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2022/02/17

シーア“リップシンクはしない”…初監督音楽映画へ込めた想いとこだわりを語る

 シーアが初監督を務めた映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』を創るにあたっては、「今までにないセンセーショナルな映画を作りたい」との強い想いがあったそうだ。唯一無二の音楽映画となった本作の誕生秘話をシーア自身が明かした。

 「その創造力は、視聴者に真の何かを感じさせたいという願望に根ざしていた。人々の感情をかき立てたかった」との想いで誕生したのが、まったく新しい手法で創り上げられた音楽映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』だ。

 劇中では、演技はもちろん、その歌声に惚れ込みシーア自らキャスティングしたキャストたちがシーア書き下ろしのオリジナル楽曲を歌い、ダンスを交えたパフォーマンスを披露する。その音楽シーンでシーアが最もこだわった点は、リップシンクをしないことだった。

 美しく力強い歌声を届けるべく、通常の音楽やミュージカル映画でありがちな“リップシンクで歌唱する”ことは避けたかったとのこと。登場人物の頭の中の世界観を楽曲を用いて表現することで“人の心の複雑さ”を伝えたかったからだそうだ。そのため、映画のストーリーに合わせて歌詞をリライトするほどこだわり抜いた楽曲たちを、自己完結型のミュージックビデオのような形で挿入することになった。

 主人公ズーの妹、ミュージックがまるでピンク色の雲の中のような世界で犬と踊る映像にぴったりの、幻想的で浮遊感のある「Best Friend」が流れるシーンでは、“あなたと私/ずっと永遠に離れない”と大好きな犬と出会った喜びが歌われるが、そこにはズーが家に戻ってきた喜びも重ね合わさっている。

 また、ズーとミュージックと、2人に優しく寄り添う隣人のエボが3人でささやかな幸せを見出し、穏やかな時間を過ごすシーンには、3人が大勢のダンサーとともにカラフルな衣装を身にまとい踊る「1+1」が挿入され、“音楽さえあれば、毎日がホリデーのように楽しい”というシーアの人生観が心躍る陽気なサウンドに投影されている。

 鮮やかな花柄プリントの世界でマイクの前に立ったズーが熱唱する壮大なハイライト、「Music」を歌い上げるシーンでは、音楽に人生を救われてきたシーアの信条が反映された歌詞で、“音楽=愛”という一貫したメッセージがカラフルでポップな映像と共に映し出される。

 「子供の頃に観てきた映画は魔法のようだった。それを自然な形で物語に取り入れたかったし、高濃度のカラーで表現したかった」と、イマジネーション豊かな音楽シーンのアイデアの源を明かすシーア。「アートを作ってそれを皆に観てもらいたかった。皆の感情を生み出したいの。芸術の目的は、感情を生み出し、観る人が自分の経験や人生を歌や映画に投影し、自分の悲しみや喜びに触れることができるようにすることだから」

 こう語るとおり、音楽や映画という芸術に対する並々ならぬ想いで創り上げられた本作は、シーン独自の色鮮やかで陽気で風変わりな世界観を反映した幻想世界が繰り返し出入りすることによって、かつてない映画体験を味わえる唯一無二の映画に仕上がった。

 愛と希望と驚きに満ちた新体感ポップ・ミュージック・ムービー『ライフ・ウィズ・ミュージック』は、2月25日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。


◎映画情報
『ライフ・ウィズ・ミュージック』
2022年2月25日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開
監督・製作・原案・脚本:シーア
出演:
ケイト・ハドソン
マディ・ジーグラー
レスリー・オドム・Jr.

(C) 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

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