2022/12/16
2022年10月より、Billboard JAPANとBillboard Liveによるライブレポート特別企画がスタートした。
Billboard Liveで行われる公演を対象に、観覧者からライブレポートを募集してBillboard JAPANに掲載する企画となっている。その第2回目となる、シャカタクのライブレポートが公開された。
シャカタクは11月14日にBillboard Live OSAKA、11月17日、18日、19日にBillboard Live TOKYO、11月21日にBillboard Live YOKOHAMAで【シャカタク ~40th Anniversary Edition~】を開催。今回、Club BBL会員を対象に、ライブレポートを募集した。
なお今後、本企画は一定の参加条件を満たしたClub BBL会員を対象として実施することが決定している。次回対象アーティストや企画の詳細は、随時発表する予定だ。
<ライブレポート>
新型コロナの影響等によって約3年半ぶりの来日となったシャカタク。2007年11月のBillboard Live初登場以来、2019年6月まで13年連続でこのステージでプレイしてきたことを考えると本当に久しぶりの来日となった。
この日のBillboard Liveは東京公演最終日ということもありソールドアウト。フロアは開演前から“ようやく彼らに会える”という高揚感に包まれていた。
19時ちょうどに照明が落とされ暗転。このライブならではの“いよいよ始まる感”がとても心地よい。バックトラックが流れ始めると、観客は大きな拍手と手拍子で彼らの登場を迎えた。ロジャー・オデル(Dr.)のドラムキックとともにスタートしたオープニングナンバーは、2005年発表のアルバム『Beautiful day』のタイトルトラック「Beautiful day」だ。アップテンポなボーカルナンバーでジル・セイワード(Vo.)のテンションも高く、ビル・シャープ(Key.)のピアノソロもとてもリズミカルだ。
1曲目が終わるとビルがステージセンターに出てきて「また東京に来れてうれしいです。ショーを楽しんでください」と流暢な日本語を交えてMC。メンバーの笑顔がとても良い。
2曲目は1982年発表の彼らの代表作『Night birds』から「Easier said than done」。ビルのピアノにジル&デビー・ブラックネル(Vo./Fl.)のコーラスが絡む典型的なシャカタクサウンドでライブではおなじみのナンバーだ。この日のステージでは【40th Anniversary edition】に相応しく80年代のナンバーに加え、2019年発表の『In the blue zone』収録の「To be loved」まで、彼らが40年に亘って紡いできた歴史を辿るようなナンバーが披露された。1stステージのセットリストから約半数のナンバーが入れ替えられており、「多くの楽曲を楽しんでほしい」という彼らの日本のファンへの思いが伝わってきた。
特に「Fly the wind」(『Night birds』収録)や「Lose my self」(『Invitations』収録)、「Without you」(『Street level』収録)、そして『男女7人秋物語』にも使用された「Golden wings」(『Golden wings』収録)はレアなナンバーであり新鮮な選曲であった。
ステージ中盤のピアノソロではビルの親友でもある世界的ジャズピアニスト小曽根真がサプライズで登場。彼の代表曲の一つであり、ビルのお気に入りでもある「Home」が披露された。折しもこの日はビルの70歳という記念すべき誕生日であり、小曽根のピアノに合わせて客席から“Happy birthday”の歌声が響くという心温まる素敵なシーンもあった。
ステージ後半はアル・ジャロウとのデュエットナンバー「Day by day」(『City rhythm』収録)でスタート。そして、ジルとジョージ・アンダーソン(Ba.)のエネルギッシュなパーカッション&ベースのイントロに導かれて彼らの最大のヒットナンバー「Night birds」が始まるとオーディエンスは一気にヒートアップ。ひと際大きな手拍子と歓声で会場のボルテージも最高潮に達した。
アンコールナンバーはおなじみの「Down on the street」。ジルとの掛け合いを含めて素晴らしい盛り上がりと共にショーは幕を閉じた。しかし、オーディエンスのハンドクラップは鳴り止まない。そう、まだ“あの曲”を聞いていないからだ。オーディエンスからは“Encore!!”や“One more!!”の声があがり、拍手が大きな手拍子となると再びライトアップされてメンバーが登場。まさかのダブルアンコールとなった。
驚いたことにビルは誕生日プレゼントである紫色のちゃんちゃんこを着て登場し、会場の笑いを誘った。こんなところにも「久しぶりの日本のファンとの再会を楽しみたい」という彼らの想いがひしひしと伝わってくる。ロジャーの“Are you ready?”の声とともに始まったのは「Invitations」だ。ジルとデビーのダブルフルートでテンションが上がる。そしてちゃんちゃんこ姿でエネルギッシュにピアノソロを弾きまくるビルは最高に格好良く、この日の2ndステージは華やかで盛大なエンディングとなった。
3年半ぶりのシャカタクとの再会。それはアーティストとファンの想いが一つとなり、お互いの存在の大切さを強く感じることができる素晴らしい一夜であった。「来年もこの場所で彼らに会いたい」そう願わずにいられない。最後となるが、海外アーティスとの招聘が難しい中、この想いを繋いでくれたBillboard Liveにも感謝したい。
2022年11月19日(土)東京・Billboard Live TOKYO 2ndステージ
Text by TAK
Photo by Kenju Uyama(11月14日大阪公演)、Masanori Naruse(11月18日東京公演)、板橋淳一(11月21日横浜公演)
◎公演情報
【シャカタク ~40th Anniversary Edition~】
2022年11月14日(月)
大阪・Billboard Live OSAKA
2022年11月17日(木)、18日(金)、19日(土)
東京・Billboard Live TOKYO
2022年11月21日(月)
神奈川・Billboard Live YOKOHAMA
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