ禍になる前から認められていましたし、女性が出産や育児を経験しながらキャリアを継続するためのサポートが用意されています。また社内に留まらず、女性のリーダーシップを促進するために、マネジメント層及びリーダーを目指す個人双方に向けた“Women Will リーダーシッププログラム”というトレーニングプログラムも提供し、効果を上げています」と佐々木は話し、サポート体制を充実させることで、女性の社会進出を促しているそうだ。

 一方で、「いちリスナーとして、女性アーティストが何か強いメッセージを発信しようとしたとき、社会に受け入れる体制が整っていないのを感じることはあります」と話し、「テイラー・スウィフトやビヨンセ、リゾなど、グローバルで記録を打ち立てている女性アーティストの多くは社会に対して強いメッセージを発信しています。彼女たちが支持されているのは、そのメッセージに心を動かされている人が多くいることの証でもあるのではないでしょうか。日本では、そこにまだハードルがありそうですね」と続けた。
 
 そして、国内の女性アーティストの活躍について、「きゃりーぱみゅぱみゅさんのように、日本独自のカルチャーを世界に向けて発信し【コーチェラ・フェスティバル】などで成果を上げているアーティストもいますし、春ねむりさんのように、海外からの評価が国内を上回っているようなアーティストもいる」と述べると、「彼女たちをはじめとした国内の素晴らしい才能を世界へ向けさらにプッシュするのは、YouTubeのようなグローバルに開かれたプラットフォームに課せられた課題でもあると思っています」と続けている。

 インタビュー全文とプレイリストは特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることが可能だ。

 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2022年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。

Photo:Kae Homma