2022/02/08
2022年2月13日に米ロサンゼルスのSoFiスタジアムで開催される【第56回NFLスーパーボウル】のハーフタイム・ショーで、ろう者のラッパー2人が生涯の思い出となるステージに立つことが明らかになった。
米デトロイト出身のMCであるショーン・フォーブスと、米ワシントンD.C.出身のウォーレン・"WaWa"・スナイプは、シンシナティ・ベンガルズとロサンゼルス・ラムズが激突するゲームのハーフタイム・ショーで披露される楽曲をアメリカ手話(ASL)で同時に表現する。今年のライブは、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J.ブライジ、ケンドリック・ラマーなどのオールスター・ラインナップによる夢のヒップホップ共演が予定されている。
地元紙デトロイト・フリー・プレスによると、NFLがハーフタイム・ショーにASL通訳を取り入れるのは初めてで、NBC Sportsの公式サイトやアプリで手話バージョンを見ることができる。40歳のフォーブスは同紙に対し、「アクセシビリティ(アクセスのしやすさ)への扉は、このようなことでぶち抜かれるんです」と語り、いつも極秘で行われるハーフタイム・ショーの詳細については明かせないとしながらも、スヌープとエミネムに同行することは明らかにした。
2人のブッキングは、全米ろう者協会が手配した。ステージ上のアクションに合わせ、“気迫と表現力”のあるパフォーマンスをファンに提供する。51歳のスナイプにとっては昨年の【NFLスーパーボウル】に続く2回目の抜擢で、昨年はジャズミン・サリヴァンとエリック・チャーチの国歌斉唱をASLでエネルギッシュかつエモーショナルに表現し、H.E.R.による「アメリカ・ザ・ビューティフル」をバックアップして観客を圧倒した。
フリー・プレスによると、米デトロイト出身のフォーブスは同郷のスーパースターであるエミネムと間接的な繋がりがある。フォーブスの父親がエミネムのビジネス/スタジオ関係者と親しいほか、フォーブス自身もエミネムが初期作品のほとんどを制作した“54サウンド”スタジオの常連だった。彼は、「まさに一周回った瞬間なんです、デトロイト出身者として、エミネム陣営の一員として、さらには12歳の頃にウォークマンでN.W.A.、ドレー、スヌープを聴いていたことにまで遡ることができるのですから」と同紙に語っている。
実際、フォーブスは2005年に54サウンドで、エミネムのヒット曲「ルーズ・ユアセルフ」をASLで強烈にアレンジした動画を本人に見せることができたそうだ。そんな彼は、「目標は(ステージに)出て、自分たちにできることを示し、楽しむことです。そしてほかのろう者のパフォーマーのためにドアを開けたい」と語っている。
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