2022/05/17
3rdスタジオ・アルバム『ハリーズ・ハウス』のリリースを数日後に控えたハリー・スタイルズが、Apple Musicのゼイン・ロウとのインタビューに応じ、新作やワーク・ライフ・バランス、そしてスポットライトを浴び続けた10年間の精神的成長について語った。
彼はまた、ビリー・アイリッシュのおかげで、最年少で最も刺激的なスターである必要性から卒業でき、音楽を作ることだけに集中できるようになったと語っている。「(ワン・ダイレクション)にいた頃は、自分たちがとても若いということをいつも感じていました。本当に若かったし、若かったからこそ楽しくて刺激的でした」と彼は述べ、「そして、あんなに若くして(ビリーが成功する)のを目の当たりにして、“僕はもうあんなに若くないんだ”と感じる瞬間があったんです。(それ以前は)しばらくの間、刺激的であり続けるにはどうすればいいんだろうと考えていました。(ビリーの登場により)“そうか、僕たちは同じものではないんだ”と感じた瞬間があったんです。いつまでも若手ではいられないと気づいたことで、“よし、ミュージシャンとしてどうありたいかを本気で考えてみたい”と思うようになりました」と振り返っている。
ハリーとビリーは数回会ったことがあるが、彼女について彼は、「遠くからだけど、彼女にはすごく感謝しているんです。僕にとって彼女が象徴しているものは……彼女の登場の仕方は何て言うか、“(若くて刺激的な存在)になろうと思わなくてももういいんだよ”って感じだったんですよ。彼女は僕よりずっと若いし、僕が”よし、どうやって戻ろう”ってやったところで意味がないですから」と語り、「魔法を完全に解いてくれた感じで、すごく感謝してるんです。彼女にそれを伝えたことはないので変かもしれませんが、そのおかげで解放されたんです。“いい音楽を作りたいだけだ”と思えることは信じられないくらい解放感がありました。それだけなんです。それが僕のやりたいことなんです。そのほか全てのことはなるようになる。ただそれだけなんです」と説明している。
ハリーはその“いい音楽”を作るという目標を果たし、『ハリーズ・ハウス』が今のところ一番気に入っているアルバムだと明かした。この作品について彼は、「(最初は)アコースティックなEPを作りたかったんですよ……全部自宅で作って、本当に親密な感じにしたかったんです。(アルバム・タイトルは)細野(晴臣)に由来していて、彼は70年代に“HOSONO HOUSE”というアルバムを出しているんです。日本でちょっとまとまった時間を過ごした時にあのレコードを聴いて、“あ、これ好きだな”って思ったんですよ。彼の初のソロ・アルバムでもあったんですよね」と述べている。
そして、「それで“ハリーの家”っていうアルバムを作ったらすごく楽しいだろうなと思ったんですが、もっと小規模なものを考えていたんです。で、“それって4、5年後とかに作ればいいアルバムかな”って感じでそのままになっていました。アルバムを作り始めたら、それが地理的な場所についてではないことに気づいたんです。もっと内面的なことなんですよね。このタイトルを作っている楽曲に合わせてみると、全く新しい意味を持つように感じられたんです。僕の家で一日過ごしたらどんな感じか想像してみよう、ということでした。僕は何を経験する?ある一日に僕は何を感じ、家の中で何を経験するだろう?」と語っている。
そして彼は、「僕は楽しい音楽をかけています。悲しい音楽をかけています。あれもこれもかけています。僕はいろいろ感じています。生活の一面みたいなことです。そういうのが全部好きなんですよ。そして、この作品は自分が作ったどの作品よりも明らかにエレクトロニックな部分が多いですが、自分にとってはより親密なものでもあるんです。作り方もより親密です」と続け、「自分んちで遊ぶから、君が遊びに来たって全然構わないけれど、僕はこれを聴きたいからこれを作ってるんだ、って感じで。これは今一番気に入っているアルバムで、すごく大好きなんです」と語っている。
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