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2021/08/20

<インタビュー>Z年代の幼馴染バンド=オールモスト・マンデーが語る、誰もが抱える劣等感や不安との向き合い方

 サーフィンを通じて出会い、米サンディエゴを拠点に活動するドーソン・ドハティー(Vo.)、ルーク・ファブリー(Ba.)、コール・クリスビー(Gt.)による1998年生まれの幼馴染3人組バンド=オールモスト・マンデー。2019年にシングル「broken people」でデビューするやいなや、思わず踊りたくなるようなサウンドとありのままの自分を受け入れようというポジティブなメッセージは多くの同世代の共感を呼び、米ビルボード・チャート入りを果たすことに。

 今年4月には、ジャスティン・ビーバーの妻ヘイリー・ビーバーの名前にちなんだ「hailey beebs」で注目を浴びたオールモスト・マンデーが、夏の恋に悩む全Z世代の若者に贈るサマー・ラブ・ソング「cool enough」を本日解禁した。ここでは、彼らがこれまでリリースしてきた楽曲に込めた思い、MVの撮影秘話、4人目の“メンバー”、大好きな日本のアニメについて語った、オフィシャル・インタビューをお届けする。


ーー「come on come on」という曲の歌詞には、車でメキシコに行こう、というフレーズも出てきます。あなたたちの地元サンディエゴからメキシコは近いですし、よく遊びに行くのですか?

コール:僕たちが住んでいる場所から車で45分くらいかな。よくサーフィンしに行ったり、日帰りで遊び
に行くよ。
ドーソン:LAに行くより、メキシコの方が近いよね。




ーー「live forever」のMVにはサーファーのロブ・マチャードが顔を覗かせていますが、彼とは個人的に親しいそうですね。どのような経緯で彼が出演することになったのですか?
コール:ロブはサンディエゴのアイコンなんだ、地元のレジェンド的な存在だよね。彼がビデオに出てくれて、すごく嬉しかった。すごく感じが良くて、いい人なんだ。彼のことは、共通の友人に紹介されて以前から知っていて、何度か会ったことがあったんだ。




ーーその「live forever」には別バージョンのビデオが作られ、サウンドもオリジナルとは異なっていましたが、なぜ別バージョンを作ろうと?
ルーク:あまり深くは考えてなくて、ちょうどいい機会があったから、それを利用したって感じかな。ちょっと違ったことをやってみたいなと。結果は、どうなるか分からなかったけど、まあ、ダメ元でって感じで。サーフィン旅行をしたときに、防水の8ミリのビデオカメラを使って、撮りまくったんだ。でもビックリしたのが、編集も何もしない撮りっぱなしの動画だったのに、それがたまたま曲にピッタリはまったんだ。ボートの上で5日間、たっぷり余暇を堪能させてもらったよ。

ーー仕事ではなく?
ルーク:そう、遊びだったよ。ちょっと遠出をしようかって感じで。




ーー「broken people」でファンになった人も多いですが、あの曲にはどういう思いが込められていますか?
ドーソン: あの曲で描きたかったのは、誰もが抱える劣等感や不安など。少なくとも僕たちは、そう感じているからね。ネットやSNSの書き込みを見るにつけ、自分なんかより他の人の方が勝っている、そんな気分にさせられる。そんなことで思い悩むより、もっと自分自身を見つめよう、ありのままの自分を受け入れよう、という提案なんだ。いまのまま変わらなくてもいいし、必死で努力している自分でもいいけれど、ありのままの自分を受け入れようってことなんだ。

ーーひとりひとりは完璧じゃなくても、集合体となれば完璧だよ、といったメッセージかとも思ったのですが。
ドーソン:まあ、そんな感じもあるよ。みんながひとつになったとき、ひとりひとりは完璧じゃなくても、それでいいから受け入れ合おうって感じかな。完璧な人間じゃなくても、完璧な彼氏や彼女、友達でなくてもいいって、そういうことだよね。




ーー「hailey beebs」(ジャスティン・ビーバーの妻ヘイリー・ビーバーのニックネーム)とは、また大胆なタイトルですよね。
ドーソン:確かにそうだよね(笑)。あの曲は、元々デモ段階から、あのフレーズに上手く乗る言葉が見つからなくて、ヘイリー・ビーブスって歌っていて、ハード・ドライブにもそのタイトルで残してあったんだ。で、リリースする段階になって、わざわざ別のタイトルにするのも違和感があったから、そのまましておいたんだ。ヘイリーについて歌っていると勘違いする人もいるようだけど、まあ、それでリアクションもいろいろ得られた良かったかな。躊躇しなかったというと嘘になるけど、「もうこのまま行っちゃおうぜ!」って感じで(笑)。




ーー「this is growing up」のメッセージやインスピレーションについて教えてもらえますか?
ルーク:あの曲で歌っているのは、誰もが人生のある時点で経験してきたこと。たとえば僕たちの場合だと、このバンドを本気でやるために学校を辞めたとき“わっ、これって一大決心だぜ”と思ったけれど、いま振り返ると、それこそ成長するってことじゃないのかなって思うんだ。誕生日会でもいいし、傷ついたことだっていいけど、そういうひとつひとつの経験を大切にしていきたいんだ。全てが成長の一過程であり、どこへ到達するかは問題じゃない。人としての営みってことだよね。6歳か5年生になり、大学に通ったり結婚したり。そういう全ての経験が素晴らしいと思うんだ。




ーーこの曲もサイモン・オスクロフトがプロデュースを手掛けていますが、駆け出しの頃からずっと一緒ですよね。ニュージーランド出身の彼との相性とは?
コール:サイモンは僕たちの兄貴って感じの存在なんだ。僕たちの良き指導者でもあり、すごくイカしてる。僕たちとの仕事のためにLAに来てくれたり、逆に僕たちも彼の住むニューヨークのブルックリンを訪れたり。行き来してるんだ。

ドーソン:僕たちの4人目の秘密のメンバーだよね。兄貴って感じで頼れるし、なんでも話せる親友でもあるよ。

ーーニューヨークにいる彼と、どんなふうに仕事を進めるのですか?
ドーソン:少し前まで彼はニューヨークに住んでいたので、僕たちもニューヨークによく行っていたけど、現在はLAに移住してきたよ。LAまで車で2時間だから、僕たちには通える距離なんだ。

ーー日本については、どのような印象をもっていますか?
ドーソン:すごくクールで美しい国だと思っているよ(笑)。訪れたことのある全員が、ひとり残らず最高の経験だったと教えてくれる。それに日本のファンが最高だってことも、耳にしているよ。僕たちにとしては、それもすごく楽しみなんだ。あとサーフィンもやりたいな。それこそ最高のツアーになりそうだよね(笑)。

コール:ある意味、日本とカリフォルニアは似ているよ。スノーボードができる雪山もあれば、サーフィンができる海もあって。山ではスノーボード、海ではサーフィンができるなんて、僕たちの大好きなこと、やりたいことが揃ってる。都会も最高だって聞いてるし。

ドーソン:僕は日本のアニメ『HUNTER X HUNTER』の大ファンなんだ。なぜかはよく分からないけど、大好きなんだ(笑)。

ーー「parking lot view」のなかで、ツアー中に恋人と会えなくて、ホテルの部屋から見えるのは駐車場だと歌っていますよね。
ドーソン:たまたまツアー中にホテルの部屋で演奏しながら、窓に向かって歌っていて気づいたんだ。毎日違うホテルにいるけど、なぜだかいつも窓から駐車場が見下ろせる部屋ってことに(笑)。僕たちのツアーに対する感想とでも言えるかな。会いたい人の顔は見れないけれど、駐車場は見えるっていう(笑)。

ーーそれでもまたツアーをやりたいと?
ルーク:うん、もちろん。フェス出演も決まっているし、できれば僕たちのツアーもその合間を縫ってやりたいと考えている。とにかくすぐにでもツアーに戻りたいよ。それが僕たちの生きがいでもあるからね。




ーー最後に日本のファンにメッセージをいただけますか?
コール:早く日本に行ってライヴをやりたいな。待ちきれないよ。

ドーソン:みんなからの応援に感謝しています。どうもありがとう。

Interview: 村上ひさし

◎リリース情報
配信シングル「cool enough」
2021/8/20 RELEASE
https://umj.lnk.to/CoolEnoughPN

EP『til the end of time』
2021/7/9 RELEASE
https://umj.lnk.to/TilTheEndOfTimePR

◎日本公式サイト
https://www.universal-music.co.jp/almost-monday/

◎日本公式Twitter
https://twitter.com/almostmondayJP




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