Billboard JAPAN


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2021/06/22

<ライブレポート>GLAY、ビルボードライブ東京にてTERUプロデュースライブ開催 コンセプトは「ジャズ」

 GLAYの4ヶ月連続配信ライブ第4弾【GLAY 「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK」 LIVE at HOME Vol.6】が6月18日、東京・六本木のBillboard Live TOKYOにて開催された。

 「エンターテイメントの逆襲」と名付けられた本公演は、コロナ禍でライブが思うように楽しめなくなってしまった中、GLAYが掲げた2021年の活動コンセプトである「多くのエンターテインメントを皆さんに届けたい」という思いを形にしたもの。昨年6月にTERU(Vo)の自宅から始まった配信ライブ「LIVE at HOME」から数えると今回が6度目であり、メンバー4人がそれぞれプロデュースを担当する『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIVE』としては、今回4度目の配信となる。TAKURO(Gt)、HISASHI(Gt)そしてJIRO(Ba)と続き、今回はTERUのプロデュース。会場となったBillboard Live TOKYOには、抽選で選ばれたおよそ150名のオーディエンスが駆けつけた。

 ステージにはたくさんのキャンドルが配置され、後方には大きな満月が浮かぶ幻想的な空間。定刻となりジャジーなBGMが流れる中、パープルの照明を浴びながらメンバー4人とサポートメンバーの村山☆潤(Key)、TOSHI NAGA(Dr)そして弦楽四重奏が現れ、客席からは大きな拍手が上がる。フォーマルなパーティスーツに身を包んだ4人は、ラジオDJ風のナレーションによるメンバー紹介に合わせてオーディエンスへ一礼。そう、今夜のステージはいつもと一味違う。「ジャズ」をコンセプトに、村山☆潤によりジャジーにアレンジされたTERU作詞作曲のナンバーが、このBillboard Live TOKYOという特別な空間で繰り広げられるのだ。

 まずはドラマティックなピアノのイントロに導かれ、2013年のアルバム『JUSTI CE』に収録された「傷だらけの太陽」からライブはスタート。4つ打ちキックに合わせてリズミカルに跳ねるストリングス、TERUのハスキーかつ伸びやかな歌声が、オーディエンスの高揚感をじわじわと上げていく。一方、HISASHIとTAKUROの掛け合いギターソロでは、ストリングスの4人がユニゾンで絡むなど随所で見せる緻密なアンサンブルにも唸らされる。

 続く「BLAST」は一転、スウィングするTOSHIのビートの上で、JIROのウォーキングベースがドライブ。場末のナイトクラブのような、ゴージャズかつムーディーな照明演出にもワクワクさせられる。サビの“Oh yeah! Yeah, yeah, yeah…”では、感染予防対策によりシンガロングができない代わりに、ありったけのハンドクラップでバンドに応えるオーディエンスの姿が印象的だった。

 セクションごとに、目まぐるしく変化していくリズムパターンが疾走感を煽る「BLEEZE」、軽快なモータウンビートの上で、シャウトとファルセットを巧みに使い分けるTERUのソウルフルなボーカルが印象的な「空が青空であるために」、ピアノとストリングスを大々的にフィーチャーした壮大なアレンジの「I will~」と、その後もTERUが手掛けた人気曲が続く。雨の音のSEから始まった「RainbirD」では、天井から垂れ下がる無数のスパンコールに青い照明が当たり、まるで夜更の雨を眺めているようなセンチメンタルな気分に。すると「COLORS」ではステージ後方のカーテンがおもむろに開き、六本木の景色が目の前にパーッと広がった。思わずうっとりしていると、マーチングドラムからスタートした「the other end of the globe」の、コールドプレイやシガー・ロスにも通じるような多幸感に満ちた祝祭的な空間が会場いっぱいに広がり、この日のハイライトを迎えたのだった。

 さらにサイケデリックかつダンサブルな「週末のBaby Talk」では、ストリングスが掛け合いで“ロックな”ソロを披露し客席を沸かせ、本編最後には始めるようなポップソング「YOUR SONG」を披露。さらにアンコールでは、JIRO作詞作曲による「YOU」「TIME」「lifetime」と、先日発表れた5か月連続配信リリースの第一弾となる新曲「FRIED GREEN TOMATOES」を披露し、本公演の幕を閉じた。

 「素晴らしいソングライターたちと、こうして一緒に演奏ができてとても光栄です」

 途中のMCでTAKUROがそう話していたように、「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK」はGLAYの4人が持つ「ソングライター」としての魅力と、デビュー25周年を迎えてますます強固になるバンドとしての「絆」を再確認することが出来た貴重な体験だった。


Text:黒田隆憲
Photo:YUSUKE OKADA


◎公演情報
【GLAY4ヶ月連続配信ライブ「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK」】
<第一弾>※配信終了
「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆照男(シャイニング)達(メン)」
▼セットリスト
https://lnk.to/GLAY_TESB_TAKURO

<第二弾>※配信終了
「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3」
▼セットリスト
https://lnk.to/GLAY_TESB_HISASHI

<第三弾>※配信終了
「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC」
▼セットリスト
https://lnk.to/GLAY_TESB_JIRO

<第四弾>
「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIVE at HOME Vol.6」
2021年6月26日(土)18:30~21:00
※開演は19時を予定しております。
視聴料金:3,700円
販売期間:2021年3月1日(月)17:00~2021年7月11日(日)21:00
見逃し期間:2021年6月27日(日)17:00~2021年7月11日(日)23:59
キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.), 村山☆潤(Key.), ストリングス

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