2018/03/14 11:00
2017年は、自殺志願者に向けたメッセージ・ソング「1-800-273-8255 feat.アレッシア・カーラ&カリード」が全米3位の大ヒットを記録し、同曲収録の3rdアルバム『エブリバディ』が自身初のNo.1獲得。大ブレイクした昨年に続き、2018年1月に開催された【第60回グラミー賞】では、<最優秀楽曲賞>のノミネートとトリを務めたパフォーマンスで存在感をアピールし、2月に発売された新曲「44 More」は米ビルボード・ラップ・チャート10位のスマッシュ・ヒットとなっている。
その「44モア」が収録された、通算6作目のミックステープ『ボビー・タランティーノII』は、2016年7月にリリースした前作『ボビー・タランティーノ』の続編。ジャケットも前作同様、60年代風のアート・タッチな仕上がりで、過激な内容で人気を博しているSFアニメ『リック・アンド・モーティ』のキャラクターを起用したSNSでのプロモーションも話題を呼んだ。
その「44モア」は、売れっ子プロデューサーのイルマインドとサウスサイドに加え、ラッパーのフューチャーも制作に参加した、どっぷり黒いトラップ。トゥイスタ(懐かしい)とタメを張る超高速ラップには、圧倒させられるというか、もう黙って聴き入るしかない。その他にも、5曲目の「ヤック」や、ウィズ・カリファをゲストに迎えた「インディカ・バドゥ」でも、見事な早口ラップを披露している。彼らの他には、同じ白人ラッパーの代表格=エミネムのプロデュースで知られるDJカリルや、数えきれない程のヒット曲を担当しているフランク・デュークスも制作陣にクレジットされている。
もう1曲の先行シングル「エヴリデイ」は、比較的ソフトで聴きやすい。この曲では、ゼッドやセレーナ・ゴメス等人気アーティストのプロデュースで知名度を広げるマシュメロとコラボしているが、彼の得意分野であるエレクトロ・ミュージックやフューチャーベースといった要素はほぼ皆無。両者共に、「こういう曲もできちゃうんだよね~」というアピールになったのではないだろうか。渋谷で踊り狂うミュージック・ビデオが公開された「オーヴァーナイト」の方が、どちらかというとマシュメロっぽい。
ミーゴスの曲をそのまま引用したようなトラップ「コントラ」や「ウィザード・オブ・オズ」、ビッグ・ショーンと掛け合うハードコア・ヒップホップ「ワサップ」、妖しげなバックサウンドに攻撃的なラップを重ねる、2チェインズをフィーチャーした「ステート・オブ・エマージェンシー」など、ゴリゴリ系が中心のアルバムだが、「1-800-273-8255 」の続編?と錯覚するほど酷似している「ミッドナイト」や、2000年代前半のジャジー・ヒップホップっぽい「ウォーム・イット・アップ」や「ブームトラップ・プロトコル」など、メロウも絶妙に配置されているので、重たすぎず、滅入らない。
ロジックは、デビュー作『アンダー・プレッシャー』(2014年)が4位、2nd『インクレディブル・トゥルー・ストーリー』(2015年)が3位を記録し、スタジオ・アルバムでは3作連続で全米TOP5入りを果たしている。本作『ボビー・タランティーノII』が、前述の『エブリバディ』に続く首位獲得なるか。ちなみに、2016年に発売した『ボビー・タランティーノ』の第一弾は、最高位が12位だった。
Text: 本家 一成
◎リリース情報
『ボビー・タランティーノII』
ロジック
2018/3/9 RELEASE
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