2013/05/03 11:00
ジャズ&ポップス界のNo.1貴公子“ブー様”ことマイケル・ブーブレの2年半ぶりの新作『トゥー・ビー・ラヴド』が20万枚を記録して首位デビューを果たした、5月11日付アルバム・チャート。
スタジオ・アルバムとしては、2009年の『クレイジー・ラヴ』以来4年ぶり、2007年にリリースされた『コール・ミー・イレスポンシブル』の初首位獲得から3作連続となるNo.1アルバムで、2011年の年末にリリースされたホリデー・アルバム『クリスマス』を含めると、4作連続の首位獲得記録だ。ジャズ・シンガーとしては最もNo.1アルバムを獲得したアーティストで、男性ソロ・アーティストでもマイケル・ジャクソン、ブルース・スプリングスティーンに続く歴代5位タイとなった。UKでは既に2週目の首位をキープしていて、UK、米国を含め世界11ヶ国でNo.1デビューを果たしている。
『コール・ミー・イレスポンシブル』(2007年)、『クレイジー・ラヴ』(2009年)の基盤を崩さず、4曲のオリジナル曲とスタンダード・ナンバーが散りばめられた“ブー様”流のアルバム・コンセプトは変わらずしても、全世界がその新作を待ち望んでいた証拠だろう。ジャパンチャート(HOT100)でも、先行シングル「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」が、4月29日付で4位まで上昇している。
2位も初登場、ファンテイジアの4作目のスタジオ・アルバム『サイド・エフェクツ・オブ・ユー』が10万枚を記録してデビューした。アメリカン・アイドルのシーズン3で優勝を果たした実力派R&Bシンガーで、2010年にリリースした前作『バック・トゥ・ミー』に続く、2作連続2位という快挙を成し遂げている。本作はニーヨやキーシャ・コールを手掛けたハーモニー・サミュエルズがプロデュースを務め、ゲストにはケリー・ローランドやミッシー・エリオット等が参加している。
3位には相変わらずの強さをみせるジャスティン・ティンバーレイクの『20/20 エクスペリエンス』が停滞中で、惜しくもトップ3入りは果たさなかったが、4位にデビューしたのはフランス出身のロックバンド、フェニックスだ。2000年のデビューからオリジナル・アルバムが5作、トップ10入りを果たしたのは本作がはじめてで、急速に人気を高めたのは今年のグラミー賞で大ブレイクを果たしたマムフォード&サンズの影響もあり、彼らを大ヒットさせたグラスノートからリリースとなったことが要因のひとつだろう。
7位にはロブ・ゾンビの『戦慄のラット・ヴェンダー』がデビュー。自身4作目のトップ10アルバムとなり日本盤も5月8日にリリースされる。続いて、9位にはウィル・アイ・アムの『#ウィルパワー』がランクイン。「スクリーム&シャウト」(最高位3位)の大ヒット効果もあり、前作『ソングス・アバウト・ガールズ』の38位デビューから大きくアップしている。ちなみに、ブラック・アイド・ピーズの記録とは別に、ソロ作品だけでカウントすると、本作がトップ10入りを果たしたのは初めてで、ソロ・プロジェクトを意欲的に本格始動させていることも、チャートアクションから垣間見える。
トップ10以下、16位にはスヌープ・ライオン名義でリリースしたスヌープ・ドッグの『スヌープ・ドッグ/ロード・トゥ・ライオン』が初登場。上位常連(10作がトップ10入り、首位作品は4作)のスヌープとしては伸び悩んだ感じもあるが、レゲエ作品としてのこのポジションは、かなり高順位といってもいいだろう。続いて18位には、カントリー界からテイト・スティーブンスのセルフ・タイトル作品『テイト・スティーブンス』がデビュー。アメリカ版、エックス・ファクターの優勝者で、当時は彼が優勝してもアルバムは売れないだろうと囁かれていたが、見事、この記録を叩き出した。
4月初週からトップ10内に、続々初と登場作品がランクインし続ける、アルバムチャート。この中で、上位から一気に転落してしまうか、トップ20位内に長期停滞し続けるかが、年間チャート上位にランクインするポイントである。
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