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2021/06/20

クイーン/ビージーズ/ドアーズ/ブロンディ…70年代の印象的な楽曲たちが彩る『クルエラ』

 現在公開中の実写映画『クルエラ』で主演のエマ・ストーンが魅せる抜群の演技力もさることながら、心躍る楽曲のオンパレードだという点でも話題を集めている。

 賢く創造性豊かな主人公のエステラ(エマ・ストーン)は、ファッション・デザイナーになることを決意し、日々情熱を燃やしていたが、ファッション業界のトップに君臨する伝説的なカリスマ・デザイナーのバロネス(エマ・トンプソン)と出会い、人生が一転。ある出来事をキッカケに、ファッショナブルで破壊的かつ復讐心に満ちたヴィラン“クルエラ”へと染まっていく。

 エマ・ストーンが、次第に悪の存在へと変わっていく主人公の心情の変化を繊細に表現しているが、彼女を取り巻くストーリーをさらに輝かせているのが、本作の舞台となった1970年代を彩った珠玉の楽曲たち。本作でプロデューサーを務めたアンドリュー・ガンによると、この映画に登場する音楽は「もはやほぼそれ自体が登場人物のような存在」なのだという。「(本作で監督を務めた)クレイグ(・ギレスピー)はこの映画に素晴らしいロックンロールを流しながらも、その歌詞と映画のセリフが喧嘩しないように組み込むすべを心得ている。音楽がこの映画にエネルギーと反骨精神を注入しているんだよ。」と音楽が本作に欠かせないものなのだと熱弁する。

 同じく製作を担当したマーク・プラットも「クレイグは、この映画のストーリーを伝えること、物語を後押しして前進させること、雰囲気を作り上げること、感情を生み出すことに、音楽を使っている。」と話し、使用する楽曲がストーリー展開にも大きく干渉していると明かした。それだけに、本作はミュージカルでこそないものの、ジャズからファンク、パンクロックまで多様なジャンルのミュージックがストーリー全体に隙間なく埋め尽くされており、クイーン、ビージーズ、ザ・クラッシュ、スーパートランプ、ドアーズ、ブロンディ、エレクトリック・ライト・オーケストラ、アイク&ティナ・ターナーほか、錚々たるレジェンドたちの魅惑の楽曲で耳をも楽しませてくれる。

 『クルエラ』のスコアを担当したのは、『ムーンライト』と『ビール・ストリートの恋人たち』で2度の【アカデミー賞】ノミネートを果たしたほか、HBOシリーズ『キング・オブ・メディア』のメインタイトル・テーマ曲で【エミー賞】に輝いた、引く手あまたな作曲家ニコラス・ブリテル。そして『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』でクレイグ・ギレスピー監督とすでにコラボしているスーザン・ジェイコブスが音楽プロデューサーを担当している。この2人を中心に、当時流行した楽曲をこの映画にふんだんに組み込んだ。

 2度目のコラボとなるスーザンに対し、クレイグ監督は「彼女はすばらしい仕事をしてくれたよ。」と大絶賛。さらにクレイグ監督は「『アイ、トーニャ』同様、僕はこの映画にたっぷりと音楽を入れたかった。あの時代(1970年代)の音楽は本当に豊かだから。僕らはドアーズ、クイーン、クラッシュからドリス・デイまで、僕らは幅広い音楽を使っている。僕らは50近い曲を使っているよ。」と楽しそうに語る。そして本作の楽曲について「遊び心を発揮して、私たちはバロネスのシーンに敢えて彼女の邪悪な性質と反する曲の「I Get Ideas」(トニー・マーティン)と「Perhaps, Perhaps, Perhaps」(ドリス・デイ)を使ったよ。あとは、エステラが夜のロンドンのリバティ百貨店で仕事をしなければならない時にアルコールを飲むところには、彼女の性格を見ることができるので、私はナンシー・シナトラの歌を使ったら楽しいのではないかと考えたんだ。」と笑顔で続け、登場する楽曲一つ一つを紐解くと、さらに深くストーリーを堪能できるのだと説明した。

 珠玉のミュージックが光る本作は、音楽好きに見て欲しいオススメの作品。是非、1970年代を彩った印象的な楽曲の数々を味わってほしい。


◎公開情報
『クルエラ』
映画館&ディズニープラス プレミア アクセスにて公開中
※プレミア アクセスは追加支払いが必要です。
監督:クレイグ・ギレスピー
キャスト:エマ・ストーン、エマ・トンプソン、マーク・ストロングほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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