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2013/04/04 21:48

藤原竜也、3年越しの役を熱演 故・井上ひさし氏へのオマージュ作で

 新兵を演じる藤原竜也(左)と上官を演じる山西惇
 舞台「木の上の軍隊」公開稽古が4日、東京都内で行われ、出演者の藤原竜也、山西惇、片平なぎさが登場した。
 2010年に亡くなった劇作家・井上ひさし氏が、最期まで書こうとした「木の上の軍隊」。沖縄県・伊江島で、戦争が終わったのを知らぬまま、ガジュマルの木の上で2年間生活した2人の日本兵の物語が描かれるはずだったが、井上氏の急逝により、舞台が初日を迎えることはなかった。
 今回、井上氏に捧げるオマージュ企画として、この実在のエピソードを基に、作家の蓬莱竜太氏が新たな戯曲を書き下ろし、井上氏を知り尽くす栗山民也氏が演出、舞台化が実現した。井上版「木の上の軍隊」にも主演する予定だった藤原が3年越しで新兵を演じ、上官役を山西が演じる。
 この日は、木の上で繰り広げられる約10分のシーンを報道陣に公開。寝ずの見張りをする上官を前に、大きないびきを注意され起こされる新兵。味方の軍が、わずか6日間の戦闘で兵士をほとんど失っていることを知りながら、上官は新兵に敵の野営地を監視するのに適した場所だとうそをつく。硬派な上官とのん気な新兵のかみ合わない会話が、戦場から取り残されたおかしくも哀しい二人の姿を浮き彫りにしていた。
 舞台は、5日~29日は東京・Bunkamuraシアターコクーンで、5月3日~6日は東京・天王洲銀河劇場で上演。そのほか全国6都市で上演予定。

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