オリヴィア・ロドリゴのデビュー・アルバム『サワー』が通算4週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

　先週2度目の返り咲きを果たした『サワー』は、6月30日に配信されたコンサート・フィルム『SOUR Prom』の反響やシングル「good 4 u」のヒットもあり、今週も83,000ユニットと高水準を維持して2週連続、通算4週目の1位をキープした。初登場した2021年6月5日付チャートからの順位、各週間ユニット数は以下の通り。

6月5日　 1位　295,000
6月12日　2位　186,000
6月19日　2位　143,000
6月26日　3位　122,000
7月3日　 1位　105,000
7月10日　3位　93,000
7月17日　1位　88,000
7月24日　1位　83,000

　女性アーティストのデビュー・アルバムが4週以上首位を獲得したのは、英オーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』で大ブレイクしたスーザン・ボイルの『夢やぶれて』が、初登場から6週連続（2009年12月12日から2010年1月16日）を記録して以来、約11年半ぶりの快挙となる。

　続いて2位も、ドージャ・キャットの『プラネット・ハー』が初登場の7月10日付チャートから3週連続で同位をキープ。初登場から3週以上2位をキープしたのは、昨年ドージャと「セイ・ソー」でコラボレーションしたニッキー・ミナージュの『ザ・ピンクプリント』（2015年1月3日から1月17日）が記録して以来約6年半ぶりで、偶然にもフィーメール・ラッパーの作品が続いている。

　続いて3位はモーガン・ウォレンの『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』（44,000ユニット）が先週の4位からTOP3に復帰し、先週3位にランクインしていたリル・ベイビーとリル・ダークのコラボレーション・アルバム『The Voice Of The Heroes』（42,000ユニット）が4位に下降。6月26日付チャートで1位に初登場したポロ・Gの『ホール・オブ・フェイム』（37,000ユニット）が先週の7位から5位に、デュア・リパの『フューチャー・ノスタルジア』（30,000ユニット）も8位から6位にそれぞれ再浮上した。4作の週間ユニットは前週からそれぞれ若干数減少しているが、ストリーミングが安定しているため大幅な下落はない。

　一方、2週前にNo.1デビューしたタイラー・ザ・クリエイターの『コール・ミー・イフ・ユー・ゲット・ロスト』は、初週こそ169,000ユニットと好記録を打ち出したものの、ストリーミングが伸び悩み前週は74％減少の44,000ユニットに下降。今週はさらに26％減少し、28,000ユニットまで落ち込んでいる。ユニット数は急落したが、全体数が低新作も不在のため、順位は6位から7位のワンランクダウンに留まっている。TOP10に新作がランクインしなかったのは、5月22日付チャート以来約2か月ぶり。

　先週の15位から9位にTOP10復帰したザ・ウィークエンドの『アフター・アワーズ』は、アナログ盤やカセットテープ、CDの別バージョンが再リリースされたため、セールスが上昇した（27,000ユニット/8％増加）。10位は、先週に続き マネーバッグ・ヨーの『A Gangsta's Pain』（27,000ユニット/10％減少）がキープしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月23日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『サワー』オリヴィア・ロドリゴ
2位『プラネット・ハー』ドージャ・キャット
3位『デンジャラス：ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
4位『The Voice Of The Heroes』リル・ベイビー＆リル・ダーク
5位『ホール・オブ・フェイム』ポロG
6位『フューチャー・ノスタルジア』デュア・リパ
7位『コール・ミー・イフ・ユー・ゲット・ロスト』タイラー・ザ・クリエイター
8位『Inside (The Songs)』ボー・バーナム
9位『アフター・アワーズ』ザ・ウィークエンド
10位『A Gangsta's Pain』マネーバッグ・ヨー