2022/06/20
マイルス・デイビスの貴重な未発表音源を収録した、ブートレグ・シリーズ第7弾『ザッツ・ホワット・ハプンド1982-1985:ブートレグ・シリーズVol.7』が2022年9月16日に発売となる。
この3枚組のアルバムからの第1弾シングルとして「ホワット・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット」の音源が公開された。ティナ・ターナーが1984年に放った大ヒット曲で、「愛の魔力」という邦題でも知られている。
この未発表音源発掘プロジェクトはマイルス生誕85周年の2011年からリリースを重ねてきた。シリーズ第7弾となる今回の企画では、1975年から6年に及ぶ一時引退期を経て復活した時期のマイルスにフォーカスしている。約4時間におよぶ未発表音源が新たにマスタリングされ、初リリースとなる。
【DISC1】と【DISC2】には『スター・ピープル』、『デコイ』、『ユア・アンダー・アレスト』の未発表スタジオ・テイクが、【DISC3】には1983年7月7日モントリオール・ジャズ・フェスティバルでのライブ音源が収録される。
なお、6月18日に開催される【レコード・ストア・デイ2022】では、今作の【DISC3】に収録される【モントリオール・ジャズ・フェスティバル】でのライブ音源のアナログ盤『What It Is: Montreal 7/7/83』が、数量限定で発売される。
【DISC1】収録の全10曲中8曲は、1983年リリース・アルバム『スター・ピープル』からのスタジオ・セッション未発表テイクとなっている。マイルス復帰後のスタジオ・レコーディング第2弾となるこのアルバムは長年制作に携わったテオ・マセロ最後のプロデュース作品となった。パーソネルはJ.J.ジョンソン(トロンボーン)、ビル・エヴァンス(サックス)、マイク・スターン(ギター)、ジョン・スコフィールド(ギター)、マーカス・ミラー(ベース)、アル・フォスター(ドラムス)、ミノ・シネル(パーカッション)となっており、マイルスはトランペットとキーボードでクレジットされている。
残り2曲「フリーキー・ディーキー」パート1&2はマイルス自身のプロデュースによる1984年発表『デコイ』のセッションからで、1983年6月30日に、米ニューヨークのA&Rスタジオでの録音された。参加メンバーはジョン・スコフィールド(ギター)、ダリル・ジョーンズ(エレクトリック・ベース)、ロバート・アーヴィングIII(リン・ドラム・プログラミング)、ミノ・シネル(パーカッション)となっている。この未発表セッションはジョン・スコフィールドのコレクションから提供された。
【DISC2】は、1985年リリースのアルバム『ユア・アンダー・アレスト』からのスタジオセッション未発表テイクとななる。プロデュースはマイルスとロバート・アーヴィング・ジュニアが手がけ、シンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」、マイケル・ジャクソンの「ヒューマン・ネイチャー」といった時代を反映したヒット・ソングを演奏し話題となったアルバムだ。
パーソネルはボブ・バーグ(ソプラノ・サックス)、ジョン・スコフィールド(ギター)、ロバート・アーヴィングIII(キーボード)、ダリル・ジョーンズ(エレクトリック・ベース)、アル・フォスター(ドラムス)、ヴィンス・ウィルバーン・ジュニア(ドラムス、ドラムプログラミング、パーカッション)、スティーヴ・ソーントン(パーカッション)とジョン・マクラフリン(ギター、「カティア」で参加)となる。この未発表録音は、スティーヴ・バーコウィッツとデイヴ・ダーリントンが、2022年ニューヨークのベース・ヒット・レコーディングスでミックスしている。
【DISC3】は、1983年7月7日のカナダ・モントリオールのサン・ドニ・シアターでのライブが収録されている。パーソネルはジョン・スコフィールド(ギター)、ビル・エヴァンス(サックス、フルート、エレピ)、ダリル・ジョーンズ(ベース)、アル・フォスター(ドラムス)、そしてミノ・シネル(パーカッション)だ。
ライナーノーツは昨年2021年12月7日に逝去した比類なきジャーナリスト=グレッグ・テイトが執筆している。解説の中でグレッグ・テイトは80年代マイルスに“なぜそんなに音楽が変化するのか”と質問したエピソードを記しており、マイルスは「あなたが音楽を変えるんじゃない、音楽があなたを変えるんだ」と答え、さらには「評論家がやれということを演奏するんじゃない、身体がプレイしろということを演奏する」と続けたという。
プロデュースは【グラミー賞】受賞歴のあるスティーヴ・バーコウィッツ、マイケル・カスクーナとリチャード・シーデル、マスタリングはこれまでもソニーミュージックのマイルス企画を手掛けているマーク・ワイルダーが担当した。
◎リリース情報
アルバム『ザッツ・ホワット・ハプンド1982-1985:ブートレグ・シリーズVol.7』
2022/9/16 RELEASE
SICJ30029-31 4950円(tax incl.)
https://sonymusicjapan.lnk.to/SG_WhatsLoveGotToDoWithIt
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像