2022/08/09 18:00
ディズニーの楽曲を声だけで届けるアカペラグループ、ディカペラの来日ツアーがスタートした。
ライブはまさに「100% VOICE, 100% DISNEY」というキャッチコピー通りで、6人が繰り広げる声だけのパフォーマンスは「本当に声だけ!?」と驚くほど、人並み外れたものと言える。例えば、ボイス・パーカッション担当のアントニオ・フェルナンデスはひたすらにパフォーマンスの肝となる幾重のビートを一つの口から作り出し、バリトン担当のオーランド・ディクソンは本物のギターさながらのソロパートを担当する場面もある。そして、ベース担当のジョー・サントーニはウッドベース、テノール担当のRJ・ウェスナーはトランペットを演奏する(もちろん楽器は登場しない)。
ソプラノのモーガン・キーンとメゾソプラノのケイレン・ケリーは美しく伸びやかな歌声の持ち主だ。鉄の喉を持つと言われるイディナ・メンゼル(『アナと雪の女王』シリーズのエルサ役)が歌う「レット・イット・ゴー」と「イントゥ・ジ・アンノウン」で、ケイレンはオリジナルに匹敵する圧巻のパフォーマンスを見せ、聞く者の涙を誘うことだろう。モーガンはその可愛らしさと流暢な日本語を武器に、「輝く未来」(『塔の上のラプンツェル』)や「サンクス・トゥ・ユー」(東京ディズニー・シー テーマソング)でオーディエンスの心を掴むことが目に見えている。
そのほか、セットリストの一部ではあるが、約2時間(休憩含む)のコンサートでは、ディズニー音楽の巨匠アラン・メンケンが作曲した「アンダー・ザ・シー」や「パート・オブ・ユア・ワールド」(『リトル・マーメイド』)、【第64回アカデミー賞】で<作曲賞>と<主題歌賞>を受賞した「美女と野獣」(『美女と野獣』)、【第36回グラミー賞】で主要部門のひとつである<最優秀楽曲賞>を受賞した「ホール・ニュー・ワールド」(『アラジン』)といった珠玉の名曲の数々が、ディカペラ流にアレンジされて披露される。
また、ところどころにディズニー作品の映像が映し出され、たとえ知らない曲があっても全く飽きることなく、ノンストップで繰り広げられるパフィーマンスにただただ感心するばかりだ。『モアナと伝説の海』『インクレディブル・ファミリー』『ミラベルと魔法だらけの家』『私ときどきレッサーパンダ』など、2010~2020年代の新しいディズニー作品の楽曲も登場するため、事前に映画を観てから参加するも良し。ライブ後に映画を観て、ライブを思い出すという二度味わうのも良しだ。
Text by Mariko Ikitake
Photos by Yoshika Horita
(C) Disney
◎公演情報
【ディズニー・アカペラ・コンサート「ディカペラ」】
<東京公演>東急シアターオーブ
2022年8月21日(日)まで
<大阪公演>オリックス劇場
2022年8月25日(木)~28日(日)
<広島公演>広島文化学園HBGホール
2022年8月30日(火)
<福岡公演>福岡サンパレス
2022年9月2日(金)
<鹿児島公演>川商ホール(鹿児島市民文化ホール)第1ホール
2022年9月4日(日)
<名古屋公演>日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2022年9月6日(火)
<札幌公演>札幌文化芸術劇場 hitaru
2022年9月9日(金)
チケット:S席9,800円、A席7,800円、B席5,800円、VIP席(特典付)14,800円(すべて税込)
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