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2022/07/02

「新しいロックの歴史が始まります」平均年齢17.5歳の超新星ロックバンド・WENDY全メンバー生い立ちインタビュー公開

 平均年齢17.5歳の若い4人組バンドでありながら、70'sや80'sのルーツロックやハードロックを基盤としたロックの今日に至るまでの歴史を純粋無垢に再構築。それを体現するに相応しいロックスター然とした風貌や佇まいも併せ持つニューカマー・WENDYが、メンバーそれぞれの生い立ちや待望のファーストシングル『Rock n Roll is Back』について語ってくれた。

WENDYメンバー:
Skye(vo,g)
Paul(g)
Johnny(b)
Sena(dr)

◎WENDY全メンバー生い立ちインタビュー

<ザ・ビートルズやレッド・ツェッペリンの衝撃>

--前回のインタビュー(https://bit.ly/3MQmorb)では、メンバー4人が集って結成する流れについて語ってもらったのですが、今回はそれ以前の4人がどんな人生を歩んで、どんな音楽を聴いて育ったのか伺わせて下さい。では、まずPaulさんからお願いします。

Paul:親父が音楽好きだったこともあって、僕が小学4年生のときに「ギター買ってやるから、やってみな」と勧めてきて。それでいろんな曲を練習していって、ザ・ビートルズの「ヘルター・スケルター」を聴いて「なんだ、この音は! どうしたらこんな音が出るんだ?」と思いながら下手なりに弾いてみたりして。そんな中で知り合いが「レッド・ツェッペリンのコピーバンドがいるから」とライブに誘ってくれたんですよね。そしたら最初の音からしてすごく格好良くて。当時はツェッペリンを知らなかったから「こんな音楽があるんだ!」と衝撃を受けましたし、レコーディング音源じゃないライブの素晴らしさもそこで知って。それで自分もバンドを組んでみたくなったので、中学生のときにクラスメイトたちとバンドを組んで、文化祭でライブをやったりしたことがきっかけで「音楽を自分の職業にしたい。これで飯を食えるようになりたい」と思うようになったんです。

--それが夢になっていったわけですね。

Paul:ただ、変な方向に行っちゃった時期があって、音楽より遊び歩くほうが楽しくなっちゃったんですよ。Johnnyとは高校が一緒だったから「軽音楽部でバンド組もうぜ」と話していたんですけど、ふたり揃って家に帰らないような感じになってしまって(笑)。でも、その時期にSkyeたちと出逢って、最初はケンカ相手として見ていたんですけど、前回のインタビューで話した通りお互いに好きな音楽が接点となって、ようやく本腰入れてバンド人生をWENDYで歩んでいくようになったんですよね。なので、本当に運命的かつ奇跡的な出逢いだったなと思います。

--Johnnyさんと初めて会ったときの印象って憶えてます?

Paul:高校の音楽室で初めて会ったんですけど、見た目からして独特な奴が席に座っていて、ひとりだけ光っていたんですよ(笑)。それで面白そうだから話しかけてみたら、セックス・ピストルズが好きだと聞いて。そこから次第に連絡を取り合うようになって、遊びに行くようになってからお互いにちょっと道を踏み外していくんですけど(笑)。

<かぐや姫からシド・ヴィシャスまで~運命の出逢い>

--Johnnyさんはその出逢いに至るまでどんな音楽人生を歩んできたんでしょう?

Johnny:小さい頃は音楽より絵が好きだったんですけど、小学校5,6年生のときにかぐや姫の「神田川」を聴いて、それまで感じたことがないような哀愁と衝撃に出逢いまして……泣きそうになっちゃったんですよ。なので、音楽への目覚めはフォークソングだったんですよね。それで歌謡曲や演歌にもハマっていって、五木ひろしとか沢田研二とかよく聴いていましたね。で、中学生になってから野球部での部活動に明け暮れていくんですけど、それが終わっていく3年生のときにロックと出逢うんです。最初はピストルズのシド・ヴィシャスにハマって、それでパンクを聴くようになるんですけど、そこからビートルズとかツェッペリンとかいろんな音楽を好きになっていって。ただ、同級生たちとは音楽の趣味が全然合わなかったから、高校でPaulと出逢って初めて音楽の話で盛り上がれたときは本当に嬉しかったんですよ。

--それまでひとりで音楽を楽しむことしか出来なかったけど、そこでようやく好きな音楽を共有できる喜びを知るわけですね。

Johnny:それで俺とPaulと2,3人ぐらいで軽音楽部でバンドをやることになったんですけど、そのバンドは結局1曲も演奏せずに辞めちゃったんですよ。若かったんで(笑)。

--今も十分若いですけどね(笑)。

Johnny:今よりさらに若かったんで、音楽より日々はっちゃけながら遊んでいるほうが楽しかったんですよね。でも、SkyeとSenaと出逢ったことでバンドの楽しさを心底知ることになったんです。

<ただのスポーツ大好き少年がドラマーに>

--続いて、Senaさん。

Sena:僕も小さい頃から音楽は好きだったんですけど、他の3人みたいに海外のロックは全く聴いていなかったんですよね。あとはスポーツが大好きな少年だったので、みんなでスポーツすることがいちばん好きだったし、中1のときにSkyeと出逢ったことがきっかけでショーン・メンデス、ジャスティン・ビーバー、セレーナ・ゴメス、アリアナ・グランデなどの洋楽を聴くようになって、PaulとJohnnyと出逢ってバンドを組む流れの中で海外のロックも聴くようになった感じなので、そんなにロックの思い出はないんですけど、すべてはSkyeから始まったというか。Skyeと出逢っていなければ、今も日本の音楽しか聴いていなかったと思いますし。

--Skyeさんとの出逢いは、どれぐらい自分の人生を変えてくれたと思います?

Sena:人生の半分ぐらいは変えられちゃっているんじゃないですかね。Skyeがいなければ、PaulやJohnnyとも出逢っていなかっただろうし、それこそドラマーにもなっていないし、バンドを組むこともデビューすることもなかったと思うし。だって、僕、ただのスポーツ大好き少年だったんですよ? それが今こんなに楽しくバンドでドラムを叩いているなんて自分でもビックリです。

--では、SenaさんにとってSkyeさんはどんな存在?

Sena:パパみたいな存在。

Skye:おまえのほうが年上だぞ(笑)。

一同:(爆笑)

Sena:それぐらい頼れる存在なんですよ!

Skye:Senaは中1のときに出逢ってから一緒に成長してきて、初めて会った日からほぼ毎日のように一緒にいて、ふたりで楽しい時期もツラい時期も過ごしてきたので……俺からすると兄弟みたいな感覚。でも、Senaは兄じゃなく弟気質だから、いずれにしても下なんですけど(笑)。

<ダンサーからバンドマンへ~やんちゃしていた同士の邂逅>

--Skyeさんの生い立ちも伺わせてください。

Skye:小さい頃はマイケル・ジャクソンやプリンス、ブリトニー・スピアーズなどのポップスを好んで聴いていて、ディズニーチャンネルで放送されていたテレビ映画『ハイスクール・ミュージカル』などで流れてくる音楽も好きだったから、それがきっかけでAC/DCやKISS、ジャーニーなどのロックも知っていくんですけど、当時は歌や楽器よりダンスだったんですよね。両親がダンサーだったこともあって、ダンススクールに通ったりしていて、遺伝なのか普通に踊れてはいたんですけど、習い事が苦手すぎてすぐ辞めちゃって(笑)。そんな中でお母さんと中古の楽器屋さんの前を偶然通りかかって、小さなアコギを見つけて「これ欲しい」ってお願いして買ってもらったんです。

--そこから音楽家としての道がスタートしたんですね。

Skye:いや、そのアコギはほとんど触れることもなく飾りみたいになっていました(笑)。しかも中学1年生のときにK-POPにハマって、のちに世界的にビッグになるBTSとか聴いていて、その流れでダンスグループを組むことになったんですよね。それを中3ぐらいまで続けたあとにようやく「俺、歌いたいな。ギター弾きたいな」と思うようになるんです。それでボーカルギターひとりでやるよりもバンドを組みたいと思って、まずはドラムをまわりでいちばんヒマそうだったSenaに頼むんですけど、それこそPaulやJohnnyと同じように僕らもどこかでズレちゃって、夜中に遊びまわるようになっちゃったんですよね(笑)。

--4人とも同じルートを通っている(笑)。

Skye:俺らの曲をとある作品に使ってもらえるチャンスが舞い込んできて、それで「Home」という今でも大切に演奏している楽曲が生まれたりしたんですけど、それでもやんちゃはしていたんですよ(笑)。そしたらPaulやJohnnyと出逢って、あとは前回のインタビューで話した通りですね。やんちゃしていた同士で衝突しかけたんですけど、お互いにロックが大好きだったから仲良くなって、この4人でバンドを組むことになったんです。

<Skye(vo,g)Paul(g)Johnny(b)Sena(dr)メンバー評>

--先程、Senaさんは弟のような存在と仰っていましたが、PaulさんとJohnnyさんはSkyeさんにとってどんな存在ですか?

Skye:アーティストとしてリスペクトしているし、PaulとJohnnyもバンド組んだ瞬間から家族みたいな存在になりましたね。Senaとおなじく弟みたいな感覚だし、死ぬときはコイツらとステージで一緒に死にたいと思っています。

--では、今の話からの流れで各メンバーがバンドにおいてどんな存在か皆さんに語ってもらいたいです。まずSenaさん。

Johnny:Skyeに言われてドラムを始めたように、昔は何でもまわりから言われて動くタイプだったんですけど、最近はスタジオとかで自分の意見も言うようになっていて、すごく成長しているなと感じています。あと、いちばん緩い雰囲気があって、Senaのおかげでなんとかこのバンドの均衡が保たれている(笑)。

Paul:ゆるキャラじゃないですけど、疲れているときにSenaを見ると癒されるんですよね(笑)。良い意味でいろいろ難しく考えるタイプじゃないんで、僕らが悩んでいるとちょっとしたことで笑わせてくれたりするんですよ。

Sena:でも、Paulも抜けているところがあるんですよ! たまにひとりでどっかに行っちゃったりするし(笑)。

Skye:Paulはとりあえず頭おかしいんですよ(笑)。でも、それがみんなを笑顔にしてくれるし、ギタリストとしても尊敬しています。

Johnny:Paulも居てほしいメンバーというか、彼のおかげで元気が出るときもたくさんあるんですよ。基本的に面白いから。あと、ギタリストとしても好きなタイプで、絶滅危惧種だと思うんですよ。

一同:(笑)

Johnny:レスポールのチョーキングと単音で粘っこいギター弾いているタイプはなかなかお目にかかれない。これからもっと良くなっていくと思うし、唯一無二のギタリストになっていくと思いますね。それらを一言でまとめると、クレイジー。

Skye:単純にアホなんですよ。

--最終的にただの悪口(笑)。続いて、Johnnyさん。

Skye:Johnnyは怖いです。

一同:(笑)

Skye:普段はクールで塩対応なんですよ。でも、いちばん大人の考えを持っていて、なるべくメンバー全員のことを考えながら行動している。あと、歌詞はJohnnyと俺がよく書くんですけど、Johnnyの歌詞はすごく面白いから好きなんですよね。そして、すごく良いベーシストです。プレイスタイルもそうなんですけど、佇まいが格好良くて。普段の生活での歩き方ひとつ取っても存在感が凄い。

Paul:Johnnyはクールなんですけど、家に遊びに行ったりすると面白いネタを仕込んでいたり、ふざけ合ったりするんですよね。そこのギャップも魅力だなと思うし、音楽面で言うとベースの音が「どうやって弾いてるの?」と思うぐらいバケモノなんですよ! それでいて昭和的なシブさを感じさせるフレーズを弾いたりするから「この曲にこんなフレーズが来るんだ?」と驚かされるんですよね。

--続いて、Skyeさん。

Johnny:兄貴って感じですね。居なきゃ始まらない人。だから、Skyeがスタジオに居ないときは全然進まないんですよ。代わりに俺がまとめようとしても無理だし、Paulがまとめようとしても無理だし、Senaがまとめようとしてももちろん無理だし……

Sena:「もちろん」付けなくてもよくない(笑)?

Johnny:それぐらいSkyeにしか出来ないことがたくさんあるんですよ。バンドにおける大重鎮。彼にしか出せない声もありますし。

Paul:初めて聴いたとき「今まで聴いたことがない声だ」と思ったことを憶えてます。しかもSkyeは綺麗なクリーンボイスやハイトーンボイスも出せれば、激しいロックボイスやハスキーボイスも出せるから表現の幅がめちゃくちゃ広いんですよね。

Johnny:俺は初めてSkyeに会った日に「Home」を聴かされて、その時点で上手かったから、Skyeじゃなくて誰かプロの歌だと思って聴いていたんですよね。そしたら「俺のバンドの曲」と言われたから驚いて。その数か月後にバンドを組んで初めてスタジオに入って生歌を聴いたときも「凄いな」と思いましたね。

<「Rock n Roll is Back!」俺らが代表して発信してしまおう>

--さて、今回は4人4様のパーソナルな部分を語って頂きましたが、その生き様が反映されたファーストシングル『Rock n Roll is Back』は、どんな楽曲に仕上がったなと感じていますか?

Skye:今、ロックが少しずつ音楽シーンのメインストリームに戻ってきていると思うんですけど、もっと大々的に「ロックの時代が戻ってきたぞ!Rock n Roll is Back!」と俺らが代表して発信してしまおうと。そういう想いが音にも歌詞にも反映された1曲ですね。あと、それこそビートルズとかツェッペリンとかルーツロックと全く同じことをするわけではなく、2020年代を生きている俺たちだから表現できる今の要素も取り入れて「ここから新しいロックの歴史が始まります」というムードを表現できたんじゃないかなと思っています。

Paul:俺らの同世代ぐらいになるとロックを聴いていない奴らもいるので、そういう人たちに衝撃を与えたいですよね。ロックをあたりまえのように聴いてきた上の世代の人たちには「今の日本にこんなバンドがいるんだ?」と驚いてほしいし、少しロックから離れてしまった人たちには「またロックを聴いてみよう」と思うきっかけにしてほしいし、そういう意味でも『Rock n Roll is Back』はファーストシングルにふさわしい楽曲だと思いますし、ここからロックをどんどん普及していきたいなと思っています!

Interviewer:平賀哲雄

◎イベント情報
07月12日(火)shibuya eggman【[ ROCK STEADY ]-上京リベンジャーズ-】START 19:00
07月26日(火)表参道WALL&WALL【THE TIME HAS COME】START 19:00 ※Doulとの2マン
08月20日(土)【SUMMER SONIC 2022】※東京会場「J-CULTURE STAGE」に出演
08月27日(土)代官山SPACE ODD ワンマンライブ【Rock n Roll is Back】START 18:00

◎リリース情報
2ndシングル『Devil’s Kiss』
2022/07/26 RELEASE(配信)