2021/08/31 10:00
ニール・ヤングが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、コンサート・ビジネスは金儲けを後回しにする必要がある理由について、自身の見解を述べた。
遠慮なく意見することで知られる現在75歳のニールは、先週、自身のウェブサイトに「コンサートと新型コロナウイルス」と題した新しい記事を掲載し、コンサートを“スーパー・スプレッダー・イベント”と呼び、コンサート・プロモーターに責任があると主張した。彼は、9月に予定されているウィリー・ネルソンの【2021 ファーム・エイド・フェスティバル】の出演を辞退したことについて、「ショーに行ってウイルスに感染し、無症状で家に帰って自分の子供や他の子供を抱きしめる人たちによって、無防備な子供たちが新型コロナウイルスに感染する懸念」が理由であると説明した。
ニールは、ミュージシャン仲間のガース・ブルックスが新型コロナウイルスの感染者数の急増を理由にスタジアム・ツアーの5公演をキャンセルしたことを称賛した。一方でキッス、KoЯn(コーン)、フォール・アウト・ボーイなどのように、バンド/クルーの1人または複数人が新型コロナウイルスに感染しても、なぜガース・ブルックスのように同じ処置を講じないのか疑問を呈した。
ここ数週間で、感染力の強いデルタ株による新型コロナウイルスの感染者が米国内で急増しており、米疫病予防管理センターによると、現在7日間の平均新規感染者数は142,000人となる。また、入院者数も急増している。
「大手プロモーター、マネージャー、エージェントの力が変化を起こすには必要になるだろう。もしお金がすべてと言うなら、彼らの生活に関わる人々を守るべきだと私は思う」とニールは主張した。「大手プロモーターが意識を持っていれば、これらのショーを止めることができる。それなしでは、人々はすべて大丈夫だと思いショーに足を運ぶだろうが、本当は大丈夫ではないんだ」と続けた。
彼は、「もし、しばらくの間、お金を稼ぐことを忘れることができれば」、米ライブ・ネイション、AEG、そして他の大手の国際的なプロモーターは、コンサートを中止できるだろうと主張した。世界最大のコンサート会社である米ライブ・ネイションは、10月4日から同社が所有・運営する全ての会場やフェスティバルで、アーティストとファンにワクチン接種の証明書または検査の陰性証明を義務付けると8月上旬に発表した。同社の2021年第2四半期の収益報告書によると、1年半のパンデミックによる休止後、コンサートが再開されたことで、同社は前年同期比で677.2%の増収、第1四半期比では98.2%改善された。
米ライブ・ネイションの競合相手であるAEGは、10月1日から同社が所有・運営する全てのクラブ、劇場、フェスティバルへの入場時にワクチン接種の証明書の提示を義務化する。米ライブ・ネイションとは異なる、検査の陰性証明では会場に入場できないことになる。
ニールは、「彼らはエンターテイメント・ビジネスのほとんどを支配しています。何千もの人が集まり、(ウイルスを)拡散するショーを中止させる権限を持っています。ショーを続けるのはお金のためです。お金が(ウイルス)拡散の動機になっています。大手プロモーターはスーパー・スプレッダーに対して責任があります」と述べた。「エンターテイメント大企業は、多くの古い会場を改装し、大金をつぎ込みました。今や、その費用を捻出するためにチケットを売らないわけにはいかないのです。お金とビジネス。こんなことは許されません」と指摘した。
「人々は、コンサートの宣伝を見て、コンサートに行っても大丈夫だと考えるでしょうが、そうではありません」と彼は述べ、「これらはスーパー・スプレッダー・イベントであり、無責任な自由の偽物のパーティーだ。 私たちには安全になるための自由が必要です。正しいことをしましょう」と締めくくった。
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