2021/12/19
12月15日付のBillboard JAPAN “Top Albums Sales”で、B'z『FRIENDS Ⅲ』が111,132枚を売り上げ首位を獲得した(集計期間2021年12月6日~2021年12月12日)。
本作は、前作『NEW LOVE』以来2年半ぶりにリリースされた、ベストアルバムを除いて通算27作目のアルバムであり、1992年リリースのB’z初のコンセプト・アルバム『FRIENDS』、1996年リリースの『FRIENDS II』の流れを汲む、25年ぶりのコンセプト・アルバムシリーズ最新作でもある。Billboard JAPAN Hot Albumsでも、CD発売日(2021年12月8日)時点ではデジタル配信していないためダウンロード指標のポイントを獲得できていないながら、CDセールスポイントとPCによるCD読取り回数であるルックアップの2指標で1位となり、1位を獲得している。
今回は、前作『NEW LOVE』と、前々作『DINOSAUR』の累計販売数の推移から『FRIENDS Ⅲ』の販売動向を推測してみる。SoundScanJapanのセールスデータを用いて、前作『NEW LOVE』と、前々作『DINOSAUR』の累計販売数推移を調査した結果をグラフ1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/107019/2 )に示す。初週の売上は『DINOSAUR』が214,839枚、『NEW LOVE』が213,805枚からスタートしており、数週間のうちに約7万枚売り伸ばしている。『NEW LOVE』の方が若干立ち上がりが緩やかだが、同じような動きをしていることからはコアファンにしっかり支えられていることが伺える。また、グラフではわかりにくいが映像作品『B’z LIVE-GYM 2019 -Whole Lotta NEW LOVE-』の発売週である2020年第9週や、同じく『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』の発売週である2021年第34週などのタイミングで売上が前後の週よりも上がっており、新作購入時に過去作も購入される現象が確認された。これはアルバムリリース時以降に獲得した新規ファンによる購入であると推測される。『FRIENDS Ⅲ』はオリジナルアルバムとはテイストが異なるコンセプト・アルバムであるためか、初週の売上枚数を見る限り前作、前々作と比べてスロースタートのようだが、同じような推移となるならばこれから4~5週間かけて4万枚程度は売り伸ばすことが予想される。
地域別の販売動向についてはどうか、前作『NEW LOVE』と『FRIENDS Ⅲ』の地域別販売動向をSoundScanJapanの地域別セールスデータを用いて調査した結果をグラフ2(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/107019/3 )に示す。比較のために2021年49週までのアルバム全体の地域別比率も併記する。一見して明らかな通り、3作品とも中部地方以西の比率が各地方ともアルバム全体に比べて大きくなっている。メンバー二人とも西日本の出身ということもあってかB'zの作品は以前から西日本での人気が高く、特に中国地方でその傾向は顕著だったが、その傾向は今も健在のようだ。
まだ大規模なライブツアーを行える状況ではないが、配信ライブを行うなど精力的に活動を続け、長期に渡り第一線を走り続けている。これからもB'zの活躍に注目したい。
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