Billboard JAPAN


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2022/07/21

<ライブレポート>Novelbright、アコースティック編成で届けた笑いと感動溢れるビルボードライブ・ツアー終幕

 2022年7月17日、Novelbrightの初となるビルボードライブ・ツアー【Novelbright ~Acoustic Tour 2022~】の最終公演がBillboard Live YOKOHAMAで開催された。バンドセットとは一味違う、アコースティックでのパフォーマンスを披露した同公演の2ndステージの模様をお届けする。

 会場が暗転し、メンバーが各々の定位置に置かれた椅子に腰掛けると、ピアノのイントロから「seeker」が始まる。アコースティックギターとピアノの旋律が美しく混ざり合っていて、その音像に冒頭から引き込まれる。竹中雄大(Vo)のファルセットを駆使したエモーショナルな歌唱も見事だ。

 曲が終わると、「Billboard Live YOKOHAMAへお越しの皆様、Novelbrightです。よろしくお願いします」と軽く挨拶。「大人なNovelbrightを楽しんでください」という振りから、切なくも不思議とどこか楽しさも感じるメロディが印象的な「Too Late」へ。心地よいテンポ感に乗る英詩がオシャレな空気感を作り出す。そこから、もう1曲、英詞の「Friends for life」が続く。暖かい雰囲気につい身体を揺らしたくなってしまう。

 続くMCでは、「お酒や食事付きのライブが初めて」という話題から、観客と一緒に乾杯することに。メンバーはテキーラのショットで乾杯したと思いきや、ウーロン茶だったという茶番などを交え、大阪発という名に恥じない巧みなトークで笑いを誘った。

 「ディナーをしながらなので、しっとりめの曲が多め」という言葉から始まったのは「Walking with you」。赤いミステリアスな背景をバックに、音に浸りたくなる旋律が響き渡る。ハイトーンも特徴的な伸びやかでパワフルな歌声、そして両ギターによる繊細なフレージングがとにかく美しく、個人的にはアコースティックならではのアレンジが特に活きているように感じた。

 「地方都市と違って主要都市は普段から居る分、MCで使えるネタが少ない」というMCで再び笑いを誘った後、「温もり」という言葉が似合うバラード「夢花火」、先月の武道館公演で初披露された新曲「どうして」、そして窓から差し込む光のような照明が歌詞に絶妙にマッチしていた「夜空に舞う鷹のように」を立て続けに披露。濃密な世界観を魅せてくれた。

 続くMCで竹中が「1stステージで(山田)海斗くん(Gt)が1曲ヴォーカルを担当したおかげで、“Novelbrightのライブを観る”ことができた」ことを明かし、「おかわりがしたい」と発言。その流れで再び竹中が客席からNovelbrightを観ることになり、ファンのクラップの大きさからヴォーカルに選ばれたねぎ(Dr)が「また明日」を熱唱した。(なお、この際、圭吾(Ba)がカホンを、沖 聡次郎(Gt)がベースを担当するという“プチ・パートチェンジ”も実現している。)曲中、ねぎが竹中に向けて手を差し出すなど、熱いファンサービスを贈ったことについて「映画の世界に入ったみたいでいい経験させてもらいました」と竹中は満足そうに振り返った。

 「全部がしっとりめだとつまらないので、楽しめる曲を」という紹介から「Count on me」、そして「Sunny drop」という“未来”や“希望”を感じさせるアップテンポな楽曲を連続で披露。聞き手の背中を押してくれるような、前向きになれる曲たちにこちらも肩の荷が下りたような感覚になる。

 ライブの終盤に差し掛かったタイミングで「めちゃめちゃ楽しいです。本当にありがとうございます」と少し真面目なトーンで長めのMCが始まった。竹中は「ライブは生きる糧であり生きがい」と語り「皆さんのおかげです」など、ファンへ何度も感謝を伝えた。さらに、「ライブで皆の悩みはとっぱらうことはできないかもしれないけど、減らしたり忘れたりさせることはできる。しっかり音楽で皆に幸せ、笑顔を届けたいと思っています」「“一緒に歩いていきたい”と思ってもらえるような、そんなバンドになりたいと思っています」と熱く力強く決意を表明した。

 「素敵な1日をありがとうございました」

 そうつぶやくと、累計ストリーム数で3億再生を突破しているヒット曲「ツキミソウ」へ。ピアノとヴォーカルのみで奏でる前半から、バンドが入ってくる後半にかけての“感情の爆発”とも呼べる展開はライブだと鳥肌が立つくらいドラマチックだ。そして、ラストに選曲されたのは「愛とか恋とか」。こちらもチャートを賑わせている楽曲だ。バンドの演奏に合わせて観客も揃って手を振る。その光景はまさしくフィナーレで、多幸感に溢れていた。

 最後に改めて「素敵な1日をありがとうございました。気をつけておかえりください」と誠実さを感じさせる挨拶で、プレミアムなステージは締めくくられた。


Text:Haruki Saito
Photo:KEIKO TANABE


◎公演情報
【Novelbright ~Acoustic Tour 2022~】
2022年7月7日(木)東京・Billboard Live TOKYO ※終了
2022年7月9日(土)大阪・Billboard Live OSAKA  ※終了
2022年7月17日(日)神奈川・Billboard Live YOKOHAMA  ※終了

◎配信情報
【Billboard Live YOKOHAMA 2nd Anniversary
Novelbright ~Acoustic Tour 2022~】
販売期間:~7月24日(日)21:00
チケット:3,500円(tax in.)
見逃し配信日時:見逃し配信準備完了~7月24日(日)23:59
※視聴には楽天IDの登録が必要となります。

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